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Uber Eatsで楽天ペイ(オンライン決済)が利用可能に

ID連携に対応し、ポイ活も可能に

2022年4月18日 発表

 Uber Eats Japanと楽天グループは4月18日、オンラインデリバリーサービス「Uber Eats」とオンライン決済サービス「楽天ペイ(オンライン決済)」のサービス連携を開始すると発表した。サービス連携は4月18日から開始され、4月下旬までにはすべての利用者が、Uber Eatsの注文の決済を楽天ペイで行なえるようになる。

Uber Eatsで楽天ポイントを貯めて使え、楽天IDでUber Eatsにログインできる

 また、今回の連携により、Uber Eatsの決済で楽天グループが提供するポイントプログラム「楽天ポイント」を貯めたり、貯めた楽天ポイントを支払いに使うこともできるようになる。なお、楽天ポイントが貯まるのは、支払いに「楽天カード」か「楽天ポイント」「楽天キャッシュ」で支払ったときに限られる(注文金額100円につき1ポイント付与)。

 さらに、Uber Eatsのログイン時に楽天IDを利用できるようになるほか、Uber Eatsの新規利用者が、楽天IDを利用してUber Eatsの新規会員登録をより簡易的に行なえるようになる。

Uber Eatsと楽天ペイとの連携でできること
Uber Eatsのログイン時に楽天IDを利用できるようになる
Uber Eatsでの注文時に楽天ペイが利用可能に

Uber Eats新規利用者へのお得なキャンペーン、既存利用者へのポイント付与率アップも

 さらに、今回の連携を記念して、両社は「楽天ペイ(オンライン決済)導入キャンペーン」を4月27日~5月31日の期間限定で実施する。このキャンペーンは、主にUber Eatsの新規利用者を対象としたもので、初回利用時に使える3000円オフクーポンや、2回目以降の注文で何度でも利用できる最大50%オフクーポンの配布、注文金額の最大20%の楽天ポイントが付与される特典が用意される。また、Uber Eatsをこれまでに使ったことがある既存利用者には、同期間中、すべての注文時に注文金額の最大3%の楽天ポイントが付与される。

4月27日から5月31日まで期間限定で開催される「楽天ペイ(オンライン決済)導入キャンペーン」
キャンペーン内容。Uber Eatsの新規利用者には、初回3000円オフクーポンや2回目以降何度でも使える50%オフクーポンが配布される他、最大20%もの楽天ポイントが付与される。また、Uber Eatsの既存利用者には、最大3%の楽天ポイントが付与される

 このように、今回のUber Eatsと楽天ペイの連携は、すでに両サービスを使っていた人はもちろん、楽天IDは持っていたがUber Eatsは使ったことがないという人にとっても、非常に嬉しいニュースだろう。

記者発表会では両社代表がビデオメッセージでコメント

 4月18日には連携を開始することに関する記者発表会が行なわれたので、その様子をレポートする。

 記者発表会では、まず両社の代表によるビデオメッセージが流された。Uber Technologies CEOのダラ・コスロシャヒ氏は、ビデオメッセージで「楽天は強力なリーダーシップとチームのビジョンにより、非常にパワフルなデジタルエコシステムを構築した企業であり、日本でのデリバリー事業、モビリティ事業を拡大し続けるUberにとって連携は自然なことです。日本の皆さんは『楽天ポイント』が大好きですよね。私からのメッセージはシンプルで、『Uberでポイントを貯めて、使ってください』。また、今日の発表は、楽天との連携の『はじめの一歩』に過ぎません。楽天との連携を深めるために、まだまだやりたいことがたくさんあります。今日という旅の始まりと、日本のみならず、海外でも楽天と連携していく旅の続きをとても楽しみにしています」とコメントした。

Uber Technologies CEOのダラ・コスロシャヒ氏によるビデオメッセージ

 続いて、楽天グループ 代表取締役会長兼社長 三木谷浩史氏によるビデオメッセージが流された。三木谷氏は、「Uber Eatsは、飲食店のデリバリー、コンビニやドラッグストアなどの日用品をすぐにピックアップできるeコマースのさまざまな革命的なサービスを提供されています。そのようなサービスと楽天グループのサービスが連携できるということで、大変嬉しく思っています。楽天は今70以上のさまざまなサービスを提供していまして、その共通の楽天IDと楽天ポイントが結びつき、楽天経済圏を構築しています。その中に、Uber Eatsのクイックサービスが加わり、全国1億人以上いる会員サービスが提供できるようになります。これは本当に便利なサービスになるんじゃないかなということで、とても期待しております。また、Uber Eatsにご出店されている事業者の方々にとっても、オンライン決済の楽天ペイを通じた、楽天経済圏との連携、そして訴客、これが大きなアプローチになると思います。これからも、さらなるさまざまな形での連携で、楽天のサービスとUber Eatsのサービスがシームレスで使えるようになることを期待しております」とコメントした。

楽天グループ 代表取締役会長兼社長 三木谷浩史氏によるビデオメッセージ

日本のUber Eatsの加盟店舗数は約15万店を達成

 続いて、Uber Eats Japan 日本代表の武藤友木子氏と、楽天グループ 上級執行役員 コマースカンパニー ヴァイスプレジデントの松村亮氏が、サービス連携についての概要説明を行なった。

Uber Eats Japan 日本代表の武藤友木子氏

 武藤氏はまず、UberおよびUber Eatsの現状について説明した。以下がその要旨だ。

 Uber/Uber Eatsは、現在、世界71か国の1万を超える都市で展開しており、Uber Eatsの登録店舗数は82万5000を超える。また、UberドライバーとUber Eats配達パートナーの合計人数は440万人、月間アクティブユーザー数は1.18億人に達している。日本では、2016年9月に東京の一部でUber Eatsのサービスが開始され、当初の加盟店は150店舗程度だったが、2021年9月から全国展開医を開始し、現時点では47都道府県で約10万人の配達パートナーを持つ。加盟店舗数は約15万店になり、国内最大のフードデリバリーサービスに成長した。

 日本最大級のインターネットサービス企業である楽天とのサービス連携は、Uberの注力マーケットである日本、その中においてさらなる成長を加速させるための最重要な一歩である。連携によって、Uber Eatsにおいて、楽天IDによるシームレスなログインが可能になり、楽天ペイ(オンライン決済)が利用できるようになる。

 今回の楽天との連携はその第一歩であり、今後さらに楽天エコシステムとの連携を考えている。その1つ目は、「楽天市場」のセールイベントとの連動企画、2つ目は配車サービス「Uber」における楽天IDおよび決済の連携、3つ目がサブスクリプションサービスであるEatsパスとの連動企画である。

世界のUber/Uber Eatsの状況
日本におけるUber Eatsの状況。登録店舗数、アクティブユーザー数、配達パートナー数、利用頻度のすべてが日本No.1であり、成長サイクルを実現している
今後の楽天エコシステムとの連携予定。「楽天市場」のセールイベントとの連動企画や配車サービス「Uber」における楽天IDおよび決済の連携、サブスクリプションサービスであるEatsパスとの連動企画などが予定されている

楽天のEC流通総額は5兆円だが、今後は10兆円を目指す

楽天グループ 上級執行役員 コマースカンパニー ヴァイスプレジデントの松村亮氏

 続いて、楽天グループの松村氏が以下のような説明を行なった。

 現時点の楽天会員数は1億人以上、国内EC流通総額は5兆円以上、年間ポイント発行数は約5300億、ポイント消化率は90%以上である。楽天ペイは、楽天が提供する決済サービスの総称であり、オフライン向けの「楽天ペイ(実店舗決済)」「楽天ペイ(アプリ決済)」、オンライン向けの「楽天ペイ(楽天市場決済)」「楽天ペイ(オンライン決済)」の4種類があり、今回Uber Eatsで利用できるようになったのは、楽天ペイ(オンライン決済)である。

 楽天は、今後国内EC流通総額10兆円を目指していく。10兆円を実現するには、複数のサービスを展開していくことが大事であり、1つは、楽天市場、マーケットプレイスであり、もう1つは、楽天ブックスや楽天ビックなどのファーストパーティ、そしてもう1つがオープンコマースである。今回のUber Eatsとの連携もオープンコマースの1つである。

 EC市場より飲食市場のほうが規模が大きいため、Uber Eatsとのサービス連携で、飲食市場にリーチできることは楽天にとって非常に重要である。両社の強みを生かし、多くのユーザーに新しいデリバリー体験を提供していきたい。

楽天グループの概要。楽天会員数は1億人以上、国内EC流通総額は5兆円以上、年間ポイント発行数は約5300億、ポイント消化率は90%以上である
楽天ペイは、決済サービスの総称であり、オフライン向けとオンライン向けで4つのサービスを展開している
楽天ペイ(オンライン決済)の特徴。クレジットカードと紐付け、楽天IDとパスワードを使って、楽天以外のサイトでも決済ができる
楽天は今後、国内EC流通総額10兆円を目指す
Uber Eatsとの連携により、EC市場よりも規模が大きい飲食市場にリーチできる
両社の強みを生かし、多くのユーザーに新しいデリバリー体験をもたらす
武藤氏と松村氏のフォトセッション
Uber Eatsの配達用バッグや楽天ペイのお買いものパンダが展示されていた