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東京都「シーシャ(水たばこ)」使用時の“一酸化炭素中毒”で注意呼びかけ

2025年3月19日 発表
「シーシャ(水たばこ)」の利用について東京都が呼びかけ

 東京都は「シーシャ(水たばこ)」利用時の一酸化炭素中毒の危険について呼びかけている。

 カフェ・バー・飲食店などで提供されているシーシャだが、提供店舗数の増加に伴い一酸化炭素中毒事故も増加しているという。それを受けて都は、事故を防止するため、アンケートによる消費者の使用実態調査と、安全性に関する試験を実施した。

アンケート調査結果(抜粋)

・喫煙者の58.0%が「専門店」で水たばこを経験
・喫煙者と同一空間にいた人の58.7%が「飲食店等】」で経験
・「具合が悪くなった」「ふらついてケガ」「高温部分で火傷」などの経験は、喫煙者→36.2% 喫煙者と同一空間にいた人→22.2%
・一酸化炭素中毒の危険性「知らない」68.8%
※都内在住・20歳以上の喫煙等経験者男女1000人を対象

 閉鎖空間で喫煙したとき、一酸化炭素濃度は300パーツパーミリオン程度まで上昇。これは1~2時間で頭痛や吐き気がしてくる濃度で、喫煙者だけでなく周囲の人にも同様の危険があるという。さらに、ホースから直接採取した煙は1万パーツパーミリオン以上で、休みなく吸い続けると数分で死亡する可能性がある濃度となった。しかしながら、60分後に扉を開放したところ濃度は大きく減少している。

 紙巻きたばこや加熱式たばこと比較して害が少ないと感じている人も多いシーシャだが、高濃度の一酸化炭素を吸い込むことから、一酸化炭素中毒による意識障害・頭痛・吐き気などを引き起こす可能性があり、体調に異変を感じたら、すぐに使用を中止するようにとしている。また、一酸化炭素は無色・無臭であるため、具合が悪くなるまで気付きにくく、換気扇の利用、扉や窓の開放などで、室内の一酸化炭素濃度を下げることも必要だという。

安全性に関する試験結果
「シーシャ(水たばこ)」利用時の注意点