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ジャパネットたかた、食品専門ブランド「たべる。ジャパネット」スタート

2023年9月15日~

「たべる。ジャパネット」が始動

 ジャパネットたかたは9月15日、食品のみを扱う新ブランド「たべる。ジャパネット」の展開をスタートした。

 同社のテレビショッピング番組の顔としても活躍する専門執行役員の塚本慎太郎氏は、新ブランド発足の経緯を説明。同社が食品を扱うきっかけになったのは、2018年に立ち上げたウォーターサーバー事業だという。さらに、コロナ禍において出荷先に困っている生産者を応援するプロジェクトを立ち上げ、その際にまだまだ全国に知られていない良いものがあると気づいたと振り返る。

 ウォーターサーバーの会員は13万人、同社が厳選した食材を毎月届ける「グルメ定期便」の会員は19万人という規模に到達。さらに、さまざまな種類のおせちをラインアップする事業者が多いなか、一点集中で厳選した単品のおせちが日本一の販売数を記録。今年は自社開発の健康食品として「にんにくサフラン」の販売をスタートするなど、食品カテゴリーが順調に成長してきた。

専門執行役員の塚本慎太郎氏

 新ブランドとなる「たべる。ジャパネット」については、これまでの家電・非家電とは違うブランドとして立ち上げていく。塚本氏自身も食品専門のMCとなり、今後は家電・非家電ジャンルの紹介はしないという。

 バイヤーや制作チーム、コールセンターも食品専門の体制を構築し、同社が“超高速PDCA”と称する顧客からの要望を商品に反映させていく取り組みを食品ジャンルでも展開していくとしている。

 バイヤー部の勝野友介氏は、同社としての商品に対するこだわりを紹介。品質管理については、商品の選定から出荷後まで常に改善を意識しており、日々ユーザーの評価をチェックし、5段階の評価スコアが4.1以下になると即時改善を図り、それでも評価が上がらなければ取り扱いをやめるという形で商品を厳選しているという。

バイヤー部の勝野友介氏

 これまで販売してきた食品での改善事例としては、多すぎるとクレームになりやすいステーキの脂身をミリ単位でメーカーと調整したり、おせちに同梱したそばつゆの袋を箱を開ける際にカッターで切ってしまったという声があれば、その上に箸を置いて袋が破れないように工夫したり、細かな点で改良を積み重ねてきたことを紹介した。

 品揃えについては、当初は150品ほどの品揃えとなるが、毎日異なる商品を紹介する企画なども実施しながら、常に300品前後を取り揃えることを目指す。

 塚本氏は「家電など製品として販売してきたものは、一つの機能の形がある。それを生活でどう活かすかを提案してきた。食品は感じ方が一人ひとり違う。掃除機なら吸うものは吸うが、シャインマスカットは甘いと感じるか酸っぱいと感じるかは個人によって評価に幅がある。実感するお客さんの声をMCが伝え、そのなかで生産者の思いも一緒に伝えていきたい」と語り、これまでの家電・非家電とは異なる伝え方に挑戦していくとしている。

 また、ユーザーの購買サイクルについても家電などの製品とは異なることも想定されることから、「家電を購入される方は一点買いで、冷蔵庫を買ったら来年また冷蔵庫とはならない。だから比較的サイクルが長いお客さまが多い。食品に関しては、もっともっとリピートして楽しんでもらいたい」(塚本氏)という。そうしたリピート購入を促進するため、アプリを新しくするような取り組みも行なう。

 これまでも焼肉プレートとブランド牛をセットで販売するなど、通信販売としては調理家電と食品の相性が良いという側面もあり、食品専門のブランドを立ち上げるが、こうした取り組みは継続していくとしている。