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丸亀製麺、あえて月見商品を出さないことを決断~冷たいうどん2商品を発売

2025年9月9日 発売
3玉まで同一価格の「旨辛 豚つけ汁うどん」が登場

 丸亀製麺は、「旨辛 豚つけ汁うどん」(温泉玉子つき)と「柑橘香る ねばとろ鶏ぶっかけうどん」を9月9日に発売する。

 旨辛 豚つけ汁うどんは、店内仕込みのやわらかな豚しゃぶとシャキシャキ食感の小松菜ナムルとともに、温泉玉子入りのラー油を効かせた旨辛な味わいのつけ汁で楽しむ冷たいうどん。

 うどんの量は1玉、1.5玉、2玉、2.5玉、3玉から選択でき、価格はどれを選んでも990円。テイクアウトは不可で、店内飲食のみでの提供となる。10月下旬までの期間限定での販売となる。

旨辛 豚つけ汁うどん
1玉(左手前)、2玉(右手前)、3玉(奥)

 柑橘香る ねばとろ鶏ぶっかけうどんは、しっとりやわらかな食感の茹で鶏、レモンスライスに、柚子やレモンが香るねぎ塩だれと、オクラ入りとろろが組み合わせられ、食べ進めると味わいが変化していく冷たいうどん。

 価格は、並890円、大1070円、得1250円。こちらはテイクアウトにも対応(並と大のみ)し、容器代として別途50円を支払う必要がある。こちらは10月上旬までの期間限定での販売となる。

柑橘香る ねばとろ鶏ぶっかけうどん

 トリドールホールディングス マーケティング部 マーケティングデザイン課 課長 兼 丸亀製麺 マーケティング本部 コミュニケーションデザイン部 部長の小西香織氏は、真夏日が増加し、9月に入っても暑い日々が続くようになり、9月=秋というイメージが崩れていると指摘。

トリドールホールディングス マーケティング部 マーケティングデザイン課 課長 兼 丸亀製麺 マーケティング本部 コミュニケーションデザイン部 部長の小西香織氏

 昨年は月見にちなんで“お月味”と称して「焼きたて牛すき釜玉うどん」「粗挽き肉チーズ釜玉うどん」を販売していた同社だが、消費者の意向を改めて調査したところ、9月も夏の季節同様に「冷たい食べもの」や「さっぱりしたもの」が求められているとして、あえて冷たいうどんで勝負することにしたという。

 旨辛 豚つけ汁うどんを開発したトリドールホールディングス 商品開発部の宝太祐氏によれば、オススメのトッピングは「天かす」と「しび辛ラー油」。3玉を頼んで家族でシェアすることもできそうだが、つけ汁はそこそこ辛く、大人向けの味付けとなっているため、子どもとシェアして一緒に楽しみたい場合は、注文時にラー油なしで頼み、無料の「しび辛ラー油」で大人だけ辛さを足す、という手もあるとのこと。

トリドールホールディングス 商品開発部の宝太祐氏

 柑橘香る ねばとろ鶏ぶっかけうどんを開発したトリドールホールディングス 商品開発部 商品開発課 課長の浦郷裕介氏によれば、オススメのトッピングは「おろししょうが」と「わかめ」。茹で鶏やレモンは店内で切って提供することで風味や食感を引き出しており、見た目の映えにもかなりこだわっているという。

トリドールホールディングス 商品開発部 商品開発課 課長の浦郷裕介氏

 浦郷氏は、「旨辛 豚つけ汁うどんは男性目線を意識して開発したものだが、柑橘香る ねばとろ鶏ぶっかけうどんは女性目線を意識して開発したもの」と明かす。3玉まで同じ価格の旨辛 豚つけ汁うどんについては、「1玉はなるべく避けてほしい」とコメントしていた。

 小西氏は、同社として「変化する生活に寄り添い、見つめ直し、お客さまのその日その時に食べたいおいしいうどんを提供する」ことを目指しており、そうした考え方が今回のあえて月見商品を出さないという判断につながったと説明するとともに、全店舗に合格率約3割とされる厳しい社内試験をクリアした“麺職人”を配置しているとする。

 小麦粉、水、塩というシンプルな材料で作られるうどんだが、“製麺所”スタイルを貫く同社では全店舗で粉から作ることにこだわっており、各工程において麺職人による細かな調整が行なわれているという。その日の気温や湿度に応じて生地の熟成時間や茹で時間を調整したり、生地や水の温度管理を徹底的に行なっており、1年中同じ品質を実現するため、均一な温度に設定された熟成庫を使用したりしながらも、最終的には麺職人が見た目と食感で判断しているとのことだ。

麺職人の資格を持つ村上詩歩氏、堀恭彰氏、野本匠氏(左から)

 今回のような冷たいうどんについては、水で締める工程を伴うが、異なる温度設定の2つのシンクを用い、最初に滑りを取り、次いで麺を引き締めるという2段階で手間をかけることで、同社ならではの“つるつる”“もちもち”の冷たいうどんを実現している。

 オープンキッチン方式が採用されている同店では、こうした作業によってうどんが生み出されていく様子を眺めることもでき、その手順を観察すると、うどんがよりおいしく感じられるかもしれない。