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みんなで食べれば気にならない? 「日清焼そばU.F.O. ソースエクスプレス」運行

2025年8月23日 取材
「日清焼そばU.F.O. ソースエクスプレス」の車内

 日清食品は8月23日、「日清焼そばU.F.O. ソースエクスプレス」を東京駅~新大阪駅間で運行した。

 同企画は、JR東海の全面協力の下、新幹線を1車両貸し切り、匂いの強いU.F.O.を車内で心置きなく楽しめるというイベント。2024年に放映されたテレビCM「そろ谷U.F.O.爆盛バーレル 篇に登場した「ソースエクスプレス」がモチーフになっている。

 この日は40名超のU.F.O.ファンが東京駅に集結。ソースエクスプレス仕様の内装にアレンジされた11時18分発の「のぞみ345号」に乗り込んだ。

11時18分発の「のぞみ345号」の16号車がソースエクスプレス仕様となった

 車内では司会者がイベントの開始を宣言し、全員で記念撮影。その後、「U.F.O.ぶっ濃いクイズ企画」として、U.F.O.にまつわる難問が出題され、参加者は入学試験さながらに解答用紙に向かい、10問の4択問題に挑戦。

 当初、上位3人にU.F.O. 1ケースをプレゼントするということになっていたが、9問正解の優勝者が2人、7問正解の次点が5人となり、合計7人が表彰されることになった。今回は新幹線を利用した企画ということで、U.F.O.でおなじみの湯切り口をモチーフにした切符ケースが参加者全員に手渡された。

U.F.O.をテーマにした難問に挑戦
参加者全員に配布された切符ケース
惜しくも全問正解者はいなかったが、9問正解者が2人も

 そしてお待ちかねの実食タイム。隣の車両でスタッフが湯切りしたU.F.O.が参加者の座席に届けられ、自身でソースやマヨネーズをかけてU.F.O.を完成させて食べるのだが、ソースをかける前からU.F.O.らしい匂いが漂い、U.F.O.が全員に行き渡る頃には車内がU.F.O.の匂いで埋め尽くされた。

 日清食品 マーケティング部 第4グループ ブランドマネージャーの渡邉真氏によれば、「車内販売でU.F.O.を販売して、それを食べるというテレビCMを放映したところ、お客さまから、ぜひ乗ってみたい、新幹線の中で食べてみたい、という声をいただき、チャレンジできないかと考えた」と経緯を説明する。

日清食品 マーケティング部 第4グループ ブランドマネージャーの渡邉真氏

 U.F.O.は同社のラインアップの中でも最も匂いの強い商品となることから、新幹線のような密閉空間で食べるのはマナー的に推奨できないが、車両をまるまる貸し切ることでU.F.O.ファンの夢が叶えられることになった。

 新幹線の中でU.F.O.を提供するには、大量のお湯を用意し、湯切りする必要もある。同社では、その作業用にもう1車両を貸し切り、キッチンとして活用。お湯についても、単純にポットに入れて持ち込んだのでは、最適な温度で提供できないとして、複数台のポータブル電源も持ち込むという力の入れようだ。ちなみに、この日は予備も含めて50Lのお湯を持ち込んだ。

 匂いが強いことが密閉空間ではネガティブに捉えられてしまう場合もあるが、渡邉氏は「焼きそばはソースが重要で、香り高いソースが食欲を掻き立てる。U.F.O.の発売以来、一番大事にしているところ」だと語り、その香りこそがU.F.O.のアイデンティティだと力説する。

 とはいえ、その強烈な匂いが車内に残ってしまうと、その後の新幹線の運行に支障が出てしまうかもしれない。そこに手を差し伸べたのが、「リセッシュ」を販売する花王だ。

 参加全員にU.F.O.デザインのリセッシュのボトルがプレゼントされ、司会者の掛け声にあわせてみんなでリセッシュを2プッシュしてミストを噴射。すると、車内に充満していたU.F.O.の匂いが見事にリセットされた。

 ほどなくしてソースエクスプレスは新大阪駅に到着。参加者はU.F.O.のオリジナルTシャツやヘッドレストカバーなどのグッズを手に列車を降りていった。