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かっぱ寿司、全店のシャリを山形県産ブランド米「はえぬき」に切り替え

シャリだけの一皿「本気シャリ」も3貫110円で提供

2021年5月28日 発表

山形県産のブランド米「はえぬき」を使用したシャリだけの握り「本気シャリ」(3貫110円)

 かっぱ寿司(カッパ・クリエイト)は、5月28日から全店舗で使用するシャリを山形県産のブランド米「はえぬき」に変更すると発表した。

 同日都内で開催された発表会において、同社 代表取締役社長の田邊公己氏は、「うまいかっぱ寿司」をスローガンに掲げ、外部のプロの協力を得ながら寿司屋の品質を追求するとした上で、最初の大きな改革がシャリの変更になると語った。

 同氏は、「寿司の品質はネタとシャリとの合わせで決まる。古くからシャリ6割と言われ、シャリが主役の食べ物。回転寿司チェーンでは通常、ブレンド米を使用しており、かっぱ寿司でもブレンド米を使用してきた。より寿司屋品質を求め、本当においしいシャリを提供すべく、回転寿司チェーンでは初となるブランド米を使用する」と宣言。

カッパ・クリエイト 代表取締役社長の田邊公己氏

 同氏によれば、「回転寿司のシャリの問題は、味のバラツキと粘りで、これを克服するためにはえぬきを選んだ。粒感の強さ、一粒一粒の張り、シャリロボの圧力に負けない弾力、口の中でのほどけ感、アミロースも18%と、寿司に最適なシャリの一つ」だという。

 こうしたシャリの良さをアピールするため、同社ではシャリだけの握り「本気シャリ」(3貫110円)を提供。5月29日からは、1000円以上の店内飲食でかっぱ寿司公式アプリ内のクーポンを提示することで「はえぬきのお米」をプレゼント(先着)するキャンペーンも実施される。

 また、まぐろ仲卸の「やま幸」が、かっぱ寿司の新しいシャリに最適なまぐろを選び提供する「やま幸の天然本鮪」(1貫330円)で提供する。やま幸グループ 代表取締役の山口幸隆氏によれば、新しいシャリにはアイルランド産のまぐろが一番合うのだとか。

「やま幸の天然本鮪」(1貫330円)

 かっぱ寿司では、シャリの変更にあわせ、水加減やお酢の打ち方も最適化。このほか、有明産の海苔の使用や、本わさびの配合を増やしたわさびへの改良、選定した小麦粉を使い、ほんのり塩味がする天ぷら、東日本と西日本で異なる醤油に加え、オリジナルのだし醤油の提供など、順次改革を進めていく。

 商品以外のサービスについても、2025年をめどに全店でフルオーダー化を実施。回転寿司店から寿司屋への転換を進める方針。あわせてスマホオーダーやセルフレジ、配膳ロボ、お持ち帰りロッカーといったDX(デジタルトランスフォーメーション)も進めていくとしている。

(左から)五ツ星お米マイスターの西島豊造氏、カッパ・クリエイト 商品マーケティング本部長 牛尾好智氏、やま幸グループ 代表取締役 山口幸隆氏、カッパ・クリエイト 代表取締役社長の田邊公己氏、鮨処 つく田の松尾雄二氏、カッパ・クリエイト 常務取締役 林浩二氏、鮨 大地の大地督志氏