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定番で表現できない風味をゼロから開発した午後の紅茶の“TEA SELECTION”

2023年7月11日 発売

キリンビバレッジ マーケティング部 ブランド担当 主務の大竹野晋平氏(左)と商品開発研究所 飲料開発担当の赤澤みなみ氏(右)

 キリンビバレッジは、「キリン 午後の紅茶」の新たなサブブランドとして“TEA SELECTION”を立ち上げ、7月11日にその第1弾となるアールグレイアイスティーを発売する。

 発売に先立ち、3日に同商品の開発を担当したマーケティング部 ブランド担当 主務の大竹野晋平氏と商品開発研究所 飲料開発担当の赤澤みなみ氏が開発の背景や新商品に対するこだわりを語った。

 大竹野氏は、「午後の紅茶には38年の歴史があるが、改めてブランドを立ち上げた当初の『おいしい紅茶で上質な休憩時間を』という思いを届けていきたいと考え、ブランド戦略の見直しを行なった」と語る。

 同氏が「今までの38年の歴史で午後の紅茶のイメージが定着しすぎた」と話すように、その風味が消費者にとって当たり前のようになり、同社としても大胆な変更が行なえなくなっていた。

 今回登場した「キリン 午後の紅茶 TEA SELECTION アールグレイアイスティー」では、こうした過去の縛りを取り払い、ゼロから商品を作り上げていったという。

キリン 午後の紅茶 TEA SELECTION アールグレイアイスティー

 赤澤氏によると、大竹野氏からのリクエストを受け、目指す味覚のイメージを作り上げていった。今回の商品で重視されたのは、「飲む瞬間の爽やかな柑橘の香り」「そこに折り重なる華やかな香りと優雅な味わい」「爽快な香りが通り抜け、清涼な余韻が感じられる」という流れ。

 続いて同氏は、そのコンセプトに基づき、午後の紅茶シリーズで使用してきたスリランカ産の4種類の茶葉の特徴を分析。

 ミルクティーで使っている「キャンディ茶葉」は甘くマイルドで、渋みが少なく飲みやすい。ストレートティーで使っている「ディンブラ茶葉」は色や香り、味のバランスがとれたオールマイティさが特徴だという。レモンティーで使っている「ヌワラエリア茶葉」は青みのある香りと爽快な渋みや切れ感が特徴。おいしい無糖ミルクティーで使っている「ウバ茶葉」は鋭い渋みとコクのある味わいや、バラや蜂蜜のような重厚な香りとミントに似た爽やかな香りが特徴とのこと。

 こうした分析に基づき、茶葉を組み合わせ、最適な配合の比率を探っていくのが次の作業となる。今回の説明会では実際の開発の過程をトレースした4種類の組み合わせが順に紹介された。

4種類の茶葉
左から右へ開発が進んでいった

 最初の組み合わせは、キャンディ茶葉とディンブラ茶葉。香りや飲みごたえは良かったが、アイスティーとしてはやや味わいが強く、すっきり感が不足していたという。

 次に試したのは、すっきり感が期待できるヌワラエリア茶葉とウバ茶葉。すっきり感は期待通りだったが、両茶葉の渋さが際立つ結果となった。

 それぞれの良さを引き出したいとして試したのが、キャンディ茶葉、ディンブラ茶葉、ウバ茶葉の3種類を組み合わせたもの。かなり狙いに近い状態になったが、少しシャープな渋さがあり、口当たりが尖っている印象がしたという。

 そして、その3種類の茶葉の比率を調整し、キャンディ茶葉65%、ディンブラ茶葉25%、ウバ茶葉10%というブレンドのバランスが見出された。なお、このブレンド比率は、同商品のパッケージにも小さく記載されている。

ブレンド比率はパッケージにも記載されている

 こうしたベースとなる紅茶のブレンドの開発には、この5倍以上のパターンが検討されていたとのことで、1か月ほどかけてこの作業が完了。商品化にあたっては、この骨格にアールグレイの香り付けが行なわれており、半年ほどかけてそれ以外にもさまざまな検討が行なわれたという。

 大竹野氏によれば、今回は夏向けの無糖アイスティーをテーマにしているが、ミルクティーやレモンティー、ホットの商品など、TEA SELECTIONではさまざまな切り口の商品を検討しているとのこと。近い将来、第2弾も登場しそうだ。

赤澤氏オススメのペアリング。レモンチョコレートケーキ
クリームが追加された“ネオどら焼き”も個人的にオススメとのこと