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ファミマ発表会で語られた「白生パン」誕生の背景
2025年3月24日 17:28
- 2025年3月24日 取材
ファミリーマートは、“生パン”の新商品として「白生(しろなま)パン」シリーズ3商品を3月25日に発売すると発表した。24日には都内で発表会が開催され、商品本部 スイーツ部 副部長の鈴木崇義氏が、2025年のパンカテゴリーの商品戦略を説明した。
鈴木氏は冒頭、「ここ数年、我々は誰もが食べたことがある定番商品にちょっとだけ驚きを加えて商品化するという施策に取り組んできた。お昼に何気なく選んだパンが思いがけずおいしかったら、お客さまの何でもない1日がちょっとだけいい日になるんじゃないかと思って商品開発をさせていただいている」と振り返った。
同氏によれば、パンのカテゴリーの売上が2019年比で113%と好調に推移しており、好調の要因として、低・中・高の価格帯をバランスよく揃えた価格戦略、やや高単価だが新たな客層の開拓につながっているスイーツパン、2年前から取り組み、差別化につながっている生シリーズの3つを挙げられるという。
2025年度については、引き続きこれら3つのポイントを押さえながら、さらに驚きのある常識にとらわれない新商品を提供していく方針。
好調の生シリーズについては、「新しい食感に対して非常にご支持をいただいているという風に考えている。この生地の食感に特徴をもたせたもののバリエーションをさらに広げて、新しいおいしさに出会っていただきたい」との思いに加え、市場のトレンドとして味だけでなく食感や見た目のウエイトが高くなってきており、「今回は商品の白さにもこだわった」のだとか。
消費者の意向を調査すると、春に求める食感として「もちもち」や「しっとり」が、春に求める味については「いちご」「ミルク」「甘いチョコレート」「濃厚なチョコレート」といった味が上位に位置していたことから、それらをかけ合わせた商品を開発することにしたという。
その結果として生み出されたのが、今回の「白生コッペパン(つぶつぶいちご&ホワイトチョコ)」「白生クロワッサン(ダブル生チョコ)」「白生フランスパン(北海道産ダブル練乳ミルク)」の3商品となる。
いずれも生地に生クリームを加えることで白さや“しっとりもちもち”食感を表現しており、コッペパンに加え、新たにクロワッサンやフランスパンの形状にも挑戦。鈴木氏曰く「クロワッサンは本来、サクサク、パリパリみたいなところが魅力。フランスパンは皮が硬くて香ばしいのがいいところだが、今回はその魅力はゼロ。どちらもしっとりもっちりした食感に仕上げており、新しいクロワッサン、新しいフランスパンに出会っていただける」とアピールする。
生コッペパンシリーズでは、さまざまなクリームやジャムを使用した派生商品が多数登場しているほか、惣菜パンも販売されている。鈴木氏によると、白生パンについても、「いろんな具材、組み合わせでお客さまに飽きられないようにしていきたい」としており、今回開発された生地をベースにしたさまざまな商品が登場してくることが期待される。
発表会の後半には、白生パンのテレビCMに出演する吉田鋼太郎が“しっとりもちもち白生パンコーデ”で登場。目隠しをした状態で5種類のパンの中から白生コッペパンを触って言い当てるゲームに挑戦し、見事正解。「すぐ分かる。それくらいしっとりもちもち感がアップしている」と違いを説明した。
その後、白生コッペパンを試食し、「しっとりもちもち感がひとくち食べただけで前回よりアップしているのがすぐわかる。クリームと生地の相性がさらによくなっている。おいしく食べやすい」とアピールしていた。