ニュース

ローソン、団地の拠点を目指す集合住宅型1号店「ハッピーローソンタウン日野高幡台店」オープン。気になる店舗を見てきた

2026年8月4日 オープン
ハッピーローソンタウン日野高幡台店

 ローソンとKDDIは東京都日野市と連携し、お店を拠点としたマチづくり構想「ハッピーローソンタウン」の集合住宅型1号店として「ハッピーローソンタウン日野高幡台店」をオープンした。少子高齢化が進むオールドニュータウンの再生をテーマに、コンビニ機能だけでなく、地元スーパーとの連携による生鮮食品の販売、調剤薬局の併設、リモート接客、災害支援拠点としての機能まで備えた「暮らしの拠点」を目指していく。

 6月に大阪府池田市にオープンした「ハッピーローソンタウン池田伏尾台店」が“戸建て団地”を対象としたのに対し、同店は“集合住宅型の団地”を対象とした初のモデルとなる。

ハッピーローソンタウン日野高幡台店

営業時間: 24時間
所在地: 東京都日野市程久保650
面積: 店舗 338.18m2、売場 272.52m2
取扱商品数: 約3500品目
特徴的な品ぞろえ: コモディイイダ永山店から配送される野菜などの生鮮品/精肉/冷凍魚、クオール薬局による薬の調剤、OTC医薬品や介護用品/介護食の販売
特徴的なサービス:
・ビデオ通話によるデリバリーサービスの提供(実証実験)
・店舗内ロッカーを活用した受け取りサービス「駅チョク便」の導入
・小上がりのあるイートインスペース、無料で読める絵本コーナー、イベント相談カウンターなど、地域のコミュニティスペースとしても活用できる場の提供
・「Pontaよろず相談所」「日野市AIサポーター」など、リモート接客プラットフォームやAIを活用した暮らしの利便性を向上するサービスの提供
・平時/有事を問わず地域住民の安心、安全に貢献する防災サイネージの常設
・Starlinkなど災害支援ローソンとしての機能の提供

スーパーの品物もある店内は共有スペースも充実

 ハッピーローソンタウン日野高幡台店は、東京都日野市の南に位置する高幡台団地の敷地内にオープンした24時間営業の店舗で、以前は「ローソンストア100 日野高幡台店」として営業していた。取扱商品数は約3500品目で、一般的なローソン店舗と同程度の品数をそろえている。

店内の様子
商品数は約3500

 通常のローソンと違うのは、食品スーパー「コモディイイダ」と連携し、生鮮品や精肉、冷凍魚を扱っていること。商品は約90品(青果60品、精肉20品、冷凍魚7品)を販売している。また、9月1日からは店内に併設された「クオール薬局」において、薬の調剤やOTC医薬品の販売なども行なう予定だ。

精肉などがズラリと並ぶ
青果コーナーもある
9月1日オープン予定のクオール薬局

 コンビニ初となる店舗内ロッカーを活用した受け取りサービスが「駅チョク便」だ。JR東日本スマートロジスティクスの多機能ロッカー「マルチエキューブ」を活用したもので、京王運輸が運営している専用ECサイト「駅チョク便」で注文した商品を店内で受け取れる。

受け取りサービス「駅チョク便」

 店内にはAIを活用したさまざまなサービスも提供している。施設内にはリモート接客システムを通じてオンライン相談ができる「Pontaよろず相談所」、行政情報や地域情報などをAIコンシェルジュが案内する「AIサポーター(AIサイネージ)」を設置し、市民生活に関する相談や悩みごとの解決を支援する。また、店舗から少し離れた場所にはオンライン診療受診施設の設置も予定している。

店内に設置した個室にある「Pontaよろず相談所」
「AIサポーター(AIサイネージ)」
コンビニで交付できる証明書の説明
マルチコピー機の使い方も教えてくれる

 地域のコミュニティスペースになることも目指しているので、イートインスペースはテーブルやイスだけではなく、8人が座れる小上がりも設置している。その一角には、旭化成不動産レジデンスの絵本サービス「BORIKIえほん箱」があり、約50冊の本を子供と楽しむことができる。

8人が座れる小上がり
カウンター席も用意されている。イートインスペースは26席ある

ローソンスタッフが団地の住民に商品を届ける

 さらに、新たな取り組みとしてサービス導入を目指すのがビデオ通話でも注文できるデリバリーサービスだ。現在は11月末まで実証実験をしている段階だが、団地の住民が専用タブレットから商品を注文すると、ローソンのスタッフが自宅まで届けてくれる。通常のECサイトのようにメニュー画面を通した注文のほか、高齢者や操作が苦手な人でも利用できるよう、店舗スタッフとビデオ通話で注文することも可能になっている。

専用タブレットで利用できる「ローソンデリバリー」。専用タブレットは自治体を通じて団地住民に貸し出し、実証実験を行なっている
メニュー注文のほか、ビデオ通話による注文も可能
商品ラインアップは約100種類。現在のところ配送料は無料

 そのほか、導入を目指して関係各所と話を進めているのが店舗の敷地内に設置するAIドローン(ドローンポート)だ。KDDIスマートドローンが遠隔運航を担い「定期的な遠隔運航」によって、上空からの見守りやインフラ点検をAIドローンで実施するものだが、同店舗は人口密集地にあるため、現行の航空法では遠隔での目視外飛行が認められておらず設置が難しい。そのため、第1段階の対応策として、通常は使用せず、災害発生時に国や市の判断による「災害時特例」を活用して遠隔飛行を行なう方式が検討されている。

AIドローン(ドローンポート)
有視界飛行によるデモンストレーション

地域の拠点を目指して行政と企業が手を組む

 今回の取り組みでは、本店舗を拠点とした地域活性化、買い物支援、高齢者支援、子育て支援、環境取り組みなどの活動、各種取り組みの効果検証および郊外団地モデルの構築を目指し、ローソン、KDDI、UR都市機構がそれぞれの役割を担う。オープニングセレモニーでは、各社の代表と日野市長が登壇して受け持つ役割を説明した。

日野市長 古賀壮志氏
独立行政法人 都市再生機構 理事 高藤喜史氏
KDDI株式会社 執行役員 パーソナルグロース事業本部長 村元伸弥氏
株式会社ローソン 代表取締役社長 竹増貞信氏

 地域協定を結んだ日野市は、6000人以上の人口を抱えていた当団地も少子高齢化や人口減少の影響を受けており、市民の利便性、移動環境、コミュニティの維持、防災環境の確保が大きな課題となっていることを挙げている。今回の取り組みにおいては、行政も「応援しながら一緒に歩んでいく決意であります」と日野市長の古賀壮志氏は話した。

 ローソンの代表取締役社長である竹増貞信氏は、デジタルもアナログも使って、地域のコミュニティスペースとなり得る店舗に育てていくと説明した。また、それには自治体や企業との連携も重要で、課題を解決しながら2030年にはコミュニティのハブになる「ハッピーローソンタウン」を全国100か所に展開したいと話した。7月28日に起きた熊本地震にも触れ、応援を送った店舗を視察した際には「10年前も、今回も、頼りになるのはローソンだな。あんた社長さんでしょう? これからも頼むよ」と利用客に声をかけられたことも明かした。

Pontaもオープニングを祝う
オープンと同時に次々と訪れる利用客