ニュース

ひょうたんやのギフト「Art Beef Gallery」、A5ランクの近江牛を北斎の赤富士に

2021年6月19日0時 発売

「Art Beef Gallery」の第1弾

 滋賀県近江八幡市の老舗日本料理店「ひょうたんや」は、面白法人カヤックと組んで、浮世絵をモチーフにした牛肉ギフト「Art Beef Gallery」を発売する。1000個限定での販売となる。

 ひょうたんや 代表取締役の中嶋和義氏は、「1日1000人いたお客さまがコロナで真っ白になった。どうしていいか分からない状況で、仕入先の澤井牧場さんと話をする機会があり、コロナによる飲食店打撃によって近江牛の出荷が遅れていると聞いて、何かできないかと考えた」のが商品開発のきっかけだと振り返る。

 そこでカヤックに声をかけ、誕生したのが「Art Beef Gallery」で、葛飾北斎の「富嶽三十六景 凱風快晴(赤富士)」をモチーフに、近江牛ならではの赤さと美しいサシをそのまま活かしたギフト商品に仕立てられている。

ひょうたんや 代表取締役の中嶋和義氏
ひょうたんや 取締役の中嶋健太郎氏
カヤック クリエイティブ・ディレクターの阿部昌人氏

 カヤック クリエイティブ・ディレクターの阿部昌人氏は、「ひょうたんやさんから声をかけていただき、食べてみないと分からないと思い、肉を送ってもらった。本当においしいが、実は空けて食べる前からおいしいと感じた」と語る。おいしさは目から感じるということもあり、分かりやすく日本を代表する浮世絵との異色のマッチングに繋がったという。

 ひょうたんや 取締役の中嶋健太郎氏は、「苦しんでいる生産者から少しでも多く仕入れることは当然だが、肉屋ではない日本料理屋として何ができるかを考えた。三大和牛の一つである近江牛は、神戸や松阪といったブランドほど認知度が高くない。Art Beef Galleryでは、その印象も変えていきたい」とした上で、「今回はもも肉を中心とした赤身肉を使った商品だが、今後はサーロインや肩ロースを使った商品など、日本料理屋らしい提案を続けていきたい」と述べた。

小林清親「武蔵百景之内 東京隅田堤乃さくら」(サーロイン使用)
歌川広重「名所江戸百景 浅草金竜山」(赤身肉使用)

 第1弾となる赤富士では、A5ランクの近江牛が用いられ、3~4人前に相当する700gが1万3000円(送料別)で冷凍状態でオンライン販売される。6月19日0時に販売を開始し、7月10日から順次発送される。

 中嶋健太郎氏によれば、今回の商品は焼き肉用にカットされており、冷凍庫から冷蔵庫に移し、24時間かけてゆっくり解凍した後、焼く直前に塩コショウを軽く振って焼いて食べるのがおいしいという。もも肉は焼きすぎると硬くなる性質があるため、軽く焼き目がつく程度で、まだ少し赤いんじゃないかと思えるくらいの焼き加減がオススメだとしている。

 食べた後は浮世絵の後ろに写真や色紙を挟むことでオリジナルのアートとして活用することもできる。