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はなまるうどん、25年目に“原点回帰”で本社を東京から香川へ。おでんや惣菜も含めた「讃岐うどん」の魅力を発信
2025年1月9日 06:00
- 2025年1月8日 発表
セルフ式うどん店「はなまるうどん」を展開する「はなまる」は都内で25年度戦略発表会を開き、代表取締役社長の前田良博氏やマーケティング本部 CMOの髙口裕之氏らが登壇。本社の香川県への移転などを含めた「おいでまい!さぬきプロジェクト」について説明した。
はなまるうどん「おいでまい!さぬきプロジェクト」プラン
・本社を香川県高松市田町に移転
・2025年1月1日の新聞広告で決意表明
・創業地最寄り駅のことでん(高松琴平電気鉄道)「林道駅」に副駅名命名
・香川県内店舗を順次改装
・香川県産小麦「さぬきの夢」を使った讃岐うどんを香川から展開
・全国の店舗で香川県産品を販売
・讃岐うどん「名店の味」をはなまるうどんで復活
・讃岐うどんの魅力を伝えるイベントを都内で開催する計画
2000年5月に香川県高松市木太町で創業したはなまるうどんは、1人でも女性でも入りやすいセルフ式うどん店として新しい顧客層を開拓し、今では全国で400店舗以上を展開しているが、創業25年目を迎えた今年「原点回帰」として讃岐うどんの魅力を発信する「おいでまい!さぬきプロジェクト」を立ち上げた。
はなまる本社は2005年7月に高松市から東京都中央区銀座に移転しているが(その後、日本橋箱崎町へ)、香川の地を離れて以降も地元で讃岐うどんや個店のスタイルが進化・多様化しており、その魅力を発信するため、目線・温度を合わせるためにも本社を香川に戻し、「伝統と革新」に挑戦していくことを決意したという。
プロジェクト名にある「おいでまい」は「いらっしゃい」という意味であり、あえてブランド名は盛り込まず、1プレイヤーとして「すべては、讃岐うどんとともに。」という気持ちを込め、「讃岐うどんを食べに香川へ行きたい」と全国の人に思ってもらえるような取り組みを進めていく。
本社移転日である1月1日には四国新聞朝刊に広告を出稿し、移転のお知らせとともに決意表明を掲出した。
現在、香川県内には14店舗を展開しているが、1号店「木太店」を含む5店舗は全面改装を実施し、各店舗ごとに個性をもたせるほか、新メニューの開発も進めていく。いずれは「はなまるうどんを食べ歩く」ことが目的になるような店ごとの「新しい価値」を広めていきたいとしている。先の新聞広告でも、ビジュアルにうどんだけでなく、おでんなども入れている意図は、惣菜やおでんなどを含めてそれらすべてが「讃岐うどん」であることを表現したためだという。いずれは「うどんのテーマパーク」を楽しむように香川を訪れてもらえたらと希望を語った。
また、香川県産小麦「さぬきの夢」を使った讃岐うどんの提供を香川県内の店舗から開始するほか、後継者不足で途絶えてしまう個店の味を「名店の味」として復活させることや、1号店木太店の最寄り駅であることでん「林道駅」に副駅名を命名するといった、地元に根ざした取り組み。さらに、うどん以外の香川県産品を全国のはなまるうどんで販売することなど、香川の魅力を全国に発信する拠点化を進めていく。
ほかにも将来的な可能性として、セルフとは対照的なフルサービスのうどん店、他ジャンルの専門店とうどんの組み合わせ、体験やコミュニティとうどんの組み合わせのような試みや、都内での讃岐うどんの魅力を伝えるイベントの開催といった展望が紹介された。