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ローソン、「からあげクン」「Lチキ」に続く新商品。パリパリの衣に旨味を閉じ込めた「パリチキ」

2021年10月12日 発表

2021年10月26日 発売

ローソン「パリチキ」

 ローソンは、新しいホットスナック商品「パリチキ」を10月26日に発売する。ナチュラルローソン、ローソンストア100を除く全国のローソン店舗で販売され、価格は税込180円。

 当初は基本となる塩味の商品からスタートし、2022年1月18日からはスポット商品の「ザ・ニンニク」を期間限定で販売。スポット商品は随時入れ替えていく予定で、定番1ラインとスポット1ラインの2ラインで展開する。一部店舗で実施している「Uber Eats」のフードデリバリーにも対応し、この場合は4個セットでの提供になる。

1月18日からスポット商品の「ザ・ニンニク」が加わる

 ローソンのチキン系揚げ物ホットスナックというと、すでに「からあげクン」と「Lチキ」の2枚看板があるが、「パリチキ」はそれらを置き換えるものではなく、従来商品ではリーチしなかった層に向けた商品と位置付けられている。

「Lチキ」と似ているが、衣が薄くなっているのが特徴

 素材や形状は「Lチキ」に近いが、「パリチキ」は「Lチキ」よりも衣が4割ほど薄く、塩分量も2割減るなど、味付けが少しマイルドになっている。その一方で衣の製法に特徴があり、薄いながらも肉の旨味を含んだ水分が染み出しにくく、かつパリパリの食感を実現しているという。

「からあげクン」はさっぱりとした胸肉を使いつつ、さまざまな味付けやコラボ商品で若い層やファミリー層に受け入れられている。「Lチキ」はジューシーなもも肉を使いつつ、分厚い衣のサクサク感としっかりした味付けを楽しめるようになっていて、こちらはガッツリとした揚げ物を食べたい20代や30代の男性に受け入れられている。

「Lチキ」「からあげクン」でリーチできなかった右上の客層を狙う

 それらに対して「パリチキ」は、パリパリの食感を楽しめつつも、衣を薄くすることで脂っこさを抑え、かつ味付けも薄味とすることで、今までリーチできなかった女性や脂っこいものがたくさん食べられなくなってきたような40代以上の男性をターゲットとする。

 大きさとしては、揚げる前の冷凍状態の標準重量(揚げると水分が落ちてやや軽くなる)で「パリチキ」が100g、「Lチキ」が110gと、1割ほど軽いが、これは衣の差で、肉の量は「パリチキ」の方が少し多いという。それもあって、カロリーは「パリチキ」が209kcal、Lチキが270kcalと、重量以上の差が出ている。

「パリチキ」

 今回は特別に、撮影用に用意されていた「パリチキ」を、撮影後にいただいた。なおこちらはあくまで撮影用のサンプルで、発表会上とは別の場所で調理されたあと、それなりの時間を保温ケースに置かれたものなので、食感は実際の店頭で提供されるものとは違うことご了承いただきたい。

 外観は「Lチキ」と似ていて、「Lチキ」と同じように提供される。衣は薄いながらもしっかりしていて、肉は柔らかく、調理から時間が経っていても食感は十分に感じられた。衣の内側の層が肉汁を閉じ込めることで外側のパリパリ感が維持されていて、「揚げ物欲求」を十分に満たせる。

断面。肉は柔らかくジューシー。衣の内側がしっかりとしていて、旨味を閉じ込めている

 味付けは塩系だが、それほど強くない味付けのため、肉の繊細な旨味を感じられる。また、衣の脂っこさは「Lチキ」に比べると控えめだが、「パリチキ」ももも肉自体のジューシーな脂を堪能できる。

 筆者個人の感想としては、疲れているときやビールに合わせるなら、味が濃くて揚げ物感の強い「Lチキ」だが、普段は「パリチキ」をお茶などと一緒に食べることで、肉自体の旨味を楽しみたいかな、と感じた。気分によって最適な商品を選べるというのも、同じフライドチキンジャンルでも異なる商品がラインアップされるメリットだろう。

発表会で商品説明をしたローソンの商品コンセプト開発部 シニアマーチャンダイザーの内田恵美氏

 ローソンは1979年、コンビニエンスストアとしては最初に店内フライヤーを導入し、店内調理の揚げ物を提供してきた。その後、1986年に「からあげクン」、2009年に「Lチキ」を発売し、「鶏から」なども含めた鶏肉のホットスナックは年間4.7万トン、国内小売業としては最大級の販売量となっている。

 ローソンでは今回の「パリチキ」を年間2億食を出荷する「からあげクン」も超える人気商品に成長させたいとしつつも、従来製品を置き換えるのではなく、製品ラインアップ全体を拡充することで、「揚げ物チキンならローソン」と認知してもらい、全体の売り上げ向上を狙っているという。

発表会に登壇した公式アンバサダーのピコ太郎氏。このスーツは6年前に作ったものの、動くと鱗粉が散るため、3回くらいしか着ていないとのこと

 都内で開催された「パリチキ」の発表会では、「パリチキ」の公式アンバサダーに就任したシンガーソングライターのピコ太郎氏も登壇し、例の曲のパリチキコラボバージョンが披露された。ちなみに「パリパリアンドパリ」なので「PPAP」はそのままである。

普段は共演NGという古坂大魔王氏とのリモートトークセッション。まるで事前収録かという勢いで古坂大魔王氏が一方的にしゃべり倒し、それに対してピコ太郎氏が答えていた

 発表会では、今回の楽曲でもプロデューサーを務める古坂大魔王氏もリモートで出演し、楽曲制作の裏話などについて、ピコ太郎氏と噛み合ってるようで噛み合ってない、でも噛み合ってるトークを展開した。今回の楽曲には「パリッ」という音がたくさん使われているが、これは「パリチキ」の実際の音を使っているという。楽曲制作にあたり、ローソンからこの「パリッ」音が20種類程度、提供されたが、その中から7種類くらいを採用し、耳に残るところで一番よい音を使っているという。

発表会では生PPAPも披露された。ローソンとチキンを合わせてパリチキである

「PPAP」が世界的にバズってからちょうど6年になるピコ太郎氏は「パリチキ」について、「パリッとするチキンは硬いのか、硬くない。チキンがジューシーで柔らかい。とても美味しくてびっくりした。チップス系でもなくチキン。バズってしまうかも。そんな匂いがプンプンするんで、乗っかっていきたい」と期待感を語った。