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くら寿司、店舗スタッフが調理技術を競う「KURA-No.1 GRAND PRIX」開催

2025年9月2日 取材
KURA-No.1 GRAND PRIXの競技の様子

 くら寿司は9月2日、店舗スタッフが調理技術を競う第4回「KURA-No.1 GRAND PRIX」を大阪府貝塚市で開催した。

 昨年まで「全国KURA-1グランプリ」として開催されていた同大会だが、今年は米国と台湾の代表者も参加する世界大会として開催された。参加者の年齢も16歳~59歳と幅広く、国内543店舗、米国79店舗、台湾59店舗の約700店舗の頂点を決める大会だ。

台湾代表
米国代表

 大会では、全国各地のエリアマネージャーが推薦し、参加が認められた22店舗と米国・台湾の代表者が各3人でチームを組み「寿司製造部門(昨年まではお持ち帰り部門)」「ネタ切り部門」「デザート部門」で調理の腕を競った。

 予選は、部門ごとに4チームずつ決められたオーダーに従って調理を行ない、オペレーション上の安全・衛生管理など、定められた作業マニュアルに従いながら、完了までの時間やできあがりの見た目の美しさを競う形。3部門で獲得した点数の合計がチームの点数となり、優勝決定戦に進出する3チームを選出。その後、選ばれた3チームが新たなオーダーに応じて調理を行ない、合計点を競った。

台湾代表。台湾と米国については、お持ち帰り用ではなく、通常のお皿でにぎりを作った
米国代表。ネタを片付け忘れると減点対象になってしまう
ネタ切り部門では±1gの精度が求められる
デザート部門

 予選の結果、決勝に残ったのは、304.2点を獲得した大蔵谷店(兵庫)、291.6点を獲得した城東今福店(大阪)、283点を獲得した町田(東京)の3店舗。台湾代表は279.4点で5位、米国代表は276点で8位となり、惜しくも決勝進出とはならなかった。

 決勝も基本的には予選同様の競技内容となっているが、デザート部門については、今大会のために開発された未発売のメニュー3つをくじ引きで選び、3チームそれぞれ異なるメニューを作るというもの。インスペクターによるデモンストレーションも行なわれたが、初見でマニュアルを見ながら作業するという技術力に加え、順応力も問われる内容となっていた。

決勝のデザート部門は、くじ引きで新メニュー作りにぶっつけ本番で挑むことに

 そんな決勝で見事1位に輝いたのは、町田店(568.8点)。2位は城東今福店(549.2点)、3位は大蔵谷店(543.6点)で、予選と決勝で順位が逆転する結果となった。

1位に輝いた町田店チーム

 また、本社併設の東貝塚店で併催していた接客コンテストの表彰式が行なわれたほか、予選の各部門での個人点数の1位をMVPとして表彰された。

東貝塚店で行なわれた接客コンテストでのロールプレイング
接客コンテスト モデル店に選出された辻堂店
接客コンテストで金賞に輝いた津店の木下晶子さん
(左から)寿司製造部門でMVPを獲得した調布駅前店の佐藤愛華さん、ネタ切り部門でMVPを獲得した大蔵谷店の小西有佳さん、デザート部門でMVPを獲得した大蔵谷店のカオゴックビックハンさん

 取締役営業本部長の藪内薫氏は今大会を振り返り、「大会の目的は、技術の向上を通じてお客さまに満足いただくこと。トラブルやミスを防ぐマニュアルがあるが、マニュアル以上の見えないところを大切にしている皆さんがいる。日々の研鑽、日々の努力に感謝する。来年も必ず開催しましょう。もしかしたら、台湾や米国でやっているかもしれない。ゆくゆくは世界で大会をやりたい」と語った。

参加者全員で記念撮影