おいしさの秘密と私のこだわり

離乳食を卒業した子どもが食べたくなる「ぱくぱくプレキッズ」

アサヒグループ食品 マーケティング四部の井上咲希氏

 アサヒグループ食品は、離乳食を卒業した子どもに向けた「ぱくぱくプレキッズ」を販売している。今回はマーケティング四部の井上咲希氏に開発の背景やこだわりのポイントを伺った。

――商品開発の経緯を教えてください。

井上氏:お子さまが1歳半頃になると、好き嫌いや食べムラが出てくる時期である一方、育休からの職場復帰とも重なり、仕事と育児の両立に悩むママ・パパが増えてきます。市販の幼児食はキャラクターカレーが中心で、選択肢がとても少ない状況でした。調べてみると、「ベビーフードを卒業した途端、市販品がパタッと無くなった」「仕事から帰って急いで作ったのに食べてくれない(涙)」「ちゃんと栄養が足りているか不安」といった切実な声が多く聞かれました。そんな悩みに寄り添いたいという想いから、ベビーフードで培った知見や技術を活かし、開発に踏み出しました。

――どんな特徴があるのでしょうか。

井上氏:ベビーフードを卒業した1歳半頃から2歳代のお子さまに向けた手軽においしく栄養が摂れる幼児食「プレキッズフード」です。ラインアップは全7アイテム。肉・魚・大豆などのたんぱく食材や、野菜をたっぷり使った豊富なメニュー展開です。ごはん(80g)と一緒に食べると、1食分のたんぱく質、幼児期に不足しがちな鉄・カルシウムが摂れるように設計されています。また、お子さまの発達に配慮した設計にしながらも、見た目のおいしさにもこだわり、より嗜好性をアップした風味に仕上げました。

ぱくぱくプレキッズ

――こだわりのポイントは?

井上氏:一番人気は「骨とり さばの味噌煮」なのですが、ベビーフードと違って、ゴロっとした存在感のある魚の切り身が入っています。さばは脂がのっていて口当たりがしっとりしているし、味噌の甘くてこってりとした味付けでお子さまが好きな味なんです。しかも骨とりもしているので、食べさせやすいです。

 ハンバーグは見た目で野菜が入っているとわからないよう工夫しています。5種類の野菜を細かく刻んで練り込み、さらにソース中にも野菜のペーストを溶け込ませています。緑や赤の野菜を見ただけで食べたがらないお子さまが多いことがわかったので、食べてもらう工夫と、ママ・パパの「野菜を食べてほしい」という思いに応えました。

 お子さまが思わずもう一口食べたくなるような美味しさ“おかわりしたくなる味”を目指してレシピを作りました。

――どんな人に使ってもらいたいですか?

井上氏:1歳半以降頼れるものがなく困っていたパパやママに気軽に手に取っていただき、お子さまに食べさせてあげてもらいたいです。実際にお客さまから「待ってました」「よく食べてくれた」といった嬉しいお声をいただいています。お子さまが“ぱくぱく”笑顔で食べてくれて、健やかな成長の一助になれることを願っています。

――ありがとうございました。