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キッサカバ(喫茶酒場)仕様になったプロントに行ってみた。「PRONTO 銀座コリドー店」でタコサンウインナーとザ・ニューサワーを楽しむ
2021年4月12日 13:49
- 2021年4月10日 オープン
プロントコーポレーションが運営する「PRONTO(プロント)」は、2021年2月に創立33周年を迎え、ロゴなども含めてブランドを一新した。4月1日からユニフォームは新しくなっていたが、リブランディング1号店として「PRONTO 銀座コリドー店」を4月10日にオープンしたので、内覧会の様子をレポートする。
PRONTOは駅近の好立地にて、昼はカフェ、夜はショットバーという形態で長年親しまれてきた店舗だ。ブランドを刷新するにあたり、昼はカフェのまま、夜は酒場仕様になった。
具体的には、カフェタイムのメニュー変更に加え、ショットバーから酒場に変更された夜の時間帯はドリンクからフードまでメニューが大幅に変更。同社では酒場タイムを「キッサカバ(喫茶酒場)」と提唱し、仕事終わりにもっと気軽に立ち寄れる雰囲気を醸し出せるよう、酒場と喫茶店を合わせたような誰もが楽しめる空間を提供していきたいとしている。
リブランドを行なった背景には、顧客層を広げていきたいという考えがある。同社スタッフによると、夜間のメイン顧客層は主に40代だが、ここに20~30代も加えるためにはもっと大胆に改革をする必要があるとの結論に達したことから、大幅な刷新に至っているとのことだ。現在、新業態に変更されたのは銀座コリドー店のみだが(メニューに関しては数店舗でテスト販売を実施)、今後は順次切り替えていく方針。まずは60店舗ほどある直営店を5月から新業態に移行し、3年以内にフランチャイズも含めた全店舗を新しい業態に変更する予定だ。
PRONTO 銀座コリドー店
所在地: 東京都中央区銀座6-2
席数: 87席
営業時間:
[平日]カフェ7時~17時30分、サカバ17時30分~21時
[土曜]カフェ10時~17時30分、サカバ17時30分~21時
[日祝]カフェ10時~18時
※新型コロナウイルス感染症対策で変更あり
定休日: なし
Webサイト: PRONTO 銀座コリドー店
新しくなったプロントはどこが変わったのだろうか。店の外観は、背景を白地にした新しいロゴマークの入った看板に変更している。長年使ってきた、緑背景に黄色のブランドロゴというイメージが頭にあるので、「あれっ? ここにあったPRONTOは?」と最初は思ってしまうかもしれない。また、店の外には新しいメニューを掲載した立て看板を設置している。
内装は、ところどころに新しいブランドキャラクター「Mossy」を描いた壁やネオン管が設置されている。Mossyについては「変わらないひと『Mossy(もっしー)』が、変わろうとするプロントとともに、これからちょっとずつ変わっていく(かもしれない)」と紹介されており、気難しそうだけど実はプロントの大ファンであるという設定になっている。
カフェタイムは従来どおり、カウンターで注文して自らテーブルまで運ぶセルフサービス形態であるのは同じ。メニューはカフェ色をさらに強くし、ケーキの種類を充実させている。4月1日より「STONEMILLの抹茶バスクチーズケーキ」「生チョコオレンジモンブラン」「ベリージェリーレアチーズ」「バターサンド ソルティーレモン」が新商品として加わっており、特にSTONEMILLの抹茶バスクチーズケーキは、サンフランシスコの人気店「STONEMILL MATCHA」の看板商品で、本店以外ではPRONTOでしか食べられないイチオシ商品であるとのこと。試食させてもらったが、抹茶の落ち着く香りと緑の色合いが素晴らしく、口の中に入れると濃厚なレアチーズとほろ苦い抹茶が絶妙にマッチし、至福の時間を体験できた。このほか、季節限定のドリンク「リッチストロベリーミルク」もREDとWHITEの2種類が用意されている。もちろん、人気のあるパスタも引き続き提供されるので、ランチタイムのニーズにも応えてくれる。
17時からはアルコールがメインのキッサカバに早変わり。入口には暖簾がかかり、イメージキャラクターのネオン管にも灯が灯る。商品の注文や提供はテーブルごとのフルサービスになり、スタッフのユニフォームもサカバ仕様になる。
驚いたのは、メニューの内容がガラリと変わったことだ。一言でいうと、従来はドリンクもフードも洋風スタイルだったものが、ジャパニーズスタイルに変更。ドリンクは大衆酒場の代名詞とでもいうべき各種サワーやハイボール、人気のカクテルがズラリと並んでおり、各種銘柄がリストされていたワインやウイスキーがなくなっている(シンプルメニューに変更)。フードも居酒屋スタイルのメニューが目白押しで、「タコサンウインナー」「お肉屋さんのメンチカツ」「キッサカバのナポリタン」といったようにネーミングにも工夫を凝らしている商品が並んでいた。
ドリンクは「ザ・ニューサワー」がイチオシとのことなので、4種類から「生ライムサワー」を頼み、フードは「タコサンウインナー」と「炙り〆鯖」を注文してみた。生ライムサワーは8分の1ほどにカットしたライムが2個入ったもので、柑橘系のフレッシュな香りと酸味がスッキリとして心地よい。うっかりしているとゴクゴク飲んでしまいそうな一杯だ。
炙り〆鯖はその名のとおり、脂乗りのよい〆鯖をほどよく炙った一皿で、この手のドリンクとの相性は格別で言うことなし。タコサンウインナーは見た目がすべてで、テーブルに一皿あると場が和みそうな商品だ。油で揚げてあるので、カリッとした食感はビールとも合いそうだ。このほかにも「クリア珈琲」や「まだ、流行っていない翠ジンソーダ」、「アジフライと紅タルタル」「すんごい胡椒のカルボナーーーラ」といったように、次回も来店して注文してみたい商品がメニューに並んでおり、リブランドのコンセプトにあるワクワク感も存分に感じられた。
先が見えないコロナ禍ではあるが、アフターコロナを見越しての今回の思い切ったリブランドがどのように消費者に受け入れられるか注目していきたい。なお、プロントコーポレーションでは、各地域のガイドラインに準じた形でマスク着用・手洗い励行・店内アルコール消毒並びに消毒液の設置、感染拡大防止のための開業日や営業時間の変更などを随時行なっている。