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ヱビス初のオレンジピール使用商品「ヱビス オランジェ」10月11日発売

2023年10月10日 取材

オリジナルのヱビスビール(左)と新商品の「ヱビス オランジェ」(右)の液色の違い

 サッポロビールは、ヱビスブランドの新商品「ヱビス オランジェ」を10月11日に発売する。期間限定での販売となる。価格は350ml缶が258円、500ml瓶が355円(いずれも税別)。

 同商品は、新たなビールの可能性に挑戦する「CREATIVE BREW」シリーズの第2弾に位置づけられる生ビール。2024年4月に開業する予定の「YEBISU BREWERY TOKYO」で醸造を担当するCheif Experience Brewerの有友亮太氏が開発したもので、130年以上のヱビスブランドで初のオレンジピール使用商品となる。

 発売に先立ち10日に開催された説明会において、有友氏がその特徴を解説。「2018年の酒税改正当時、大手のなかでも副原料を使ったビールが見られたが、それも下火になっていた。最近、香りといえばホップとなっているが、ヱビスならではの豊かなおいしさを表現するために副原料の可能性を追求したいと考えた」とオレンジピールに着目した背景を説明した。

ヱビスブランド Cheif Experience Brewerの有友亮太氏(左)とマーケティング部本部 ビール&RTD事業部 ヱビスブランドマネージャーの沖井尊子氏(右)

 同氏によると、オレンジピールはベルギービールで昔から使用されており、香ばしさやカラメル的な特徴はヱビスの持つ特徴と一致すること、レモンやライムといった他の柑橘果皮と比べてオレンジが複雑な苦味を有することなどから、オレンジピールを活用することにしたという。

 一口にオレンジピールといっても、品種や産地によって大きな違いがあるため、さまざまなものを取り寄せてヱビスとの相性を検討。最終的にフルーティーな風味を持つカリフォルニア産のものを使うことが決定した。

 オレンジピール以外にも、ピルスナー麦芽、濃色麦芽に加え、小麦麦芽を使用することでまろやかな味わいを目指したほか、オレンジピールとの相性を考えてカスケードホップを一部使用することで柑橘らしい香りに仕上げたとのこと。

ヱビス オランジェ

 有友氏は、同商品にあう料理について、甘味やコクのある肉料理との相性が抜群で、焼き鳥なら塩よりもタレとよくあうと語る。香りを楽しめるように、呑み口が広いグラスを用意して、秋の夜長を楽しむようにゆっくりと飲むことを推奨していた。

 なお、CREATIVE BREWシリーズの第3弾についても開発中とのことで、詳細については決まり次第アナウンスするとのこと。YEBISU BREWERY TOKYOでは毎月新しいビールを提供することを目指すとしており、そこで生まれた新しいアイデアのうち、量産でき、市場性があると判断された商品がCREATIVE BREWシリーズとして発売される見込みだ。