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コカ・コーラ、「Coke ON」アプリで高齢者や障がい者の自販機利用をアシスト
2024年3月25日 13:21
- 2024年3月25日 発表
日本コカ・コーラは、スマートフォン向けのアプリ「Coke ON」を活用して、高齢者や障がい者の自動販売機利用をアシストする機能の提供を開始した。アプリを最新バージョンに更新することで利用できるようになる。
Coke ONは、対応自販機の利用でスタンプを貯めたり、キャッシュレス決済で商品を購入したりできるアプリ。同社では、2023年12月に“らくらくホン”的に利用できる文字の大きな「クイックメニュー」や、Bluetoothにより近くの自販機との距離をバイブレーションで伝える機能を実装してきた。
最新バージョンでは、アクセシビリティに配慮し、アプリ内の文字や操作ボタンのサイズを拡大。さらに4月下旬には、音声認識機能を使って購入する商品を選択できる機能が追加される。
こうしたアプリの使い勝手の改良には、障害者手帳アプリを提供するミライロが協力しており、4月8日からはデジタル障害者手帳の「ミライロID」との連携もスタートする。
Coke ONとミライロIDを連携登録しておくと、「Coke ON 障がい者割引」が利用可能となり、ドリンク購入時にもらえるスタンプが2倍となるほか、サブスクリプションサービスの「Coke ON Pass」が12月までの期間限定で300円オフで利用できるようになる。
3月25日に開催された発表会では、ミライロ 代表取締役社長の垣内俊哉氏が障がい者の自販機利用の実態について、「車椅子だと上の方のボタンが押せない。視覚障害者は買いたいものがどれか分からず、現金を入れるのも難しい」と紹介した上で、「いずれも解決する。今回の取り組みは、間違いなく障碍のある方にとっての新しい生活インフラになる」と語った。
マーケティング本部 IMX事業本部 デジタルプラットフォーム部 ディレクターの宇川有人氏は、2022年に300人超の障がい者を対象に実施したユーザー調査において、まだまだ改良の余地が残されていることを確認した一方で、「自分で買える」ことについてのポジティブな反響に気づいたと振り返る。
同氏は「困りごとは一様ではない。これさえあれば大丈夫、ここまでやれば大丈夫という共通の対策は存在しない。社会インフラの使命、役割として、自販機の使いやすさ、アクセシビリティを改善を一歩ずつ積み重ねていく」と述べ、今後も改良に取り組んでいく方針を示した。