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ノンアルコール・サングリア「MOCK Bar」、メルシャンが開発の狙いを説明

2021年6月9日 開催

ノンアルコール・サングリア「MOCK Bar(モクバル)」シリーズ

 メルシャンは、6月29日に発売予定のノンアルコール・サングリア「MOCK Bar(モクバル)」シリーズの体験会を開催し、開発の背景などを説明した。

 MOCK Barは、ノンアルコールのワインエキスを使用した微炭酸飲料。「オレンジ&マンゴーmix」と「洋なし&パインmix」の2商品をラインアップする。容量は250mlで、店頭価格は290円前後(税別)となる見込み。

 同社 マーケティング部 国産グループの永谷洋平氏は、世界のノンアルコールやローアルコールの飲料市場は2020年から2024年にかけて31%増加するという調査レポートを紹介した上で、日本でも“ゲコノミクス”という言葉が使われるなど、同様の傾向が見られるとする。

メルシャン マーケティング部 国産グループの永谷洋平氏

 同氏は、この市場の拡大を狙う上で重要になるのは、「お酒が飲めるのに、あえて飲まない」ことを選択する20~30代の女性層の開拓だとし、その役割を担うのが今回のMOCK Barだと説明する。

 MOCK Barのコンセプトのベースとなったサングリアは、ワインカテゴリーの中でも20~30代女性の認知や飲用意向が高く、さらに、ノンアルコール飲料への期待として、“贅沢な気分”を求める声が大きく、ここにハマるのがワイン系のサングリアだったという。

 MOCK Barの名称については、ノンアルコールのカクテルを意味する「mocktail(モクテル)」と「bar(バル)」を組み合わせたもので、「酔わないからこそ時間を有意義に使える、ノンアルコールならではのごほうび感」や「バルにいるような高揚感があるのに、酔わずに何でも楽しめる」といった世界観を表現している。

 また、キリンホールディングス R&D本部 飲料未来研究所 藤沢サイトの安部杏香氏によると、同商品の開発にあたっては、メルシャンのワイン醸造技術や果汁調合技術と、キリンビバレッジの清涼飲料開発における素材開発技術が活用されたという。

キリンホールディングス R&D本部 飲料未来研究所 藤沢サイトの安部杏香氏

 混濁果汁の調合によりサングリアらしいフルーツの贅沢感を実現するとともに、隠し味としてオレンジ&マンゴーmixにシナモン、洋なし&パインmixにミントを加えることで香りを引き立て、さらに新開発のワインエキスでワイン特有の渋みや酸味を表現している。

 プレゼンテーションの最後には、永谷氏がMOCK Barを使った「モヒート風スタイル」「ベリーミックススタイル」「カットフルーツ添え」「フローズンスタイル」の4つのアレンジレシピを紹介。このうち、モヒート風スタイルを実際に作って披露した。

モヒート風スタイル
ベリーミックススタイル
カットフルーツ添え
フローズンスタイル

 同氏によれば、タンブラーに入れたレモンやミントを最初にちょっとだけ押して潰すことで果汁感や香りを引き出し、炭酸が抜けないようにゆっくり注ぎ、ゆっくり混ぜるのがおいしく作るコツだという。

 コロナ禍において、ただでさえ経営が厳しい飲食店に対してアルコールの提供を控えるような要請も出ている。同社では、同商品についての飲食店向けの商談もスタートしており、その中でノンアルコールビールに次ぐノンアルコール飲料として期待感も大きいようで、永谷氏は「これから採用が増え、この夏にたくさんの飲食店で楽しんでいただけるようになれば」と語った。

オレンジ&マンゴーmix
洋なし&パインmix