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くら寿司、上海に中国大陸1号店をオープン

2023年6月15日 オープン

くら寿司 上海龍之夢中山公園店

 くら寿司の子会社 Kura Sushi Shanghaiは、6月15日に中国大陸1号店となる「くら寿司 上海龍之夢中山公園店」を上海市内にオープンした。

 くら寿司は、2009年に米国に初出店した後、2014年には台湾にも出店。米国で47店舗、台湾で51店舗を運営している。今年5月には台湾の高雄市に海外初のグローバル旗艦店もオープンしており、その際に今年度中に上海に出店する計画であることが明らかにされていた。

 上海の店舗は、中山公園駅に直結する大型ショッピングセンターの龍之夢購物中心の7階にオープン。セルフ案内、スマホ注文、セルフ会計といった“スマートくら寿司”についても海外店舗では初めて完全導入している。

店内の様子
龍之夢購物中心

 同店舗では、サーモンを使った上海限定メニューの「サーモンたたき」をはじめ、日米台で提供しているメニューなどが1皿12元(約240円)を基本に提供される。日本でも人気が高いデザートやラーメンといったサイドメニューについても、店舗数の拡大に伴い、現地での開発も行なっていく。

サーモンたたき

 上海くら寿司 執行董事兼総経理の近藤和人氏は、原材料やエネルギーなどの原価の高騰が外食産業全体に大きな影響を与えているほか、将来的な人口減による市場の成長鈍化といった日本の課題を挙げ、「永続的な成長のためには海外への出店が不可欠」だとして、今後も海外への出店を加速させていく意向を示した。

 同社としては、2030年までに海外出店を現在の約4倍となる400店舗、海外での売上高を1500億円まで拡大させるという目標を掲げており、これを達成するためにも中国大陸に進出することを決めたという。

 近藤氏は、上海への出店に向けて2018年から視察を行ない、2020年に出店を予定していたが、新型コロナの感染拡大を受けて一旦白紙となり、沈静化に伴って再始動をかけたと振り返る。

 同社では、今後10年間で中国に100店舗を展開することを目標に掲げており、年内にはさらに2店舗をオープンすると予定。

 大手3社のなかでは最後発の上海進出となるが、同氏は競合他社との差別化のポイントとして「ビッくらポン」を挙げており、「今後、店舗数が増えていけば、中国で人気のあるアニメやキャラクターのコラボを検討していく」としている。