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目指すは「かつや」に勝つこと、「タレカツ食堂 たれとん」誕生の背景

2026年1月29日 取材
(手前左から)「鶏たれかつ丼」4枚+チーズ、「鶏たれかつ丼」4枚+ネギ玉、「鶏たれかつ丼」4枚、「豚たれかつ丼」3枚、(奥左から)キャベツサラダ、豚汁

 とんかつ専門店「かつや」、からあげ専門店「からやま」などを展開するアークランドサービスホールディングス傘下のエバーアクションは、2月2日に新業態となる「タレカツ食堂 たれとん」の1号店を新橋にオープンする。

 営業部 部長代理の宮林崇彦氏は、新業態への挑戦の背景について、「弊社の強みである高品質でリーズナブルな商品を追求したとき、どういう専門店がいいのかを考えた。(タレカツは)新潟がご当地だが、本当においしいのでこれを全国の皆さんに食べていただきたい、ということでタレカツ丼の専門店を作った」と振り返る。

 ちなみに、タレカツ丼とは、揚げたての薄めのカツを玉子でとじず、甘辛い醤油ダレにくぐらせて仕上げる丼のことで、新潟のソウルフードとして親しまれている。

エバーアクション 営業部 部長代理の宮林崇彦氏

 宮林氏は、アークランドサービスのDNAとして「商品のおいしさ」「圧倒的なボリューム」「スピーディーな提供」の3つを挙げ、「これを実現させるために1号店は新橋のビジネスマンの方に向けて立ち上げる」と語る。

 同氏によれば、こだわったのは“タレ”と“カツ”。「タレカツ丼の肉は非常に薄いのが特徴で、叩くことによって肉質がすごく柔らかくなり、タレが染み込みやすくなる。タレは継ぎ足しをすることによってタレ自身を育てる。年月をかけてブランドとともに育てていきたい」(宮林氏)という。

揚げたてのカツを特製のタレにぐぐらせて仕上げる

 一般的なタレカツ丼ではモモ肉やヒレ肉が用いられることが多いが、同店では豚ロースと鶏ささみの2種類の肉を用意。かつやでも期間限定でタレカツ丼を提供しているが、それとは異なる肉を使用しており、ガッツリ派には豚ロース、ジューシー派には鶏ささみがオススメとのことだ。

 価格は「豚たれかつ丼」が3枚704円、4枚869円、5枚1034円、「鶏たれかつ丼」が3枚649円、4枚759円、5枚869円。ご飯の大盛りも132円で頼め、全品テイクアウトに対応する。オープン記念として、2月2日~6日は豚たれかつ丼(3枚)と鶏たれかつ丼(4枚)が550円で提供される。

「豚たれかつ丼」3枚
「鶏たれかつ丼」4枚
「鶏たれかつ丼」4枚+ネギ玉
「鶏たれかつ丼」4枚+チーズ

 当初は2種類のうちどちらかを選び、枚数(3枚~5枚)を決めるというシンプルなメニュー構成となっており、トッピングも「ネギ玉」(165円)、「チーズ」(220円)の2種類、サイドメニューも「豚汁」(275円)、「キャベツサラダ」(165円)の2種類というシンプルな構成だ。

豚汁
キャベツサラダ

 ただ、宮林氏はグループのシナジー効果を活かしながらも「かつやに勝つことを目指す」としつつ、メニューの面でもかつやとの差別化を意識していることを明かす。たとえば、豚汁については卵や大きな豆腐を加え、ニンジンの代わりに揚げを入れるなど、たれとん流にアレンジ。キャベツサラダも120gと食べきれないほどの圧倒的なボリューム感になっており、「あえてセットにせず、一品メニューとしても成立できるように作っている」という。

 衣のパン粉もかつやのものとは異なっており、タレを染み込みやすくするため、粒が細かい「微細パン粉」が用いられている。

 また、同店ではスピーディーな提供でも磨きがかけられており、「揚げるのは1分半で、オーダーを受けてから3分以内での提供を目標にしている」(宮林氏)。これは余熱で火入れを行なう一般的なとんかつとは違い、揚げたてをタレにくぐらせ、熱々をダイレクトに提供するという調理工程がシンプルなタレカツ丼というスタイルが活かされた形だ。

「タレカツ食堂 たれとん」1号店店長の大村さん

 今後の展開については、3年で30店舗を目標に掲げ、その後もさらに出店を加速させていく計画で、郊外型の店舗やファミリー層向けの店舗ではそばやうどんといった麺類とのセット販売も検討しているという。タレカツについても、海鮮や野菜などのバリエーションや季節メニューの展開なども検討しているとのことだ。

 1号店の所在地は、東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル1F。営業時間は10時30分~22時30分(22時ラストオーダー)。座席数は18席。

店舗の外観
左が2月2日~6日のメニュー、右が通常メニュー

 今回の取材では、ひと足早く「豚たれかつ丼」3枚、豚汁、キャベツサラダを試食させていただいた。

 フタのように丼に覆いかぶさった3枚のタレカツは圧倒的なボリューム感で、ペース配分を間違うと、2枚もあればごはんを消費してしまい、残った1枚を持て余すことになりかねない。

 豚汁については、こんにゃくが入っていて食感の変化が楽しめるかつやの豚汁もおいしいので、そこは甲乙つけがたい。キャベツサラダについては、サイドメニューとしては明らかにオーバースペックな量となっており、2人でシェアするのがベターだろう。

 実際に完食し、本稿を書きあげて思うのは、同店のターゲットとされている新橋のビジネスパーソン諸氏には満腹感から来る眠気にはくれぐれもご注意いただきたいということだ。