ワインのプロがこっそり教えるベストバイ

クリフハンガー リースリング(白)

価格:3168円(2025年11月21日現在)
クリフハンガー リースリング

 ワインを購入しようと売り場を訪れたものの、種類が多すぎてどうやって選んだらいいのか分からない。でも、値段を考えると失敗もしたくない。そんなときに参考にしたいのがプロのアドバイスだ。

 今回は、ワイン専門のECサイト「京橋ワイン」を運営するほか、飲食店や酒販店向けの卸売なども手掛けるワインキュレーション 商品開発部の上野さんにオススメの1本を伺った。

ワインキュレーション 商品開発部の上野さん

――このワインを選んだ理由を教えてください。

上野氏:10年ほど前、すでに取引があったドイツ、モーゼル地方のWeingut Axcel Pauly(ヴァイングート・アクセル・パウリー)という生産者のワイナリーを訪問した際に、スタイリッシュなエチケットのワインがあるのに気づき、聞いたところ、同じくモーゼルでワイン造りを生業とする友人たちと共にコラボして造っているワインだよ、という話を聞いて興味を持ちました。その場で試飲したところ素直で優しいこの地方らしい味わいがとても好印象で、ぜひ、その時のモーゼルでのトレンドのファインヘルプ(辛口~やや辛口)の白ワインをワインキュレーションでもご紹介してみたいと思ったのがきっかけです。

――生産者や産地には、どんなストーリーや背景がありますか?

上野氏:「世界中の若い人たちにももっと気軽にモーゼル地方のワインを楽しんでもらいたい」「急斜面の畑で育まれるモーゼル地方のリースリングのワインを味わい的にもビジュアル的にも表現したい」そんな熱いパッションを持ったモーゼル地方で活躍のMoseljuenger(モーゼルユンガー)という団体に所属していた若手の4人の生産者達が、厚い友情の元に2012年に結成したのが、このワインを造るPLOB-Moseljuenger(モーゼルユンガー)です。

 ブドウ品種はもちろん、この地方を代表する高貴品種のリースリングを選択。強い酸味がこの品種の特徴なので、色々な人に飲みやすく楽しんでもらうために、味わいは辛口にし過ぎずにほんの少し果実の甘味を感じられる、やや辛口に仕上げています。誰が畑担当、醸造担当ではなく、4人みんなが大切に育てたブドウを醸造も一緒に行ない、そして完成したのがこのCLIFFHANGER(クリフハンガー)のワインです。

――このワインにあう最高のペアリングを挙げるとすれば何ですか?

上野氏:少しスパイシーなタイ料理などのアジアン料理、あまりクセの強くない軽めのハード系のチーズ、塩レモンでシンプルにいただく鶏のから揚げなどがオススメです。

――どんな場面で飲んでもらいたいですか?

上野氏:しっかり冷やして、野外のバーベキュー、少しアルコールも低めなのでランチなどの軽めにワインを楽しみたい時、若い世代の人たちが集まる時に「乾杯はビールやカクテル、時々ワイン」のように気軽なシチュレーションの時をオススメします。スタイリッシュなラベル、ポジティブな印象の軽やかな味わい、辛口過ぎない優しい味わいはあまりワインを飲まない方にも受け入れやすい味わいだと思います。

テイスティングメモ

甘み:ドライ ───●─ スイート
渋み:控えめ ●──── しっかり
酸味:穏やか ────● キリッと
重さ:ライト ─●─── フルボディ