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日高屋、紹興酒を炭酸で割った「ドラゴンハイボール」を12月22日から提供

2023年12月22日~

新ドリンクメニューの「ドラゴンハイボール」とあわせて発売されるフードメニュー

 日高屋(ハイデイ日高)は、5年ぶりのドリンクの新メニューとなる「ドラゴンハイボール」の提供を12月22日にスタートする。

 ドラゴンハイボールは、紹興酒を炭酸水で割ったアルコールドリンク。キリン傘下の中国酒メーカー、永昌源の「古越龍山(こえつりゅうざん)」の善醸仕込みを使用しており、甘みと華やかな香りが料理を引き立てる。

 同メニューの価格は320円。ベースとなる「紹興酒 古越龍山善醸仕込み」もあわせて提供され、価格はグラス(90ml)が220円、ボトル(600ml)が1430円。

 ドラゴンハイボールと相性がいいおつまみメニューの「ドラゴンチキン」(330円)、「ロマネスコサラダ」(330円)も同日より提供される。

「ドラゴンチキン」(左)と「ロマネスコサラダ」(右)

 ドラゴンチキンは、甘辛ソースと10種類以上の原料をミックスした辛スパイスをからめた唐揚げで、細切りネギと一緒に食べることで、スパイスの風味が広がる。

 ロマネスコサラダは、世界一美しい野菜と言われるロマネスコに、明太子の辛みがアクセントになったポテトサラダをあわせた一皿。ポテトサラダ単品の「明太子ポテトサラダ」(180円)も提供される。

 5日に開催された発表会では、ハイデイ日高 代表取締役社長の青野敬成氏、永昌源 代表取締役社長の剣持英夫氏、キリンビール 執行役員 広域販売推進統括部本部長の江田雄太氏が登壇。ドラゴンハイボール提供の背景などが語られた。

(左から)永昌源 代表取締役社長の剣持英夫氏、ハイデイ日高 代表取締役社長の青野敬成氏、キリンビール 執行役員 広域販売推進統括部本部長の江田雄太氏

 青野氏は「創業50周年を迎え、3月に50周年メニューの日高ちゃんぽんを発売し、その後も担担麺、肉そばなどの復刻メニューを提供してきた。お客さまからの評価も高く、2019年12月のコロナ前に最高の37億3800万円という売上(月商)をなかなか更新できなかったが、2023年3月に38億8500万円で記録を更新し、5月に39億9000万円、7月に41億3000万円、10月に42億2100万円と、記録を更新し続けた50周年だった」と振り返る。

 ドラゴンハイボールを発売する経緯については、「コロナが収束に向かっていることを記念するとともに来年は辰年ということで、辰といえばドラゴン、そこを掛けてドラゴンハイボールを当社から世の中に広めていこうということ」だと説明。日高屋が得意とする“ちょい飲み”を進化させていく意向を示した。

 同氏によれば、コロナ禍で進めたタッチパネルでの注文スタイルが女性客や家族客の来店に繋がっており、「今まで紹興酒を飲んだことがなかった方に紹興酒を知ってもらいたいということで販売することにした」とのこと。そもそも、日高屋ではこれまで紹興酒を扱っておらず、新たな選択肢が増えたことになる。

 続いて登壇した剣持氏は、ドラゴンハイボールの誕生の裏側を紹介。夏場の暑い時期にあまり飲まれない紹興酒を飲まれるようにできないかと考えた同社が、横浜中華街の料理人たちとともに試行錯誤を重ねて開発し、2012年に誕生したのがドラゴンハイボールだという。

発表会では原酒の飲み比べも実施。Aは一般的な紹興酒、Bが古越龍山善醸仕込みで、色の違いでも分かる通り、濃い味わいが特徴となる

 剣持氏は、「紹興酒に氷を入れて炭酸で割ると薄まって(物足りなくなって)しまうが、氷や炭酸に負けない紹興酒はないかとということで、当時発売した『古越龍山善醸仕込み』を提案させていただいた。善醸仕込みは普通の紹興酒と製法が異なっており、醸造の仕込みをする際、仕込み水に老酒を使う。これにより、アルコールの醗酵が止まり、もち米の糖化だけが進み、深い味わいと華やかな香り、上質な甘さが実現できる。日本に輸入される紹興酒はほとんどが加飯酒だが、そういった中では善醸酒は珍しい」と語る。

 アルコール度数については、元の古越龍山善醸仕込みは16.5%となっているが、ドラゴンハイボールでは5~6%となり、同店で人気のビールやハイボール、レモンサワーと同程度で、飲みやすくなる。

 あわせて発売されるフードメニューについては、青野氏は「ドラゴンハイボールは何にでも合うが、日高屋にはさっぱりしたものがないということで、商品部に無理を言って開発してもらった」と裏側を紹介。「すでに日高屋にある商品もドラゴンハイボールに合うものも当然あるので、それで行こうかなと思ったが、それでは日高屋が変わらないんじゃないか、ハイデイ日高50周年で変わって行こうよ、ということで開発した」と、その狙いを説明した。