おいしさの秘密と私のこだわり

サントリーの「こだわり酒場のタコハイ」、レモンサワーとハイボールのいいとこ取りを実現

サントリー スピリッツカンパニー RTD・LS事業部の黒川郷氏

 サントリーは、「こだわり酒場のタコハイ」を3月に発売したが、その後3か月半で当初の年間販売計画となる250万ケースを達成し、計画を2倍の500万に上方修正している。今回はスピリッツカンパニー RTD・LS事業部の黒川郷氏に開発の背景やこだわりのポイントを伺った。

――商品開発の経緯を教えてください。

黒川氏:当社は食事に合わせるお酒として「こだわり酒場のレモンサワー」を販売していますが、レモンサワー以外の“食事に合う”お酒の選択肢を増やしたいと考え、調査する中で現在も料飲店で親しまれているプレーンサワー、通称“タコハイ”の味わいに着目し、開発しました。

 また、タコハイという特徴的な商品名や、テレビCMでは「タコハイって何味だと思う?」とあえてお客さまに問いかけることで、興味を持っていただくことを狙いました。

――どんな特徴があるのでしょうか。

黒川氏:酒場で愛されるプレーンサワー“タコハイ”の味わいを目指し、ほのかな柑橘の飲み口と焙煎麦焼酎の香ばしい風味が食事のおいしさを引き立て、あとひくうまさを兼ね備えた中味が特徴です。

 食事との相性を想定した独自の香味設計により、レモンサワーのような「口中をリフレッシュする(油を流す)」特徴と、ハイボールのような「食事の美味しさを引き立てる(マリアージュ効果)」特徴の両方の「いいとこ取り」を実現しています。

こだわり酒場のタコハイ

――こだわりのポイントは?

黒川氏:プレーンサワーであるゆえに「飲み飽きる」「味が食事に負ける」といった課題もありましたが、「焙煎麦暁酎」を当社独自で開発し、焙煎した香りを隠し味としてつけ足すことで食事を引き立てる「味わいプレーンサワー」に仕上げることができました。

 商品デザインは、「タコ」=「多幸」の意味を込めて、8画(末広がり)で構成された「寿」マーク、縁起が良いものとされる「蛸唐草模様」といった「多幸」のモチーフを使用しています。

――どんな人に飲んでもらいたいですか?

黒川氏:日ごろから「こだわり酒場」ブランドを始めとするレモンサワーを食事と一緒に飲用していただいている方はもちろん、レモンサワー以外で、「食事に合う、すっきりとした味わいのRTD」を求めている方にも飲んでいただきたいです。

――ありがとうございました。