ワインのプロがこっそり教えるベストバイ

モワヤール=グリヴォ ボーヌ(赤)

価格:6380円(2025年11月21日現在)
モワヤール=グリヴォ ボーヌ

 ワインを購入しようと売り場を訪れたものの、種類が多すぎてどうやって選んだらいいのか分からない。でも、値段を考えると失敗もしたくない。そんなときに参考にしたいのがプロのアドバイスだ。

 今回は、ワイン専門のECサイト「京橋ワイン」を運営するほか、飲食店や酒販店向けの卸売なども手掛けるワインキュレーション 商品開発部の岡田さんにオススメの1本を伺った。

ワインキュレーション 商品開発部の岡田さん

――このワインを選んだ理由を教えてください。

岡田氏:造り手のモワヤール=グリヴォは、ブルゴーニュの名門ネゴシアンで、なんとフランス革命以前から畑を所有している由緒ある生産者で現在は5代目が当主を務めています。今回ご紹介する「ボーヌ」は、ブルゴーニュの中心地ボーヌ村のもので、果実味と酸、タンニンのバランスが絶妙。まさに「今飲むべき1本」だと思ったからです。

――生産者や産地には、どんなストーリーや背景がありますか?

岡田氏:1848年にサンフォリアン・モワヤールとマルグリット・グリヴォが結婚し、モワヤール・グリヴォが創設されました。ニュイ=サン=ジョルジュ村に拠点を置く彼らのワインは「エレガントで力強いワイン。長期保存、熟成に耐え得るワイン造り」をモットーとしており、まさにそれを体現するワインが造られています。

――このワインにあう最高のペアリングを挙げるとすれば何ですか?

岡田氏:個人的には豚の角煮やスペアリブの煮込みです。豚の脂身の旨味と甘辛い味付けがピノ・ノワールのやわらかなタンニンと相性抜群です。ワインの酸が後味をすっきり整えてくれます。もちろんミートソース系の料理も合いますが、栗ご飯もおすすめです。ピノ・ノワールの優しい果実味と栗の甘味とのマリアージュも試してみてください。

――どんな場面で飲んでもらいたいですか?

岡田氏:日常のちょっとしたご褒美に飲んでもらいたいですね。たとえば、週末の夕食に家族や友人と囲む食卓で、気取らずに楽しんでもらいたい。ミディアムボディで飲みやすく、香りも華やかなので、ワイン初心者の方にもおすすめです。気づけば会話が弾んで、食卓がちょっと豊かになる。そんな時間に寄り添ってくれる1本です。

テイスティングメモ

甘み:ドライ ●──── スイート
渋み:控えめ ─●─── しっかり
酸味:穏やか ─●─── キリッと
重さ:ライト ──●── フルボディ