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宮崎の新鮮な地頭鶏や野菜を当日お届け! ソラシドエア「ソラチョク便」がスタート

2021年10月27日 開始

ソラチョク便で輸送された宮崎の新鮮な食材を味わえる「みやざき地頭鶏や綾町の有機野菜等を使った宮崎スペシャルメニュー」

 ソラシドエアは、空陸一貫の高速小口貨物輸送事業「ソラチョク便」を10月27日より開始した。

 このサービスは、宮崎市内エリアから関東指定エリアに航空輸送と陸上輸送で当日中に荷物を届けるものであり、ソラシドエアが引き受けから配送までを一貫して行なう。28日に開催された発表会では、事業の概要説明と実際に宮崎から送られてきた素材を使った試食が行なわれた。

本日の野菜グリル~東諸県郡綾町より~

 ソラチョク便が始まったことで、今後はさまざまな企画も予定されている。宮崎県が推進する「みやざき食農連携プロジェクト」にコンソーシアム参画している、ソラシドエアといちご株式会社は、いちごが保有する都内のホテル「THE KNOT TOKYO Shinjuku」において、宮崎の新鮮な直送食材をランチやディナーで楽しめる特別メニュー「宮崎フェア」を11月1日~11月30日まで開催する。

 試食会では、THE KNOT TOKYO Shinjukuのレストラン「MORETHAN GRILL」で提供される「みやざき地頭鶏や綾町の有機野菜等を使った宮崎スペシャルメニュー」をいただいた。こちらに使われるみやざき地頭鶏は田野町にある白砂ヶ尾地鶏牧場から、葉付き人参、ルッコラ、金時芋、小かぶ、甘長ししとう、サツマイモ(紅はるか)、サトイモ(石川早生)は綾町から取れたてをソラチョク便でフレッシュな状態で運んだものだ。それをシェフが素材の味を活かすようていねいに調理したものが提供された。

葉付き人参の薪焼き~フムスと自家製デュカソース~

 用意されたのは「本日の野菜グリル~東諸県郡綾町より~」「葉付き人参の薪焼き~フムスと自家製デュカソース~」「薩摩芋のニョッキ~ブリーチーズのソース~」「みやざき地頭鶏のグリル~鶏きものカッチャトーラソース~」の4品。

 本日の野菜グリルは、ルッコラ、甘長ししとう、サトイモを使ったもので、バルサミコ酢を使ったドレッシングでさっぱりとした味わい。甘長ししとうやサトイモは薪を使ってグリルされたもので、野菜の食感とうま味が存分に楽しめる。

 葉付き人参の薪焼きは、人参の甘さが薪焼きで引き出されており、トマトオイルにひよこ豆、ニンニクを使ったソースがさらなる味わいをプラスしてくれる。

 薩摩芋のニョッキは、ゆっくりと火を入れて裏ごししたものをニョッキにし、それをさらに薪で焼き上げて焼き芋の風味を加えてある。パルミジャーノ・レッジャーノやカマンベールチーズ、焦がしバターを使った濃厚なソースとの組み合わせは秀逸だ。

薩摩芋のニョッキ~ブリーチーズのソース~

 みやざき地頭鶏のグリルは、これ一皿ですべての部位が楽しめる贅沢な一品。ムネ肉はソミュールで一晩漬け込んだものを焼き上げ、モモ肉はキノコを詰めたガランティーヌに。ササミはスパイスとヨーグルトを使ったフリット仕立てにし、ソースはブランデーとガラエキスに砂肝やハツなどを加えた深みのある味になっている。みやざき地頭鶏の部位ごとに異なる歯応え、うま味を存分に堪能できた。美味しい鶏肉を味わいたい人にはぜひとも食べてもらいたいメニューだ。

みやざき地頭鶏のグリル~鶏きものカッチャトーラソース~

 今後は、いちごが保有する神奈川県内のホテル「Hotel The Knot Yokohama」をはじめ、首都圏の著名飲食店とのコラボレーション企画も行なうそうだ。また、いちごは2022年1月には宮崎県産品を中心とした「みやざきフードエクスペリエンス(仮称)」 を宮交シティショッピングセンターに開設し、5月には神奈川県産品を中心とした「いちご横須賀ポートマーケット」を横須賀市にオープンする予定であり、ソラシドエアの高速小口貨物輸送事業を活用した宮崎県産品と神奈川県産品の相互交流を恒常的に行なっていく取り組みも進めている。

ソラチョク便は同社のWebから申し込みできる

 ソラチョク便の詳細についても紹介しておこう。ソラチョク便は午前の9時までに申し込めば、宮崎市内から当日の夕方までには関東の指定エリアに届けることができる配送サービス。受注した場合は、法人契約なら配送拠点や集荷拠点、個人利用であれば指定場所までソラシドエアのスタッフが集荷に向かい、宮崎空港まで輸送する。その後、58便(宮崎空港12時45分発~羽田空港14時20分着)で空輸し、羽田空港から同社スタッフがミニバンを使って輸送先に運ぶ流れになっている。

 利用できる貨物は1個あたり20kg以内、3辺の合計160cm以下で、航空輸送可能なものに限られる。基本料金は5kg以下が1万円、5~10kgが1万2000円、10~20kgが1万5000円。現在配送できるのは、東京エリアが千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、墨田区、江東区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区、中野区、杉並区、豊島区、荒川区で、神奈川エリアは、横浜市鶴見区、神奈川区、西区、中区、南区、港南区、保土ヶ谷区、磯子区、港北区、川崎市川崎区、幸区、中原区、高津区になっている。

ソラシドエア「ソラチョク便」

対象貨物: 1個あたり20kg以内、3辺の合計160cm以下、航空輸送可能なもの
基本料金: 5kg以下 1万円、5~10kg 1万2000円、10~20kg 1万5000円
配達エリア:
[東京都]千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、墨田区、江東区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区、中野区、杉並区、豊島区、荒川区
[神奈川県]横浜市鶴見区、神奈川区、西区、中区、南区、港南区、保土ヶ谷区、磯子区、港北区、川崎市川崎区、幸区、中原区、高津区
Webサイト: ソラシドエア「ソラチョク便」

サービスを開始した10月27日の輸送風景

 ソラチョク便のウリの一つが生鮮食品を運べること。それを実現するのが旭化成の「Fresh Logiシステム」で、断熱効果に優れた「Fresh Logiボックス」を使用することで、鮮度を保持した輸送が可能になっている。

 旭化成の説明では、同社の高機能断熱材である「ネオマフォーム」を使うことで、通常の生鮮食品輸送に使われるEPS(発泡スチロール)に対して2倍の保冷性能があるとのこと。温度シミュレーションでは、外気温25℃の環境下において、初期品温5℃の荷物を10時間後も9.5℃に抑えることができたそうだ。

 Fresh Logiボックスには温度や湿度を計測するセンサーも取り付け可能で、同社のクラウドにデータをアップすることで輸送品質のランク付け(5段階評価)や鮮度予測も可能になっている。

 このようなメリットを活かし、ソラチョク便では宮崎県の地産地消の食材、賞味期限が短いもの、ご当地弁当、ご当地スイーツといった現地でしか味わえないものを関東圏でも楽しめることをPRし、需要の掘り起こしを狙っていきたいと説明している。

生鮮食品の輸送に使われる「Fresh Logiボックス」の内寸は620×450×370mm(幅×奥行き×高さ)。25mm厚のネオマフォームで熱を遮断する
左から、宮崎県 農政水産部 農業流通ブランド課 課長 松田義信氏、いちご株式会社 執行役副社長 兼 COO 株式会社宮交シティ代表取締役会長 兼 社長 石原実氏、株式会社ソラシドエア 代表取締役社長 髙橋宏輔氏、旭化成株式会社 マーケティング&イノベーション本部 食農プロジェクト プロジェクト長 上山健治氏、株式会社ソラシドエア 運送本部 新規事業推進室室長 池田明史氏