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「ロッテ おかしの学校」が2年ぶりに開校
「パイの実」と「ガーナミルクチョコレート」の工場を見学してきた
2022年4月13日 13:00
ロッテは、2022年5月頃より、同社浦和工場の見学プログラム「ロッテ おかしの学校」をリニューアルして再開校する。
2020年2月以降、新型コロナウイルスの影響で中断していた工場見学だが、デジタル的な仕組みも盛り込んで見学設備を刷新することで、お菓子の作られ方を子供から大人まで、よりわかりやすく、楽しく学べるようにした。
この新しくなった「ロッテ おかしの学校」を一足早く体験してきたので、レポートしたい。
駅から歩いてすぐ好立地。「パイの実」と「ガーナミルクチョコレート」の製造工程がわかる
「ロッテ おかしの学校」は、製造現場を直接目で見て、お菓子がどのようにしてできあがっていくのかを学べる工場見学プログラム。対象は子供から大人までと幅広く、事前予約は必要ながら参加は無料。最大で120名が同時参加できるキャパシティがあるが、感染防止の観点から当面は一度の開催につき最大60名で実施される。同社の食育分野におけるESG活動の一環として、体験者数は2023年までに10万人、2028年までに15万人を目標としている。
見学場所となる浦和工場は、JR埼京線・武蔵野線の武蔵浦和駅から徒歩5分程度。ここでは「パイの実」や「ガーナミルクチョコレート」のほか、「コアラのマーチ」「雪見だいふく」「トッポ」などが製造され、全国に出荷されている。このうち実際に見学できるのは「パイの実」と「ガーナミルクチョコレート」の製造工程で、それぞれ独立した見学コースとして用意されている。
見学コースがどちらになるのかは工場の稼働状況などによって変わり、開始から終了まではいずれも90分程度を見込んでいる。今回は報道陣向けということで、2つの見学コースをやや駆け足で体験した。なお、現在のところ再開を予定しているのは浦和工場のみ。同様の見学プログラムを実施していた狭山工場については今後の再開に向けて検討を進めているとのこと。
映像に手をかざして「お菓子の美味しさ」の秘密を探っていく
浦和工場の敷地内を進んでいくと見えてくるのが、カラフルなロゴがあしらわれた「おかしの学校」の入口。中に入ると雪見だいふくやパイの実、チョコレートなどをモチーフにした椅子が並ぶロビーがあり、コアラのマーチやトッポ、ガーナミルクチョコレートをテーマにしたフォトスポットが用意されている。
見学コースの始まりとなる場所は、さらに建物の奥へと進んだところにある講堂。高い天井と、ステンドグラス風の窓が印象的な教会のような広いホールだ。壁には3つの大型ディスプレイが並んでいるほか、海外で販売されているロッテのお菓子のパッケージが展示されている。大型ディスプレイでは「おかし大百科」「おかしのヒストリー」「ロッテのSDGsについて」という3つのコンテンツが映し出されており、センサーに手をかざして画面操作しながらロッテの歴史や取り組みを知ることができる。
開始時間になるとチャイムとともにガイド役の方が登場、工場内部を見学するにあたっての事前説明がある。ガイドの方が「おどろくまほう」を使いながら、見学する場所についての簡単な紹介や、何を目的に見学するのかというミッションを説明してくれるので、聞き逃さないようにしたい。
ミッションの中身は見学コースが「パイの実」か「ガーナミルクチョコレート」かで異なるが、共通しているのは「どうやっておいしいお菓子を作っているのか」の理由を探るというもの。工場内を歩いて実際の製造の様子を観察しながら、その答えを見つけていくという立て付けになっている。参考資料として配布される「教科書」を手に持ち、パイの実の帽子をかぶったら、先導するガイドについていよいよ工場の中へ。
まずは、原料となるチョコレートの由来などをインパクトのある立体映像で説明するところからスタート。「パイの実」の見学コースでは、一連の製造工程をアニメーションで紹介するコーナーのほか、パイの実をふっくらサクサクに焼き上げていく過程を映像で紹介するコーナーなどを歩いて順に巡っていく。実物大のパイの実の模型を所定の場所に置くことで、異なる映像を再生するといったデジタルを活用した仕掛けも用意されている。もちろん映像だけでなく、大量のパイの実の生地がレーンを流れる様子、チョコレートが注入され箱詰めされていく様子など、工場内の製造現場を窓越しにつぶさに観察することも可能だ。
一方、「ガーナミルクチョコレート」の見学コースも、流れとしてはパイの実と同様。製造工程のアニメーションはもちろんのこと、原料となるカカオを砕いて他の材料と混ぜ合わせて練るシーンなどを映像で見られるうえ、壁に投影された映像に手をかざすことで、流れるチョコレートに隠された「おいしさの秘密」のヒントを見つけ出すギミックも楽しめる。こちらのコースでも、チョコレートが型に流し込まれる様子、それがレーンを流れて何往復もしながらゆっくり冷やされ、数十メートルある冷却設備の中を進んでいくところなどをガラス越しに見ることが可能だ。
こうして工場を見学しながら、最初に与えられたミッションの答えを探していくことになる。もし答えがわからなかったとしても、見学コースの終わりで改めて製造工程のポイントを映像で振り返るコーナーが用意されているので安心だ。最後は再び講堂に戻り、ロッテのSDGsに関する取り組みなどを学んで、ミッションの答え合わせ。講堂のなかで記念写真を撮影したり、パイの実やガーナミルクチョコレート、コアラのマーチなどのお菓子をお土産にもらって、プログラム終了となる。
どんなミッションが与えられ、お菓子の美味しさの秘密がどんなところにあるのかは、ぜひ見学に参加して確認していただきたい。工場内部の設備の撮影は不可だが、ガラス越しとはいえ製造工程の多くを直接目で見ることができる。お菓子がどんどん作られていく様はまさに圧巻で、これも実際に参加して目の当たりにしてほしいと思う。