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コカ･コーラ「新ジョージア」の顔に米津玄師さんを起用。史上最大規模のブランド刷新
2023年3月15日 21:49
- 2023年3月20日 発売
日本コカ･コーラは、新「ジョージア」ブランド戦略発表会を3月15日に開き、基幹コーヒーブランドである「ジョージア」ブランドを刷新し、新たな製品ラインアップや次世代に向けたマーケティングを展開することを発表した。
「ジョージア」ブランド刷新の理由
「ジョージア」は1975年の誕生以来、日本市場で長く愛されてきた日本コカ･コーラの主力コーヒーブランド。当時、RTD（ready to drink：容器入り飲料）コーヒーは、男性ワーカーに寄り添う存在として、その地位を確立。ジョージアでもさまざまな力強いキャンペーンメッセージを掲げ、RTDコーヒー市場のトレンドをけん引してきた。
ただ、そのイメージが未だに根強く残っているため、Z世代や女性に馴染めていないという。そこで3月20日から、新しいジョージアとしてスタートすることを発表した。具体的には14年ぶりにブランドロゴを刷新し、新製品を発売。新コミュニケーション活動についても展開する。
新しいブランドロゴのテーマは「インナーグロウ」で、内側から広がる輝きを表現。ジョージアの五感を刺激するコーヒー体験が、自分を内側から輝かせ、毎日にある幸せに気付くひと時を提供したいという想いが込められている。
「私たちコカ･コーラの事業目的は、世界中を潤し、爽やかさを提供すること。前向きな変化をもたらすことです。移り変わりの激しいコーヒーの消費者ニーズに迅速に応えることで、私たちのブランドをこれまで以上に強化し、この事業目的の達成に力を注いでいきます」とホルヘ・ガルドゥニョ社長は意気込む。
RTDコーヒー市場は、コロナ禍に落ち込んだものの、2022年から回復傾向となり、前年比プラスで推移。ストレスの多いコロナ禍にコーヒー飲用習慣が進み、リモートワークや家事の合間など、さまざまなシーンで手軽なRTDコーヒーを手に取る習慣が根付いてきた。また、スターバックス コーヒーやタリーズコーヒーなどのカフェチェーンのほか、コンビニのコーヒーの需要も伸びている。
そして3月13日にはマスク着用も個人の判断に委ねられるようになり、完全にコロナから脱却しつつある。朴部長は「“新ジョージア、はじまる。”というメッセージを伝えるのは、まさに今しかないと判断しました」と、新ブランド展開時期について語る。
RTDコーヒーが、Z世代に馴染めていないことは、日本コカ･コーラの調査データからも明らか。年代別で1人当たりのRTDコーヒー購入金額指数を見たところ、50代を100とした場合に、しっかりとRTDコーヒーの飲用習慣が根付いているのは40代まで。特に20代は前半が36、後半が55と、いずれも低い指数になっている。
RTDコーヒー業界全体の将来的な成長を考えると、今、たくさん飲んでくれている40代以上の消費者は確実に維持しつつ、飲用習慣が形成され始める20代の消費者の獲得が重要。次世代の消費者にRTDコーヒーに親しんでもらうためには、これまでの男性ワーカー主体のイメージを払拭する強いメッセージが必要ということで、今回のブランド刷新に至った。
新「ジョージア」ブランドはロゴ、製品、コミュニケーションのすべてを一新
「ジョージア」のコーヒー体験で、「五感を刺激する」ことをコンセプトに展開する新「ジョージア」。第1弾の製品は、「ジョージア ジャパン クラフトマン」シリーズから進化した4商品と、小容量ボトルのデザート感覚で楽しめるカフェラテ2商品を新発売する。
「ジョージア ジャパン クラフトマン」シリーズから進化した4商品は、支持されていたすっきりした後味はそのままに、猿田彦珈琲の監修により、なめらかなコクと香り、しっかりとした味わいに仕上げた。また、小容量ボトルのカフェラテは、エスプレッソに甘く香ばしいキャラメルソースと芳醇なバニラフレーバーを重ねた味わいの「ジョージア キャラメルアフォガート ラテ」と、エスプレッソに深く甘いチョコレートシロップを加えた味わいの「ジョージア ビターショコラ ラテ」が新登場する。
新ジョージア製品第1弾
・「ジョージア THE ブラック」（500mL・159円）
・「ジョージア THE ラテ」（500mL・169円）
・「ジョージア THE 微糖」（500mL・169円）
・「ジョージア THE ゼロ」（440mL・159円）
・「ジョージア キャラメルアフォガート ラテ」（195mL・129円）
・「ジョージア ビターショコラ ラテ」（195mL・129円）
※いずれも税別
新しいキャンペーンメッセージは、「毎日って、けっこうドラマだ。」。この言葉には、ジョージアを飲むことで自分本来の感覚や前向きさが引き出される。すると、何気ない普段の日常もステキなものになってくるというメッセージが込められている。男性ワーカーだけでなく、若年層や女性層も含めたすべての人に、このブランドメッセージを伝えるコミュニケーション活動を積極的に展開する。
その1つが新しいテレビCM。世代を問わず高い認知度を誇るアーティスト、米津玄師氏を新しいジョージアブランドの顔として起用し、挿入歌にはこのために書き下ろした新曲「LADY」を用いる。テレビCMは3月21日から放映開始。
新曲「LADY」は、「日々の気だるさから一歩外に出てみようじゃないか」をコンセプトに製作。ドラマティックな1日の裏にはしょうもない日常もあるはず。そんな日常を表現するために、「単調なリズムやちょっと躓きそうなピアノのニュアンスを採り入れて、そこからバーッと解放していくダイナミズムを表現した」と米津玄師氏。
コミュニケーション活動のもう1つが、参加型体験コンテンツの「毎ドラ部 Presented by GEORGIA」だ。コンテンツには「AI イラストメーカー」や「スカイスナップ」を展開予定。「AI イラストメーカー」は撮影した写真を人気イラストレーターのタッチに変換できるというもので、生成された画像と撮影場所、コメントをサイト内のマップ上に登録できる。
一方、3月27日から開始予定の「スカイスナップ」は、3月20日～24日の最大5日間、東京・有明エリアを運航予定の「毎ドラ部 飛行船」から撮影した画像をダウンロードして、日常の一コマを空の上から見ることができる。
「毎ドラ部」は順次、機能を拡充し、ジョージアブランドとユーザーとの関係性を強化するための双方向コミュニケーションツールとして活用する。
このように新「ジョージア」ブランドは価値、ブランドロゴ、製品、ラインアップ、コミュニケーションのすべてを一新。「ご愛顧いただいているユーザーの方を大切にしながらも、若年層や女性層などの幅広いターゲットに、ブランド価値を積極的に提案。この先の30年、40年も継続的な成長を図るための大きな節目の年となるので、大々的なマーケティング活動を行なっていきます」と朴部長は語る。
このような新「ジョージア」ブランドのアプローチが、これからのRTDコーヒー業界をけん引していくことになるだろう。これからのRTDコーヒーの展開にも期待が高まる。
