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「スターバックス コーヒー 皇居外苑 和田倉噴水公園店」を一足早く見学してきた

2021年12月1日 オープン

スターバックス コーヒー 皇居外苑 和田倉噴水公園店

 スターバックス コーヒー ジャパンは、「スターバックス コーヒー 皇居外苑 和田倉噴水公園店」を12月1日にオープンするのにあたり、内覧会を実施した。

 環境負荷低減を目的とした実証実験を行なうサステナビリティ拠点として、使い捨てカップ使用量の削減や、フードロス対策に積極的に取り組む特別な店舗という位置付けだ。

 またこの店舗はスターバックスがWWF(世界自然保護基金)と共同算定した、より環境負荷の低い店舗のための国際認証「Greener Store Framework(グリーナー ストア フレームワーク)」を取得した日本1号店となる。スターバックスはこのグリーナーストアを2025年までに全世界で1万店舗展開する予定だとしている。

スターバックス コーヒー 皇居外苑 和田倉噴水公園店

オープン日: 2021年12月1日
営業時間: 7時~21時
所在地: 東京都千代田区皇居外苑3-1
店舗面積: 401.62m 2
席数: 84席
Webサイト: スターバックス コーヒー 皇居外苑 和田倉噴水公園店

最寄り駅は東京メトロ、都営三田線の大手町駅。環境省が管理する皇居外苑の和田倉噴水公園というスペシャルなロケーションにある
大きな窓で眺望も抜群。木を多用した心地良い空間で、ゆったりした時間を過ごすことができる
床にはコーヒーの豆かすや牡蠣殻を練り込んでCO2を固定化したタイル床が敷かれている

「スターバックス コーヒー 皇居外苑 和田倉噴水公園店」限定ビバレッジ

・「和三盆 アーモンドミルク フラペチーノ(Tall)」(テイクアウト648円、店内利用660円)
・「アイス 和三盆 ムース フォーム アーモンドミルク ラテ(Tall)」(テイクアウト540円、店内利用550円)
・「和三盆 ムース フォーム アーモンドミルク ラテ(Tall)」(テイクアウト540円、店内利用550円)

「スターバックス コーヒー 皇居外苑 和田倉噴水公園店」では限定ビバレッジとして、和を感じる優しい味わいの和三盆と人気のアーモンドミルクを合わせたオリジナル商品を提供する。ここでしか飲めないビバレッジをぜひご賞味あれ。ちなみに同店では提供するドリンクサイズはTallのみとなる。

和三盆とアーモンドミルクを合わせた、皇居外苑 和田倉噴水公園店オリジナルビバレッジ3種類が登場
店内利用時の冷たいドリンクはガラスそっくりの見た目の「樹脂製グラス」で提供される。こちらはオリジナルビバレッジの「アイス 和三盆 ムース フォーム アーモンドミルク ラテ」。しっかりしたムースの食感が新鮮
オリジナルビバレッジの「和三盆 アーモンドミルク フラペチーノ」は砕いたアーモンドの食感が絶妙

 これまでにも紙製ストローや紙製カップへの切り替えなどを積極的に行なってきたスターバックスだが、店舗から出る廃棄物量の約40%の削減を目指す「スターバックス コーヒー 皇居外苑 和田倉噴水公園店」では、使い捨て資材を極力出さないさまざまな取り組みがある。

 まず店内利用の場合、ホットドリンクの提供はマグカップ、プラペチーノなどの冷たいドリンクには樹脂製グラスで提供される。この樹脂製グラスだが、見た目はガラスにそっくりで軽くて使いやすく、そしてなんといっても美しい。また、マイタンブラー・マイカップ持参の場合は税込で22円引きとなる。

使い捨てカップ使用量の約75%削減を目指して「マグ」や「樹脂製グラス」、持ち帰り時に「リユーザブルカップ」や「借りるカップ」などが採用された

 持ち帰りの場合は、繰り返し使用できる「リユーザブルカップ(110円)」と「借りるカップ(無料)」、マイタンブラー・マイカップの3通りがある。

「借りるカップ」は繰り返し使えるカップを“借りて・返して・再利用する”循環型プログラムで、現在東京都内・丸の内エリアの10店舗で実証実験中。容器のリユースサービス「Re&Go(リーアンドゴー)」を活用して実施しているもので、利用したい場合はRe&GoのLINEアカウントをお友達登録し、「お店を探す」で店舗検索、対象のスターバックス店舗でカップを借りる。ドリンク注文時に本サービスを利用したいとバリスタに伝え、Re&GoLINEアカウントの「容器を借りる」をタップし、専用カップに付属されたQRコードを読み取るという流れだ。

捨てずに返す容器のシェアリングサービス「Re&Go(リーアンドゴー)」を活用。対象の丸の内エリアのスターバックス10店舗でカップを借り、返却することができる

 この「借りるカップ」は保湿・保冷制に優れたステンレス製カップで、ホットでもアイスでも美味しさが長く続くというもの。返却の際は洗う必要はない。手ぶらで来店、洗わず返却、そしてクリーンに再利用ができる。

フードは商品をケースに陳列するのではなく、デジタルサイネージで商品表示することで賞味期限切れの廃棄削減を目指す

「スターバックス コーヒー 皇居外苑 和田倉噴水公園店」の内装やアート、家具など

 店内は内装のほぼすべてがリサイクル製を考慮した素材、もしくはリサイクルした素材そのもので施工されている。アート作品もしかりで、壁にかかっているリサイクルキャンバスでは、コーヒーの原産国であるコスタリカをリスペクトし同国の山々を抽象的に表現したものとなっている。

捨てられるはずだったキャンバス材でコスタリカのランドスケープをイメージしたウォールアート

 店内奥の壁にはカラフルで巨大な紐状のものがかかっていて、よく見るとこれは漁港で目にする漁網。ほつれてしまっていたり新品でも使用されない端切れなど、処分されるはずだったものを集めて制作されたアップサイクルアートだ。ちなみに江戸時代以前、この和田倉地区は重要な漁港だったという。

壁側のダイナミックなアートは廃棄される予定だった漁網を再利用して作られたもの

 店内に使われている家具は国産木材を100%使用して、修理しながら長く使い続けることを想定したもの。優しい雰囲気と手触りでとても居心地がいい。

家具は北海道や東北地方の国内木材を100%使用
壊れたら廃棄して取り替えるのではなく、メンテナンスしながら長く使えるようにと国産品を選定した

 店内のテーブルには電源コンセントが付いていないので、ビジネス使用というよりは、大きな窓から見える景色を眺めながらゆっくりくつろいでほしいということなのだろう。この「スターバックス コーヒー 皇居外苑 和田倉噴水公園店」はビジネス街で働く人たちのオアシスのような存在になるのではないだろうか。

リサイクルガラスで作られた雰囲気のある照明
大きな2つのモニターでは、気温や店舗のエネルギー消費量、さらに環境に関するコミットメントやコーヒー生産地の取り組みなどを紹介する
外には自由に水を汲むことができるウォーターサーバーを設置。皇居周辺をランニングする際などに利用できる
日が落ちるとまた違った都会の景観となるスターバックス コーヒー 皇居外苑 和田倉噴水公園店

 オンラインで開かれた記者説明会で、スターバックス コーヒー ジャパン CEOの水口貴文氏は、「この店舗は、サステナビリティハブ(拠点)としてさまざまなソリューションを試してチャレンジしていく場にしたいと思っている。この店舗で学んだことをスターバックス全体で吸い上げ、スターバックスのサステナビリティをリードしていく拠点にしていきたい」とあいさつ。

オンライン記者説明会であいさつするスターバックス コーヒー ジャパン CEOの水口貴文氏

 さらに質疑応答で「この皇居外苑 和田倉噴水公園店がグリーナーストアの日本1号店、サステナビリティハブに選ばれたのはなぜか?」という質問に、「この和田倉噴水公園は、緑も多く環境に恵まれており、環境省さんがさまざまな取り組みをされている歴史ある場所。そんな場所で最初のグリーナーストアでありこれからのスターバックスコーヒージャパンのサステナビリティアクションをリードしていく店舗を作ることは、環境省さんの考えと我々のやりたいことの接点があるのではないかと思って公募に応募した。幸運なことに、こうした機会を得たことを誇りに思っている。多くのお客さまに来ていただいてサステナビリティについて考えるきっかけになってもらえたら」と語った。