インタビュー
伊藤園「健康ミネラルむぎ茶」担当者が語る冬にむぎ茶を飲む理由
2021年12月24日 13:11
麦茶というと夏のイメージが強いが、「健康ミネラルむぎ茶」を販売する伊藤園によると、冬場にも飲んだほうがいいらしい。同社 マーケティング本部 麦茶・紅茶ブランドグループ ブランドマネジャーの相澤治氏にその理由を伺った。
――麦茶と言えば、やはり夏のイメージですが、冬こそ飲んで欲しいというプロモーションも展開されていますね。実際のところ、夏以外の麦茶の売れ行きはどうなのでしょう?
相澤氏
むぎ茶は昔からよく飲まれているのですが、それが今のような飲料の形になって30年ほど経ちました。大きく伸長するきっかけとなったのが2011年の東日本大震災でした。当時、節電が呼びかけられたことで冷房を控えた生活となり、ミネラルも補給できる暑さ対策飲料としてお客さまから支持されるようになりました。
しかし、近年では、湿度が低く乾燥する冬の乾燥対策として、手軽に水分とミネラル補給できる飲料として支持をされています。
また、今はコロナ対策で常にマスクをつけています。マスクをつけていると喉の乾きを感じづらかったり、マスクを取るのが億劫になり、飲み物を飲む回数も減ってしまうので、今まで以上に意識する必要があると思います。
数年前からはホット用のペットボトルも販売していますし、ティーバッグや粉末タイプの商品もラインアップしております。湿度の低い冬は体感温度が低いため、「健康ミネラルむぎ茶」で、冬もこまめに水分とミネラル補給(健康ミネラルむぎ茶のミネラルとは、リン・マンガン・ナトリウムのこと)をオススメしています。
――こうした飲まれ方という面では、コロナ禍において変化があったのでしょうか。
相澤氏
おうち時間が増えたことで、パーソナルユースの中容量から大容量の2Lやティーバッグなど家庭需要は増加しました。2021年になってもむぎ茶の需要は堅調で、我々の推計ですが、むぎ茶の飲料市場はプラス7%で、他の無糖茶に比べても伸びは大きかったと思っています。
――御社では長年麦茶を作って来られていますが、作り手として、どんなところにこだわっているのでしょうか。
相澤氏
コンセプトは、家族みんなで、おいしく!ゴクゴクとたくさん飲んでもらえる味わいを第1に目指しています。昔のむぎ茶はやかんで大麦を煮出して飲んでいました。「健康ミネラルむぎ茶」では、大麦をやかんでじっくり煮出した“やかん品質”の甘く香ばしい味わいのむぎ茶を追求しています。
“やかん品質”のこだわりは、「原料」「焙煎」「抽出」の3つにあります。
原料は、タンパク質を多く含む「六条大麦」で香ばしさを引き出し、甘さを引き出すデンプンの比率が多い「二条大麦」を加えることで、「甘く香ばしい味わい」のむぎ茶を実現しているんです。
焙煎では、健康ミネラルむぎ茶では2種類の焙煎方法を採用しています。1つは天然石を加熱し高温・短時間で六条大麦をカリッと焙煎する「媒体焙煎」です。大麦がポップコーンのように膨らみ、香ばしさと濃度感を引き出します。もう1つは、熱風を全方向から長時間じっくりと大麦に当てることで、表面を焦がさずに芯までムラなく焙煎する「熱風焙煎」です。これによって二条大麦のやさしい甘さを引き出しているんです。
最後に抽出です。焙煎した六条大麦と二条大麦をまるごと、高温・長時間じっくりと煮出すことで、雑味のない「甘く香ばしい香り」 を余すことなく引き出しています。
こうして、健康ミネラルむぎ茶は“やかん品質”の甘く香ばしい味わいのむぎ茶を実現しています。
――実は結構、味も変わってきている?
相澤氏
お客さまの嗜好の変化に合せて、健康ミネラルむぎ茶は常に進化しています。原料の大麦は農作物ですので、その年により品質が異なりますので、良い原料の調達を目指し、焙煎も原料に合せた焙煎方法を日々調整しています。抽出も季節により時間を調整するなど、日々、“やかん品質”の甘く香ばしい味わいの実現にむけて取り組んでおります。
――競合商品との差別化のポイントは、どう考えているのでしょうか。
相澤氏
「健康ミネラルむぎ茶」は、麦茶飲料市場No.1商品です。その理由は、1つ目は、おいしさです。先ほどご紹介した“やかん品質”の甘く香ばしい味わいが長年にわたりお客さまに支持されてきました。
2つ目は、商品名にもある通り、ミネラルが手軽に補給できる健康飲料ということです。特にミネラルは、体の健康維持に必要な5大栄養素の1つです。ミネラルは、体の中では作ることができないため、食べ物や飲み物から補給する必要があります。汗をかくと水分と一緒にミネラルが体の外に出てしまいますので、水分と一緒にミネラルも補給できる健康ミネラルむぎ茶は日常的な健康飲料としてオススメです。
そして3つ目は、安心安全です。健康ミネラルむぎ茶では、乳児用規格適用食品(厚生労働省が策定した食品中の放射性物質の新基準において乳児用規格適用食品には一般食品より低い基準値が適用されている)と同等の管理をしているので、安心して家族みんなでお飲みいただけることです。
――オススメの飲み方や変わった飲み方があれば教えてください。
相澤氏
寒いこの季節は、マグカップにむぎ茶を入れて、電子レンジで温めて飲むHOTむぎ茶がオススメです。さらにレシピとしての活用もオススメです、健康ミネラルむぎ茶のブランドサイトにはいろんなレシピを載せているので、そちらも参考にしていただければと思います。粉末タイプの商品をアイスクリームにかけると、むぎ茶の香ばしさでティラミスのような味わいになりますので、ぜひ一度試してみてください。
また、スポーツシーンでもむぎ茶が注目されるようになってきました。無糖でカフェインゼロ。さらにミネラルが補給できる健康ミネラルむぎ茶は、多くのアスリートにとって日常のコンディショニングづくりに貢献する「無糖のスポーツドリンク」として支持をいただいて負います。
今後も、健康ミネラルむぎ茶が皆さまに支持いただけるように、「暑さ対策」「冬の乾燥対策」「スポーツシーン」と挑戦していきます。
――ありがとうございました。