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サントリー、RTD戦略発表会を開催。「ほろよい」「-196」など新製品を次々投入、10月に新ブランド立ち上げも

2026年6月1日 開催
サントリーのRTD商品

 サントリーはRTDに関する戦略説明会を開き、RTDの現状、今後の予測、酒税法改正を見据えた新製品の投入などを説明した。

酒類業界の未来を担うRTDに今後も注力

ニーズに応える多種多様な商品群が魅力

 RTD部門の戦略概要については、マーケティング本部 ビール・RTD部の部長である中野景介氏が登壇して説明した。冒頭ではRTDの魅力を3つのキーワード「フリーダム」「クリエイティブ」「バラエティ」でアピールした。

サントリー株式会社 マーケティング本部 ビール・RTD部 部長 中野景介氏

 第1の「フリーダム」は、RTD(Ready To Drink)は缶の中にプレミックスされた手軽なお酒の総称であり、とくに缶酎ハイは製造において決まった定義がなく基本的に自由であることを強調した。ビール、ワイン、焼酎、リキュール、飲料技術まで掛け合わせた自由度の高い商品開発が可能で、さまざまな年代や飲用シーンに対応できる自由度の高さがRTDの最大の魅力であると述べた。

自由度の高さがRTDの魅力

 第2の魅力「クリエイティブ」については、川崎にある商品開発センターを例に説明した。ここでは、清涼飲料、RTD、リキュール、スピリッツ、ワインなどの商品開発を行なっており、部門が異なっていても、さまざまな意見やアイデアがスムーズに交換できるようにフロアの仕切りを取り払っていると説明した。具体例として「こだわり酒場のタコハイ」を挙げ、プレーンサワーでありながら特製焼酎(焙煎麦焼酎、米焼酎)に加え、隠し味としてラム、ブランデー、梅酒も配合されており、これが複雑な味わいを生み出していると紹介した。サントリーは世界有数のスピリッツメーカーとして圧倒的な原酒を保有し、ウイスキーで培ったブレンドの知見を持つため、RTD領域においても開発面でアドバンテージを持っているとアピールした。

川崎にある商品開発センター
開発面におけるアドバンテージ

 第3の魅力「バラエティ」については、RTDが甘いお酒から甘くないお酒まで数多くの商品を販売するフルラインアップ戦略を展開していると説明した。とくに「ほろよい」シリーズは発売以来100フレーバー以上を開発しており、自分の好きな味わいが見つけられたり、気分によって味を変えられたりと、多種多様な商品群を持っていることを紹介した。

今後も伸長が見込めるRTD市場

 市場動向については、この10年間で2倍に成長している好調なジャンルであること、RTD領域において同社が首位メーカーであり、この伸長を牽引してきた自負があることを説明した。現在の日本の酒類缶市場においては、RTDがもっとも購入率が高く、若年層になるほどビールよりもRTDの嗜好が高いことから「未来に向けた酒類業界を担うのはRTDであるという使命感を持って仕事をしています」と話した。直近では「無糖カテゴリー」が急拡大していることも紹介した。

販売数量の推移
購入率の高さ
酒類缶市場の推移
RTD伸長の理由

拡大戦略は3つの柱で取り組み、10月には新ブランドも投入

 今後については、酒税法改正によりRTDも増税対象となるが、それでも酒類缶全体の市場より高い成長率で伸びていくと予測している。その理由として、増税後もビールと相対的な価格差が残るため、ビール類とRTDの買い回りが促進されること、日々の最大飲用シーンである食事中において甘くない無糖RTDの浸透が進むことを挙げた。

酒類缶市場の推移予測
価格の優位性

 今後の戦略としては「基幹ブランドへの投資強化」「狭義ビールユーザーの買い回り促進」「未来に向けた若年層の需要創造」の3本柱を掲げて取り組むと説明した。基幹ブランドへの投資強化については、看板ブランド「-196」と「こだわり酒場」をさらに強化していく。2025年の出荷量では、前者が約3400万ケース、後者が約2100万ケースと圧倒的な強さを見せている。

サントリーのRTD戦略
主力ブランドへの投資を強化

 狭義ビールユーザーの買い回り促進については、プレミアムビールユーザー向けの商品ラインアップ拡充に取り組む。プレミアムビール購入層はエコノミービール購入層よりまだ“RTDを飲んだことがない”人が多く、そこに商機があると捉えている。甘くないが味わいがしっかり楽しめること、こだわりや本格感を感じること、シンプルな素材で作られることの3要素を重視した商品開発を進めるとした。また、10月の酒税改正に合わせて、プレミアムビールユーザー向けの本格RTD新ブランドの投入も決定したと発表した。新ブランドについては、後日発表するとのこと。

狭義ビールユーザーへのアプローチ
狭義ビールユーザーが求めるもの
本格的な原酒を使った商品を投入
シンプルな素材を使った商品も拡充
10月にRTD新ブランドを発売

 未来に向けた若年層の需要創造については、20代にお酒の楽しさをRTDから伝えていくことを重視し、「ほろよい」ブランドを柱に据えて展開していくことを説明した。アルコールを最初に飲み始めたブランドとして4割の人がほろよいを挙げており、若い人のお酒の最初のパートナーとして重要な役割を担っているとのこと。また、飲食店での伸びや若年層からの支持の高さを背景に無炭酸お茶割りのブームの兆しを感じており、無炭酸RTDにも注力していくと述べた。

若年層に強い「ほろよい」
需要が拡大している無炭酸RTD
若年層向けの販売戦略

気になる新製品をチェック!

 会場にはサントリーのRTD製品が所狭しとディスプレイされ、注目の新製品もいくつか目にしたので紹介する。

「-196〈ルビーグレープフルーツ〉」

 7月28日発売。2月に限定発売して好評だったルビーグレープフルーツを通年商品として新たな中味とパッケージで発売する。アルコール分は5%。

試飲メモ: 鼻に近づけるとハッキリ漂うグレープフルーツの香りが心地よい。飲み口はスッキリしており、グレープフルーツ由来の酸味、ほどほどの甘さが感じられる

「-196〈ルビーグレープフルーツ〉」

「ほろよい〈マンゴー&ココナッツ〉」

 6月9日発売の期間限定商品。アジアンスイーツの一つである「楊枝甘露」のようなおいしさを目指している。アルコール分は3%。

試飲メモ: 南国気分を醸し出すマンゴーの香りに癒される。甘みは強めで、トロピカルフルーツらしい濃厚な味わい

「ほろよい〈マンゴー&ココナッツ〉」

「ほろよい〈和梨スカッシュサワー〉」

 7月7日発売の期間限定商品。和梨のみずみずしい甘みを再現した夏向けのほろよい。アルコール分は3%。

試飲メモ: スッキリとした甘みが特徴の和梨が感じられる。炭酸との組み合わせで爽快感が感じられる仕上がりに

「ほろよい〈和梨スカッシュサワー〉」

「お茶のこさいさい〈緑茶割〉」「お茶のこさいさい〈紅茶割〉」

 5月19日発売の東北エリア・期間限定商品。お茶の濃さと香りを重視し、無糖・無炭酸で幅広いシーンや食事にも合う飲みやすい味わいを目指した。緑茶割はアルコール分5%、紅茶割はアルコール分4%。

試飲メモ: 国産抹茶を使用した「緑茶割」はスッキリとしたお茶の旨みの後にアルコールが付いてくる感じ。「紅茶割」はアールグレイのかぐわしい香りに加え、紅茶の渋みや甘みも感じ取れる深い味わい。どちらも食事シーンには合いそうな印象

「お茶のこさいさい〈緑茶割〉」「お茶のこさいさい〈紅茶割〉」

「角ハイボール缶〈夕どき〉」

 8月4日発売。夕方から食事とともに、より気軽にハイボールを楽しめるように飲みやすさを追求した商品。仕上げに柚子を加えることで、ウイスキーならではのふくらみと心地よい余韻を引き出したとのこと。アルコール分は5%。

試飲メモ: 角ハイのやさしい味わいがさらにマイルドに。柚子の風味なら分かりそうなものだが、スタッフの「本当に少しだけです」とのコメント通り、舌に広がる余韻を引き出す役割に徹している

「角ハイボール缶〈夕どき〉」

そのほかの新商品

 そのほか、「ライム香るTHE PEEL〈レモン〉ALC.5%」を7月14日に発売する。期間限定商品としては、「こだわり酒場のレモンサワー〈レモキンサワー〉」(6月23日発売)、「こだわり酒場のタコハイ〈ラムネ割り〉」(7月21日発売)、「翠ジンソーダ缶〈グレープフルーツ&トニック〉」(6月16日発売)、「翠ジンソーダ缶〈レモン&ジンジャー〉」(8月18日発売)などをラインアップする。

「ライム香るTHE PEEL〈レモン〉ALC.5%」
「こだわり酒場のレモンサワー〈レモキンサワー〉」「こだわり酒場のタコハイ〈ラムネ割り〉」
「翠ジンソーダ缶〈グレープフルーツ&トニック〉」「翠ジンソーダ缶〈レモン&ジンジャー〉」