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もはや“いくら丼は飲み物”なのか? なか卯の「天然いくら丼」

2023年12月18日 取材

なか卯の「天然いくら丼 豪快盛」

 なか卯は、年末年始に贅沢な気分が味わえる「天然いくら丼」を12月6日から販売している。発売から10日ほどが経過しているが、ゼンショーファストホールディングスでなか卯の販促を担当する石川賢治氏の立ち会いの下で試食する機会があった。

 天然いくら丼は、ご飯の上に刻み海苔をのせ、豪快にいくらをかけたシンプルかつ贅沢な一杯だ。スタンダードな「並盛」(890円)のほか、ご飯を少なめにすることでいくらの比率を高めた「ごはん小盛」(850円)、並盛の2倍のいくらを使用した「特盛」(1490円)、並盛の3倍のいくらを使用した「豪快盛」(1990円)というラインアップとなる。特盛と豪快盛については、自動的にご飯は大盛となる。

 今回試食したのは、最もボリューミーかつ贅沢な「豪快盛」。当然のように、表面上はまったくご飯が見えない。いくらの海を目掛けて思い切ってレンゲを差し込むと、刻み海苔に押し返されるが、力を入れて押し込んでようやくご飯に辿り着く。

 味わいとしては、いくら自体に適度な塩分があるため、醤油などをかけなくてもおいしく食べ進められるが、トッピングされたネギや別添のわさびなどを活用することで、最後まで飽きることなく食べられる。それにしても、最後にご飯が残るいくら丼はよくあるが、最後にいくらが残るいくら丼はなかなか珍しい。

いくらの量に圧倒される

 ご飯大盛+いくら3倍ということで、食べる前にはちょっと多いかなと心配していたのだが、カレーのルーのようなバランスでいくらが入っていることもあり、まさに“いくら丼は飲み物”といった感覚で、あっという間に食べきってしまった。師走の忙しい時期だけに、慌ただしく働くビジネスパーソンにとっては、このスピード感も魅力の一つと言えるかもしれない。

 なか卯といえば親子丼やうどんの印象が強いが、石川氏によれば、最近は「漬けはまち丼」を販売するなど、期間限定の海鮮系の丼についても力を入れている。寿司チェーンの「はま寿司」を展開するゼンショーならではシナジーだ。同氏は「年末年始はハレの日。少し豪華に食べていただければ」としている。

 ちなみに、「天然いくら丼」はテイクアウトも可能となっている。やや裏技的ではあるが、テイクアウトの容器はご飯といくらが別々になっていることもあり、ご飯だけ炊いておき、家族でいくらをシェアして楽しむ、といった活用法もありそうだ。

スピーディーに食べられるのも魅力の一つ?