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ミスタードーナツ、4種類の「白いポン・デ・リング」を6月14日発売

2023年6月14日 発売

白いポン・デ・リング

 ミスタードーナツ(ダスキン)は、ポン・デ・リングの20周年を記念した4種類の「白いポン・デ・リング」を6月14日に発売する。8月下旬までの期間限定での販売となる。

 もっちり食感とやさしい甘みを楽しめる「白いポン・デ・リング」(172円/176円)、香ばしいアーモンドのパリパリ食感が楽しめる「白いポン・デ・カスターアーモンド」(216円/220円)、醤油の風味が楽しめる「白いポン・デ・みたらし」(194円/198円)、和菓子のような味わいが楽しめる「白いポン・デ・白あん」(194円/198円)をラインアップする(価格は前がテイクアウト、後ろがイートイン)。

 テイクアウト向けには、4種類をオリジナル紙袋に入れて提供する「白いポン・デ・リング セット」(776円)も数量限定で販売される。

飲茶やフレンチクルーラーの記念商品も企画中

 同社では、「飲茶」の30周年、「フレンチクルーラー」の50周年を記念した企画の展開も予定している。6月8日に開催された発表会では、ミスタードーナツ事業本部 企画開発本部 販売企画部 部長の中川孝範氏が、フレンチクルーラーは夏、飲茶は秋に記念商品が登場する予定であることが明らかにされた。

 続いて登壇したミスタードーナツ事業本部 企画開発本部 販売企画部 広告広報室 巌美里氏は、ポン・デ・リングが2003年1月20日に誕生してからの20年を紹介。「当時、同社が販売するドーナツのほとんどが創業時期の1970年代に開発されたもので、新しいドーナツはどれも期間限定の販売になっていた」のだとか。

 そんな中で、新たな柱となるような商品を開発したいと考え、調査を実施したところ、食感に対する関心が高く、新たな食感のドーナツを開発する方向性が決まった。「当初はかりんとうのようなガリガリとしたドーナツや、まわりが固く、中は柔らかいものなど、さまざまな食感のドーナツを試作した。しかし、もちもちした食感のスイーツがトレンドの予測としてあったことや、日本人になじみのあるお餅のような食感のドーナツを開発することで、日本オリジナルの柱になると考えた」という。

 ちなみに、ポン・デ・リングという商品名は、開発のヒントにしていたブラジルのチーズパン「ポン・デ・ケージョ」と、当時、リングと付く商品がいくつかあり、開発中から愛称として呼んでいたポン・デ・リングに落ち着いたとされている。

ミスタードーナツ事業本部 企画開発本部 販売企画部 部長の中川孝範氏
ミスタードーナツ事業本部 企画開発本部 販売企画部 広告広報室 巌美里氏

白いドーナツの開発に再挑戦

 ミスタードーナツ事業本部 企画開発本部 商品開発部 部長の吉田安幸氏は、「ポン・デ・リングは、新しい見た目と食感で誕生から20年間、皆さまに愛され続けてきたドーナツ。20周年にふさわしい驚きがある見た目のポン・デ・リングを作りたいという思いから、たどり着いたのがこの白いポン・デ・リング」だと説明する。

 吉田氏によれば、白いドーナツ生地の開発には十数年前にも取り組んでいたが、オイルで揚げるというドーナツの性質上、生地そのままの白色で完成させるのが難しく、当時の技術ではできなかった。そこからさまざまな商品を開発し、技術を蓄積できたことから、20周年にあわせて発売するため、改めて開発に挑戦。通常の商品は半年から1年ほどの期間で開発するが、同商品についてはオリジナルのポン・デ・リング同様に2年の歳月を要したという。

ミスタードーナツ事業本部 企画開発本部 商品開発部 部長の吉田安幸氏
ミスタードーナツ事業本部 企画開発本部 商品開発部 商品開発室の大塚崇文氏

 ミスタードーナツ事業本部 企画開発本部 商品開発部 商品開発室の大塚崇文氏は、開発のこだわりとして「白いドーナツ生地」と「やわ、もっちり食感」の2つを挙げる。

 大塚氏は「白いパンや白いたい焼きなどもあるが、これらは白さを保つために通常よりも低温で調理するなどして製造されるのが一般的だが、ミスタードーナツでは全国のお店で製造することを踏まえ、他のドーナツと同様の設備、フライオイルの温度と、工程面はそのままで白いドーナツを実現することが条件だった」と開発の難しさを語る。

 今回の商品については、「使用するミックス粉などの配合の調整により白いドーナツ生地を実現しているが、試作段階で白さを保つために色づきを減らしていく過程で、膨らみが悪くなり、ドーナツが小さくなってしまったり、表面が固まりづらく、形が悪くなってしまったりした。絶妙なバランスの配合を探すことが開発において最も苦労した」と振り返る。

 一般的なドーナツは、フライする際に揚げ色がつき、生地の香ばしさやコクが生まれる。白いポン・デ・リングには、これがなく、揚げ色がついたドーナツと同じく、おいしく食べられるように風味や甘さの調整を繰り返したという。

 食感については、オリジナルのポン・デ・リングの“もちもち”食感を超える“やわ、もっちり”食感を演出し、驚きを与えることを狙った。同氏は「従来のポン・デ・リングと食べ比べをしていただき、玉と玉をちぎった時の伸びなど、食感の違いを楽しんでほしい」としている。

白いポン・デ・リング
白いポン・デ・カスターアーモンド
白いポン・デ・みたらし
白いポン・デ・白あん

食べ比べて見えてくる特徴

 今回の発表会では、一足早く白いポン・デ・リングを試食する機会があった。

 通常のポン・デ・リングと食べ比べてみると、ドーナツの食感の表現としては微妙なところもあるが、オリジナルにはコシが感じられ、そのぶん白いポン・デ・リングでは柔らかさが強調されていることが分かる。当初から目指していた餅の食感に一層近づいた印象だ。

 個人的に最も面白いと感じたのが「白いポン・デ・みたらし」で、食感や味わいはまさに“みたらし団子”そのもの。指や口元がベタベタになってしまうのが玉に瑕だが、最もドーナツらしくなく、驚きのあるメニューに仕上がっている。