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アサヒビール、サイバー攻撃のダメージから反転成長へ新商品「アサヒ ゴールド」を投入。2026年度事業方針説明会

「スーパードライ」のコンセプトショップも

2026年2月25日 開催
アサヒビールは主力商品「アサヒスーパードライ」や新商品「アサヒ ゴールド」などビールを中心に戦略を組み立てていく

 アサヒビールは都内で事業方針説明会を開催し、昨年のシステム障害からの「復旧・復興・再始動」そして「反転成長」について説明した。

レジリエンス(復元力)で逆境から成長へ

アサヒビール株式会社 代表取締役社長 松山一雄氏

 代表取締役社長の松山一雄氏は「昨年の障害によりすべてのカテゴリーで前年割れという悔しい結果となりました。しかし、私たちは単に元の状態に戻すつもりはありません。復旧から復興、そして再始動の過程で『反転成長』をかけ、攻撃を受ける前よりも強いアサヒビールに進化させる。これを社内の合言葉にしています」と述べ、「レジリエンス(しなやかな強靭性)」をキーワードに掲げた。

 そしてコロナ禍の際の「ボリューム経営」から「バリュー経営」へ舵を切った経験を引き合いに出し、「世界で一番ワクワクする『ビール会社』、100年後も愛され続ける『未来のビール会社』」を目指していくという。

 現在は物流・受注システムを「復旧」させ、SKU(商品数)の売り上げ比を9割まで戻す「復興」の最中にある。3月から4月にかけてこれを99%まで引き上げ、完全な「再始動」へとつなげる見通しだ。ビールの戦略投資では主力商品「アサヒスーパードライ」について春、夏、秋と3回の山場をつくるとともに、春には新商品「アサヒ ゴールド」を投入する。

 加えて中長期的には「スマートドリンキング(スマドリ)」をさらに進化させる。「飲まない層」「飲めない層」をターゲットに「大人味(大人テイスト)」の商品を発売し、「子供が感じる生理的な美味しさだけでなく、経験を積んだ大人だからこそ感じる苦味や複雑な味わいを、新たな価値として提案していきたい」と、「未来のビール会社」への展望を語った。

システム障害前は100%超えも多く好調だったものの、その後は大きなダメージを負うことに
“すべては、お客さまの「うまい!」のために。”新しい価値を提案していく
主力商品の「スーパードライ」ブランドは1桁台前半%の成長を、ビール類としては1桁台半ば%の成長を見込む
復旧の時期を過ぎ、現在は復興のステータス。4月には99%の状態まで戻し、「攻めのマーケティング」を再開する
2026年は春、夏、秋と年3回の山場を作る
スマドリ市場をさらに育てていく
アルコール/ノンアルにカテゴライズしない大人のための嗜好飲料を提案する
大人テイスト(大人味)飲料をテスト販売からスタートして市場として確立させる

麦100%のビール「アサヒ ゴールド」を投入

アサヒビール株式会社 常務執行役員 マーケティング本部長 古澤毅氏

 マーケティング本部長の古澤毅氏は「スーパードライ」をさらに磨き込むことと新商品の投入を反転成長の柱に据え、ビール強化の1丁目1番地として「スーパードライ」のさらなるブランド強化を図るため、3年にわたる「冷え戦略」のロードマップを提示した。

 昨年2025年は「キンキンDRY」を立ち上げ、飲食店5000店での「スーパーゴールド認定」や、飲食店・家庭向けの「キンキンタンブラー」を展開して接点を拡大。それにより「冷えたおいしいビールといえばスーパードライ」という純粋想起率を獲得したという。

 そして2026年は「体験促進期」と位置付け、東京・銀座に国内唯一の常設コンセプトショップ「BEER DINER SUPER DRY TOKYO」をオープン。品質、注ぎ方、温度にこだわった最高の一杯を提供し、ブランド理解の向上を目指す。

「スーパードライ」の2025年から2027年までのロードマップ
2026年はブランドの特徴「冷え」の体験拠点や新商品を展開
3月2日には東京・銀座に国内唯一の常設コンセプトショップ「BEER DINER SUPER DRY TOKYO」をオープンする

 さらに夏の最盛期に向け、冷涼感のあるホップを使用した「アサヒスーパードライ 冷涼辛口」を5月と7月に発売。新たな広告キャラクターとして阿部寛さんを起用し、新CMをオンエアする。

「アサヒスーパードライ 冷涼辛口」を限定発売
「アサヒスーパードライ」を年間を通じてプッシュしブランド価値のさらなる向上を図る
阿部寛さんを広告キャラクターに起用

 そして新商品「アサヒ ゴールド」を4月14日に発売する。麦芽100%、厳選麦芽を1.5倍使い、麦本来の旨味を味わえる一方で、スーパードライと同じ酵母を使用することで、雑味のないスッキリとした後味を両立したという。ブラインドテストでは1日目より2日目、3日目と「飲み進めるごとに満足度が上がる」という評価が高まり、日常的に飲み続けられる「飽きない旨さ」が証明された。

 パッケージは「昇る朝日」をイメージしたゴールドのツートンカラーを採用し、CMキャラクターは佐藤健さんと柴咲コウさんを迎え、年間400万箱の販売を目指していく。

4月14日に登場する「アサヒ ゴールド」
麦芽100%で麦本来の旨味を味わえる一方、スーパードライと同じ酵母を使用することで雑味のないスッキリとした後味を両立
「昇る朝日」をイメージしたゴールドのツートンカラー
佐藤健さんと柴咲コウさんをCMキャラクターに起用

 昨年度は「アサヒゼロ」が前年比149%と急成長し、スマドリの認知率も50%を超えた。今年は社内の「スマドリアンバサダー」も約9割の社員が取得しており、さらなる飲酒リテラシーの向上と新価値提案を進める。3月~6月の商品ラインアップの強化を進めていくほか、6月にはお酒を飲まない層に向けた「大人テイスト嗜好飲料」のテスト販売を開始する。エルダーフラワーの香りや茶葉の苦味、ホワイトグレープの甘みが混ざり合う複雑な味わいの「Tea Sparkling(仮)」で、アフタヌーンティーのようなペアリングを提案していく。

「飲まない人/飲めない人」も楽しめるようにスマドリもさらに進化
「スマドリ」の認知率は52%に
2026年もさらに新商品を投入する