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コーヒーでも紅茶でもない、サントリー「クラフトボス 抹茶ラテ」8月17日発売

2021年8月17日 発売

サントリー食品インターナショナル 常務執行役員 ジャパン事業本部ブランド開発事業部長の柳井慎一郎氏

 サントリー食品インターナショナルは8月6日、「クラフトボス」シリーズに関する戦略説明会を開催し、8月17日に発売される予定の新商品「クラフトボス 抹茶ラテ」の開発背景などを解説した。

 同社 常務執行役員 ジャパン事業本部ブランド開発事業部長の柳井慎一郎氏は、2021年5月までに累計28億本を販売してきた実績や、コロナ禍においても年間3000万ケースを超えるペースで推移していることを紹介した上で、同シリーズとして既存の缶コーヒーユーザーとは異なる顧客層の開拓を目指してきたことを説明。

 今春にはコーヒー系の商品においてボトルのデザインを変更することで、おいしさだけでなく、触ってこだわりを感じてもらえるように工夫し、親しみの向上を目指した。また、紅茶系についても、新商品を投入することで、ブランド力の強化を図ってきた。

 同シリーズは、「缶コーヒーじゃないボス」としてペットボトル入りで登場した後、「コーヒーじゃなないボス」として紅茶版を発売、「飲むだけじゃないボス」としてボトルのデザイン刷新を図ってきたが、今回の抹茶ラテでは、「コーヒーでも紅茶でもない、ほっと一息つけるボス」を提案していく。

 柳井氏によれば、コーヒー・紅茶カテゴリーにおいてミルク入りの商品が占める構成比が半数を超えている一方で、クラフトボスの中ではミルク無しが約60%となっていることから、ミルク入りの商品に伸びしろがあると考えたのが商品化のきっかけだっという。

 さらに、コロナ禍における働き方の変化により、ストレスを抱えやすい状況になっており、ミルク入りの飲料で一息つきたくなる、というニーズも高まっており、同ブランドのコンセプト「“変化のストレスから開放してくれる”働く人の相棒」ともマッチすることから、コーヒー・紅茶に次ぐサブカテゴリーの商品として、日本人には定番で、近年人気が高まっている抹茶ラテの商品化が決定した。

 中味については、「濃い」のに「爽やか」というテーマの下、石臼挽きの国産抹茶を使用し、複数の国産抹茶を組み合わせることで、毎日飲み続けられるよな飲みやすさを目指した。柳井氏は、「カフェで提供されるような抹茶ラテと比べると、甘さは相当に控えめになっている。単に高級な抹茶を使うのではなく、複数の抹茶を組み合わせ、甘さを切る方向に抹茶の効果を使う工夫をしている」と説明する。

 パッケージについても、和の佇まいが感じられるとともに緑と白の市松模様でモダンさを表現し、“一息ついてほしい”という想いを「憩」の落款に込めたという。

 容量は500mlで、価格は170円(税別)。

クラフトボス 抹茶ラテ

 コカ・コーラが今春発売し、売り切れが続いていた「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」との差別化については、「濃くて満足感がありながら、最後はスッキリ飲みやすい、というクラフトボスの思想をかなり強調した作りになっている。差別化して作ったというよりは、クラフトボスとしてやるならこうなるということ。今回のことについては、先を越されたかな、というところもあるが、以前からあったアイデア」だという。

 また、同社には伊右衛門ブランドもあるが、クラフトボスのブランドで発売する理由については、「クラフトボスというブランドは、ただのコーヒーのブランドではなく、いろんなことにチャレンジするブランド。ミルクティーの次に何かないかと考えていた」と振り返るとともに、抹茶ラテを伊右衛門ブランドで出すとなれば、全く異なるコンセプトになっていたはずだとしている。