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サントリー、共働き世帯向けに開発した「ビアミー」を東海・北陸でテスト販売

2025年8月19日 発売
ビアミー

 サントリーは7月30日、東海・北陸エリア限定で販売するビール「ビアミー」に関する発表会を開催した。

 発表会には、常務執行役員 東海・北陸営業本部長の津田麻子氏、ビール・RTD本部 副本部長 兼 ビール部長の梅原武士氏、ビール開発生産本部 ビール商品開発研究部 開発主幹の水口伊玖磨氏が出席し、発売の背景などを説明した。

 梅原氏は、2026年10月の酒税改正により(狭義の)ビールカテゴリーの伸長が予測されるほか、エコノミーカテゴリーの根強い需要も続くとして、ビールとエコノミーの両輪を強化していくとした上で、新市場・新需要の創造にも取り組むと説明。

 今回の商品では、共働き世帯の増加に着目。帰宅から就寝まで忙しい共働き世帯では、お酒の飲み方を工夫したり、調整したりする人が多く、ビールを飲む時間については「前向きになれる」「気持ちのメンテナンス」として重視する人がいる一方で、翌日のことを考えて二の足を踏んだり、合間に飲むことにためらいを感じるという声があるとして、そのギャップを埋められる商品を企画することにしたという。

 共働き世帯の割合を地域的に見ると、東海・北陸エリアが54%と最も多くなっていることから、同エリアでテスト販売が実施されることになった。

 商品のコンセプトは、「ほっとひと息つく時間に寄り添い前向きに心を彩る“私のための”アルコール3%ビール」。仕事終わりや一日の締めではなく、忙しい日々の生活の合間のひと息つく時間に飲むことを想定している。

 パッケージデザインについてもこだわっており、350ml缶と500ml缶でデザインを変えるだけでなく、それぞれ表面と裏面で色やメッセージを変えることで、消費者の気持ちに寄り添うことを表現している。

 水口氏によれば、今回の商品の開発では同社ならではの高濃度醸造技術が活かされている。ビールの飲みごたえは麦汁由来のエキス分と発酵由来のアルコールや香り成分で表現されているが、従来の技術でアルコール度数3%に調整すると、両方が半減し、味全体が薄く、飲みごたえのない印象になってしまう。

 そこで独自の高濃度醸造技術を活用し、アルコール分とエキス分のバランスをコントロールして麦汁由来のエキス分を増やすことで、3%ながら飲みごたえのある味わいを実現しているという。

 味覚設計としては、「最初に麦芽とコーングリッツの調和された刺激感で飲みごたえを感じた後、口の中で高濃度醸造技術による服装的な味わい香りや自然な甘みが広がり、最後に締まり感のある適度な苦みにより爽快な後味が心地よく続く」と説明。「しっかり味わえるのに爽快に飲める」とアピールした。

 津田氏は、今回の商品の売れ行きを見ながら、2026年には全国展開を目指していきいとしている。