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「フルーチェを作って食べる」と聞くだけでリラックス効果。ハウス食品と金沢工業大学が共同研究

2021年5月19日 発表

ハウス食品「フルーチェ」にリラックス効果があると発表

 ハウス食品は、金沢工業大学 情報フロンティア学部心理科学科の神宮英夫教授との共同研究「実験名:デザートベース作成時の触感がもたらすリラックス効果」において、ハウスの牛乳で作る液体デザートベース「フルーチェ」が、リラックス効果をもたらすことを確認したと発表した。

 何もしないで休憩しているよりも、フルーチェを作っているときのほうが高いリラックス効果があり、「フルーチェを作って食べる」と聞くだけでもリラックス状態になるという。

デザートベース作成時の触感がもたらすリラックス効果

 被験者をデザートベース「作成群」8名、「休憩群」5名に分け、心電計の測定結果からリラックス効果を測定。最初に実験内容を教示し、20分間の音声データの文字起こし(課題1)を行なったあと、「デザートベース作成」か「3分間の休憩」を挟み、再度20分間の文字起こし(課題2)を実施。その後、デザートベース作成群のみ喫食し、VAS尺度(Visual Analogue Scale:喫食者の主観的な感覚を評価する調査手法)による感性評価を行なった。休憩時間の3分間は、デザートベース作成時間を目安に設定している。

結果1:ただ休憩するよりも、デザートベース(フルーチェ)作成時のほうがリラックス

 何もせずに休憩するよりも、デザートベースを作っているときの方がより高いリラックス効果が得られらという。これは、デザートベース作成時の触感がリラックス効果をもたらし、そのリラックス効果が課題2にも影響を与えていたことが考えられるという。

結果2:「デザートベース(フルーチェ)を作って食べる」と聞くだけでリラックス状態

 課題1の段階から、デザートベース作成群のリラックス効果が高いことが分かった。これは実験の最初に「デザートベースを作って食べる」という情報を聞くことで、副交感神経の活性化傾向が確認でき、リラックス効果を示すものと考えらるとのこと。

結果3:デザートベース(フルーチェ)の喫食中と喫食後には、リラックスと落ち着きをもたらす

 VAS評価(主観的な感覚の評価)では、喫食中と喫食後にリラックスと落ち着きを感じていることが分かった。VAS尺度では、各動作を「リラックス」「落ち着く」「癒される」の3項目で評価し、その値を図2に示した。3項目それぞれで分散分析を行なった結果、動作工程4(スプーンで食べる)と動作工程5(食べ終わったあと)で、「リラックス」「落ち着く」において有意な差が見られるという。

 本共同研究の結果は、5月23日の日本人間工学会で発表する予定。

神宮英夫教授