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分厚いのにやわらか~「牛たん けやき」がリブランド1号店を仙台にオープン

2023年2月9日 オープン

 栃木県を中心に東日本エリアで8ブランド・25店舗の飲食店を経営するBLOOMは、仙台牛たん定食屋「牛たん けやき」のリブランドを発表するとともに、2月9日(肉の日)11時29分(いい肉)に牛たんの本場・仙台に「牛たん けやき 仙台一番町本店」(宮城県仙台市青葉区一番町3-9-2 プラスビル1F)をオープンする。

 代表取締役CEOの古山智氏によれば、同社が2014年に別業態で仙台に拠点を持ったことをきっかけに牛たんに興味を持ち、メニュー開発をスタートし、2017年に「仙台炭焼き牛たん欅」を開店。その後、コロナ禍で多くの人が旅行を自粛するなか、仙台に行かなくても本場の味を楽しめるようにとの思いで2020年から本社がある栃木県宇都宮市を皮切りに「牛たん けやき」を続々とオープンさせていった。

 同社では、昨年夏ごろから日本一の牛たん屋を目指す上で消費者から何が求められているのかをグループインタビューなどを通じて徹底的にリサーチしてきた。その中で見えてきたのが、“牛たん3.0”というコンセプト。

 当初、居酒屋のような印象だった第1世代(牛たん1.0)が、「ねぎし」や「利久」に代表される明るい雰囲気のチェーン店の第2世代(牛たん2.0)へと進化。自分へのご褒美やちょっとした贅沢を求める女性顧客を中心に、彩り豊かなビジュアルのメニューを和モダンな内装の店舗で楽しめることや、これまでの牛たんのイメージを覆すような“厚切りなのにやわらかい”というオリジナリティを打ち出すことにしたという。

手前が仕入れた牛たん。同店で使われるのは、その一部(奥)だけ
特上たんを分厚く切り出し、さらに周辺のかたい部分を切り落とす

 リブランディング1号店となる仙台一番町本店のオープンにあわせ、こうした世界観を表現した「超極厚切三種盛定食」(3300円)、「牛たんひつまぶし御膳」(3300円)、「特上たん超極厚切定食」(3850円)の3メニューが新たに開発された。

 執行役員 兼 商品部 部長の櫻井浩志氏は、新メニューのこだわりのポイントを解説。同店では、脂と赤身のバランスがよいとされる穀物を食べて育った牛の牛たんのみを使用し、さらに1本2kgほどの牛たんから希少部位とされる750gのみを“磨き”(切り落とし)によって厳選。あらゆる調理技法を駆使し、3cmの分厚さでありながらもやわらかく、噛み切れる牛たんを提供する。

BLOOM 代表取締役CEOの古山智氏(右)と執行役員 兼 商品部 部長の櫻井浩志氏(左)

 店舗で切り落とし、牛たんとして提供しない端材については、オリジナル調味料として活用することで、廃棄ロスの削減につなげる。新たに開発されたオリジナル調味料は、メニューの一部として提供されるほか、今後はオンラインでも販売される予定。

 2月9日の開店に先駆け7日に開催された内覧会では、古山氏がイチオシと語る「超極厚切三種盛定食」が振る舞われた。

超極厚切三種盛定食
5種類の調味料でさまざまなアレンジが楽しめる

 黒い長方形の器の上には最厚約3cmと約1.8cmの特上たんと、低温調理した約2cmの上たんが並び、その上に前述のオリジナル調味料を含む5種の調味料が添えられている。

 実際に食べてみると、とりわけ3cmの特上たんのやわらかさに驚かされる。しっかりとした赤身でありながらも、歯切れがよく、それでいて牛たんならではの弾力感も楽しめる。添えられた調味料もバリエーション豊かで、仙台の牛たん定食では定番となっているテールスープや麦めし、味付とろろとともに、味変しながら食べ進めると、あっという間に完食してしまった。

 新たに開発された各メニューについては、既存店舗でも2月9日から提供される予定。このほか、仙台一番町本店では、色鮮やかな「ずんだチーズケーキ」がデザートとして提供される。

牛たんひつまぶし御膳
ずんだチーズケーキ

 また、同店では来店客がテーブルの上にあるQRコードを読み取り、LINEの友だち登録を行なった上で注文を行なうモバイルオーダーの仕組みが導入されている。アプリ上には「牛たんひつまぶし御膳」の食べ方を紹介する動画も用意されており、初めて食べるという人にも優しく、メニューは英語表記にも切り替えられるようになっている。LINEを利用していない人は紙のメニューを見てオーダーすることもできる。

 古山氏は今後の展開について、「まずは東京で1店舗、それから年間4~5店舗のペースで各地に出店していきたい」としている。

モバイルオーダーの仕組みが導入されている
店舗の外観