おいしさの秘密と私のこだわり

甘みのある和食にあわせて開発した「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」

サントリー ワイン本部 国産ワイン部 国産ワイン1Gの猪村洋平氏

 サントリーは、同社の原点となる“赤玉”ブランドの新商品「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」を9月16日に発売した。今回はワイン本部 国産ワイン部 国産ワイン1Gの猪村洋平氏に開発の背景やこだわりのポイントを伺った。

――商品開発の経緯を教えてください。

猪村氏:「ワインは食事と合う」「ワインは飲んでみたい」――よくこのお声をもらうのですが、実際の飲用率は高くありません。この理由を知るため日本の食卓とお酒の実態を徹底的に調べ、約3万食分の食卓情報を分析した結果、ワインはほとんど洋食時に飲まれていました。ただ、食卓の登場回数が多いのは「砂糖やみりんを使う甘みがある和食」でした。ワインは甘みのある食との相性がよくないので、和食と一緒に飲まれておらず登場回数が少ない実態が分かり、もっとワインを飲んでもらうため、日本の食と相性の良いワインを作りました。

――どんな特徴があるのでしょうか。

猪村氏:中味は、砂糖や醬油、みりんなどの、甘みがある日本の食事に合うことが一番の特徴です。味わいは新鮮で華やかなぶどうの香り立ち、熟成感や複雑さのある味わい、心地よい余韻が感じられるワインに仕上げました。当社が培ってきた多彩な原料酒と、多様な洋酒づくりの知見を生かし、複数の厳選したワインをベースにブランデーやハーブスピリッツといったワイン以外の原料酒をブレンドしています。

――こだわりのポイントは?

猪村氏:今までにない味わいのワインを作るため、ワイン原料酒だけでなく、ブランデーや和ボタニカルスピリッツなど多彩な原料酒をブレンドしていることが最大の特徴かつ、こだわりポイントです。当社のワイン事業としては初めての試みとなる全社横断型プロジェクトを発足させ、様々なお酒カテゴリーの知見を活かしながら、異なる事業を経験した開発者達が知恵を出して中味開発を行なうことで今回の中味が誕生しました。

――どんな人に飲んでもらいたいですか?

猪村氏:幅広いお客さまにお楽しみいただきたいと考えていますが、象徴ターゲットは「ワインの頻度が低いお酒好きな30~50代の方」を想定しています。自分の時間が増え「生活における食とお酒の」重要度が上がってきている層に、ワインのある豊かな生活を提供したいと思っています。幅広い料理に合う設計になっていますが、すき焼き、豚の角煮、うなぎのかば焼き、サバの味噌煮などと特に相性が良いと考えています。サバの味噌煮は意外性もあり、驚きのペアリング体験ができます。

――ありがとうございました。