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かっぱ寿司、値上げが続くなかで100円皿のラインアップを拡充

2022年9月16日 取材

取締役 経営戦略本部長の久保田令氏(左)と商品部部長の大友英昭氏(右)

 かっぱ寿司(カッパ・クリエイト)は、9月14日にグランドメニューをリニューアルした。16日、取締役 経営戦略本部長の久保田令氏がその背景を報道関係者向けに語った。

 今回のリニューアルでは、1皿100円(税込110円)のメニューが30商品追加され、東日本では84商品、西日本では83商品がラインアップされている。追加される30商品のうち一部は二種盛りのようなアレンジメニューとなるが、100円皿の選択肢は広がっており、久保田氏も、今回のリニューアルのポイントとして100円の維持と30商品の追加の2つの軸を挙げる。

 100円の維持については、同社として昨年からシャリ、お酢、醤油、わさびと、ネタ以外も含めた寿司全体の見直しを行なってきたが、「原点の100円を維持することが大事だと考え、(他社が値上げを発表する中においても)100円を継続することにした」と説明する。

 30商品の追加については、「100円寿司が持つ1つの意味合い、醍醐味として、選ぶ楽しさがある。昨今の値上げで選ぶ要素が減ってきているが、メニューを増やすことで食の楽しさを感じてほしい」と語った。

リニューアルで追加された新定番メニュー

 新定番と位置づける100円皿では、これまでも好評だった浜焼きシリーズや天ばらシリーズといった店内の厨房で一手間かけたメニューを拡充。サイドメニューについても、人気の茶碗蒸しのラインアップを拡充し、「まいたけの茶碗蒸し」「北海道産たらこの茶碗蒸し」(各220円)を提供。

 このほか、注文を受けてから揚げる「寿司屋の季節の天ぷら盛合わせ~天つゆ付き~」(385円)、ごちCAFEブランドの新メニュー「秋の恵みいっぱいピスタチオアイスのプリンパフェ」(396円)などが提供される。

 同氏は、「(今回のリニューアルで)味と食感のバリエーションが広がった。100円という気軽さと、選ぶ楽しさを味わっていただき、かっぱ寿司のファンになっていただきたい」としている。

 また、9月21日~10月10日には、厳選ネタ5品を110円で提供するキャンペーン「かっぱの厳選100円(税込110円)祭り」も実施される。同キャンペーンでは、「大とろ」「天然 のどぐろ塩炙り」「天然本鮪 ねぎとろ包み」「活〆 大ぶりえび」「とろサーモン いくらのせ」が1貫110円で提供される。

「かっぱの厳選100円(税込110円)祭り」で提供される5品

 商品部部長の大友英昭氏は、「100円寿司の100円には期待できない、安っぽいと思われがちだが、豪華ネタを用意した。夏にも大とろを用意したが、予想以上の販売数で、お客さまがそれを期待していると考え、メインに据えることにした。のどぐろも高級魚として認知されており、昨年は2貫300円で提供していた。全部食べても500円で、すごく魅力的なフェアになっている」を自信を見せた。

 このほか、9月7日~10月31日には、本格ラーメンシリーズの第21弾として、札幌を拠点とする人気ラーメン店「我流麺舞 飛燕」監修の「札幌味噌ラーメン」(495円)も販売している。濃厚な鶏白湯スープの旨みを存分に楽しめるラーメンとなっているが、北海道のラーメンではよく使われるバターは入っておらず、追加トッピングとして「バターコーン」(165円)が用意されている。

「まいたけの茶碗蒸し」(左)、「寿司屋の季節の天ぷら盛合わせ~天つゆ付き~」(右)、「秋の恵みいっぱいピスタチオアイスのプリンパフェ」(奥)
「我流麺舞 飛燕」監修の「札幌味噌ラーメン」