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メルシャンが30~40代女性に提案するローアルコール赤ワインの秘密

「ボン・ルージュ 6%」8月31日発売

2021年8月31日 発売

ボン・ルージュ 6%

 メルシャンは、ローアルコールの赤ワイン「ボン・ルージュ 6%」を8月31日に発売する。

 同商品は、ロングセラーブランドのワイン「ボン・ルージュ」シリーズから登場するアルコール度数6%のローアルコールワインとなる。容量は720mlで、620円(税別)程度で販売される。

 同社 マーケティング部 国産グループの長尾綾子氏は、近年の健康意識の高まりは、コロナ禍においてさらに高まっており、アルコール飲料ではノンアルコールやローアルコールのカテゴリーが拡大しているものの、このジャンルでのワイン構成比は0.3%と低く、市場としてのポテンシャルがあるとする。

メルシャン マーケティング部 国産グループの長尾綾子氏

 また、一般的なワインのアルコール度数は12%前後だが、同社が実施した調査では、4~6%が理想的とする声が30~40代女性を中心に多かったことから、この度数のローアルコールワインを開発することにしたという。

 一方で消費者は同時に“本格的な味わい”も求めており、商品化にあたっては、その実現が課題となった。

 キリンホールディングス R&D本部 飲料未来研究所の笹子志津代氏によれば、一般的なローアルコールワインの作り方は、ワインの使用量を減らし、果汁などで味わいを調整するというもので、軽やかで飲みやすくなるものの、渋味や濃厚さなど、ワイン本来の飲みごたえは失われてしまう。

キリンホールディングス R&D本部 飲料未来研究所の笹子志津代氏

 同氏は、こうした本格的な味わいを実現するにはポリフェノールの含有量の多さが重要になるとした上で、独自の「ポリフェノール抽出技術」と「コク付与技術」により理想的なバランスを見出だせたと語る。

 ポリフェノール抽出においては、アルコール発酵を伴わない抽出技術を確立したことで、過度な渋味や苦味の原因となるタンニンを抑えながら、赤ワインらしい色や風味をもたらすアントシアニンを増量。

 コクについては、同社が長年培ったブレンド技術により、高ポリフェノールのワインと果汁をブレンドし、100回以上の試作を重ねることで、本格感と飲みやすさを実現する最適なバランスを探ったという。

「ボン・ルージュ」シリーズ全体もリニューアルし、果汁やポリフェノール含有量のバランスが見直されている

 今回の商品では30~40代の女性を主なターゲットにしていることもあり、長尾氏と笹子氏は、「やっとできた自分時間」「楽しいおしゃべり時間」「プチご褒美タイム」の3つの飲用シーンを想定し、それぞれの場面に合う食材との組み合わせを提案する。

 やっとできた自分時間では、うま味と甘さが感じられる食材がオススメで、2人のイチオシは「ブリーチーズ」(白カビチーズ)とのこと。ほかにもアーモンドチョコやドライフルーツなども合うという。

 楽しいおしゃべり時間では、酸味と少しの甘さが感じられる食材がオススメで、イチオシはスイートチリソースがついた生春巻きとのこと。ラザニアやボロネーゼなども合うという。

 プチご褒美タイムでは、しっかりしたコクやうま味が感じられる食材がオススメで、エクレアがイチオシとのこと。チーズケーキもオススメで、意外なところでは、黒胡椒がかかった牛タンチップも合うという。

 笹子氏によれば、商品としては本格的な味わいを目指しているものの、炭酸で割ったり、100%のグレープフルーツで割って氷を入れたり、自由にアレンジして楽しんでもらいたいという。

 また、長尾氏は、これまでのローアルコールワインには無かったような濃厚な味わいをウリに、同市場の間口拡大を図っていきたいとしている。

 同社では、消費者とのコミュニケーションの一環として、9月11日にZoomを活用したオンライン体験会を開催する予定。募集定員は400名で、当選者には今回の新商品「ボン・ルージュ 6%」と、6月に発売したノンアルコール・サングリア「MOCK Bar(モクバル)」の体験セットが届けられ、忙しい女性の味方となる時短テクニックなどが紹介される予定。応募は8月15日まで。