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コカ・コーラ、デジタル活用でオリンピックのピントレーディング文化を継承

PIN ZONEでゲットできるオリジナルピンバッジ

 日本コカ・コーラは、東京2020大会の開催にあわせ、渋谷のRAYARD MIYASHITA PARK South 2F 吹き抜け広場にピンバッジがもらえる「PIN ZONE」をオープンしている。開設期間はオリンピック期間の7月23日~8月8日と、パラリンピック期間の8月24日~9月5日の各日11時~20時(※変更の可能性あり)。

 近代オリンピックとピンバッジの関わりは古く、当初は関係者の役割を識別するために用いられていたが、徐々にコレクターが増え、1980年のモスクワ大会以降は一般にもピンバッジを交換する「ピントレーディング」が広まっていった。

 こうした盛り上がりを受け、コカ・コーラでは1988年から大会の開催地にピントレーディングセンターを開設し、コレクターの聖地としての役割を果たしながら、オリジナルのピンバッジを作って配布してきた。

 同社としては、今回の東京大会においても、同様の取り組みを実施したかったが、コロナ禍における開催となったこともあり、トレーディングセンターとしての機能を省略するなど、規模を縮小して伝統の企画を継続することにしたという。

 PIN ZONEでは、47都道府県がデザインされたピンバッジをガチャ(ピンガチャ)で1日1個ゲットできる。ピンガチャへの参加は無料だが、スマートフォン向けの「Coke ON」アプリの提示が必要となる。

 さらに、都道府県のピンバッジのほかに、日替わりのピンバッジ「PIN OF THE DAY」(デイピン)をゲットするチャンスもある。ピンガチャを回して黒いカプセルが出ると、ランダムに入っている都道府県ピンに加え、貴重なデイピンをゲットできる。ちなみに、このデイピンを期間中全て集めると、同社のアイコンとも言えるコークボトルの形になる。

ピンガチャへの参加にあたっては検温と消毒を実施
Coke ONアプリの画面を提示することでガチャを回せる
黒い当たりカプセルが出ると、都道府県ピンに加え、その日のデイピンがもらえる
1日にガチャを回せるのは1回だけ
カプセルの中には実物のピンのほか、デジタルピンの引換券も
その日のデイピンのパネルを持って記念撮影することもできる

 コロナ禍の難しい状況での実施について、同企画を担当する東京2020オリンピック アセッツ&パートナーシップマネージャーの桜木谷薫氏は、「コカ・コーラは、多くの人にかけがえのない思い出に残る特別なオリンピック体験を提供しており、ピントレーディングは、その1つです。また、お客さまをはじめとする大会に関わる全ての人にとって安全で、安心いただける運営を行なっています」と語る。

 ピントレーディングの場は提供できなくなってしまったが、新たなチャレンジも行なわれている。同氏は、「大会期間中、毎日新しく公開される特別デザインのデイピンについては、今年はスマートフォンアプリのCoke ONを通して、デジタルピンの形で全国の皆さまにお届けしています。デジタルピンは、実物のピン同様、スマホ上でピントレーディングを楽しむことができます」と、東京2020大会での取り組みを説明する。

 Coke ONアプリでは、同アプリを使って自販機で商品を購入することでデジタルスタンプがもらえるが、期間中は通常のスタンプに加え、デイピンのスタンプがもらえるイベントが実施中。アプリ内では、ピントレーディングの文化をモチーフに、ユーザー同士でスタンプの交換が可能になっており、一定数以上をコレクションすることで、デイピンや都道府県ピンの実物のコンプリートセットがもらえるキャンペーンも行なわれている。

 オリンピック・パラリンピックが開催される度に新たなアイデアが追加され、進化していくコカ・コーラのピントレーディングに、今後も注目していきたい。

施設オープン直後のPIN ZONEの様子
同施設内や周辺の飲食店とのコラボ企画も実施している