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カカオ豆の皮を使った8つのクラフトビールとタンブラー、アサヒユウアスが販売

CACAOMOIプロジェクトから登場したクラフトビールとタンブラー

 アサヒユウアスは、カカオ豆の皮を活用したクラフトビールなどを販売する「CACAOMOIプロジェクト」を展開。醸造所8社がそれぞれ製造したクラフトビールと、同社が開発したリユースカップをオンラインで販売している。

 チョコレートは、カカオ豆を醗酵、乾燥、焙煎、粉砕したものを練り上げて製造されるが、粉砕の過程で外側の皮(カカオハスク)が取り除かれる。その大半は産業廃棄物として焼却処分されており、今回のプロジェクトは、これを有効に活用しようという取り組みとなる。

 同プロジェクトの仕掛け人、アサヒユウアス たのしさユニット ユニットリーダーの古原徹氏によれば、同社が参画して開催された「つくばクラフトビアフェスト2023」において、本庄銀座ブルワリーの中田翔氏と意気投合したのがきっかけだったという。周囲に声をかけたところ、8社が集まり、それぞれがカカオハスクを使ったクラフトビールの醸造にチャレンジすることになった。

アサヒユウアス たのしさユニット ユニットリーダーの古原徹氏
本庄銀座ブルワリーの中田翔氏

 原料となるカカオハスクについては、チョコレートを製造するチョコレートデザインが提供。本庄銀座ブルワリー(埼玉県)、大根島醸造所(島根県)、ふたこビール醸造所(東京都)、GROUNDTAP BREWERY(愛媛県)、ぬとりブルーイング(埼玉県)、BREWMIN'(富山県)、Yellow Beer Works(福島県)、さかい河岸ブルワリー(茨城県)が各々の視点で全く異なるオリジナリティあふれるクラフトビールを作った。

8社のクラフトビールは液色も風味も全く異なる

 1月26日に都内で開催された説明会には、各ブルワリーの代表者が集結。本庄銀座ブルワリーの中田氏によると、カカオハスクはチョコレートを作る過程でローストされており、豆っぽい生臭さが少なく、香りも持続しやすく、作りやすかったという。その一方で、煮沸するときにカカオハスクがビールを吸ってしまうなど大変なこともあったと振り返るブルワリーも。

 今回は数量限定での販売となるが、8社それぞれが「次回も参加したい」「別の素材にも挑戦したい」とポジティブなコメントを残しており、第2弾にも期待できそうだ。

参加ブルワリーと関係者

 販売サイトでは、カカオハスクに間伐材、リサイクルプラスチックを組み合わせて製造したリユースカップ「CACAOMOIタンブラー」も数量限定で販売される。古原氏によると、使用する素材はもちろんのこと、石川県の伝統工芸「山中漆器」の塗師にコーティングを依頼することで、表面の強度を高め、見た目の質感も大きく向上したとのこと。開封直後のタンブラーは、薄っすらとカカオの香りもするとのことで、今回販売されるクラフトビールとの相性もぴったりだという。

 価格は、クラフトビール全8種類のセットが8250円、缶5種類のセットが4840円、瓶3種類のセットが3520円、タンブラーが2090円。いずれも2月14日までの限定販売となる。

カカオハスクを原料にしたタンブラー