おいしさの秘密と私のこだわり

400年の歴史で初の米粉使用、福砂屋「フクサヤキューブ八十八カステラ」

福砂屋 営業部 部長の佐貫田秀樹氏

 カステラ本家 福砂屋は、米粉を使用した「フクサヤキューブ八十八(やそはち)カステラ」の本格販売を開始した。今回は営業部 部長の佐貫田秀樹氏に開発の背景やこだわりのポイントを伺った。

――商品開発の経緯を教えてください。

佐貫田氏:米粉の特徴的な食感をカステラで表現したいという想いと、古来から我が国の食卓を支えてきた「米」を使用して美味しいカステラを焼き上げることができないかという想いから商品開発がスタートしました。米粉への注目度も高まっており、それも挑戦のきっかけとなりました。

――どんな特徴があるのでしょうか。

佐貫田氏:国産ブランド米をていねいに製粉することで生まれる米粉を使用することで、ふっくら、もちもちとした食感と米粉の優しい甘みのカステラです。米粉をふんだんに使用することにより、カステラとはまた違った柔らかな口当たりを実現しました。

フクサヤキューブ八十八カステラ

――こだわりのポイントは?

佐貫田氏:小麦粉を使用した通常のカステラとは異なり、米粉はグルテンが含まれないため焼き上げで膨らみにくく、理想的な焼き上がりにならず苦労しました。しかし、福砂屋の攪拌のノウハウを生かしながら、職人たちがいくつもの試行錯誤の末理想的な焼き上がりを実現した八十八カステラを生み出しました。弊社の東京工場としては約半世紀ぶりに新商品開発に携わるにあたり、福砂屋のカステラを改めて見つめ直しながら、職人と開発担当者の試行錯誤によって生み出されたイチオシ商品です。

――どんな人に食べてもらいたいですか?

佐貫田氏:実るまでに88もの手間がかかるともいわれ、その字を分解すると「八十八」となるお米。以来、末広がりの「八」にゆかりがあることから、お米は縁起物として重宝されてきました。福砂屋が手がける「八十八カステラ」は、そんなお米をふんだんに使った縁起の良いカステラです。縁をつなぐ贈答品として、ぜひ「ハレの日」や「大切な方への贈り物」としてご利用いただきたいです。

――ありがとうございました。