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サッポロビール、がん経験者の思いをビールで表現

「HOPPIN' GARAGE Thanks & Cheers!」の事前予約受付

2022年8月16日 発売

HOPPIN' GARAGE Thanks & Cheers!

 サッポロビールは7月15日、HOPPIN' GARAGEブランドの新商品「HOPPIN' GARAGE Thanks & Cheers!」の事前予約を開始した。8月16日に数量限定で発売となる。

 HOPPIN' GARAGEは、魅力的な人々の人生ストーリーと同社の醸造技術をかけあわせる“ストーリーブリューイング製法”を用いてビールを提供するブランド。今回の商品は、「生きている喜びを心から実感できるビール」をテーマに開発されたものとなる。

 一般社団法人のCSRプロジェクトを中心に、カルビー、サッポロビール、電通などのがん経験者の有志が参加し、同じ体験をした仲間(ピア)が相互に助け合う企業内ピアサポーターの育成に取り組むWorkCAN's(ワーキャンズ)のメンバーが開発に携わった。

 きっかけは、「がん経験者はアルコールを飲んではいけない」と思われて飲み会に誘ってもらえなくなるが、主治医から飲酒しても問題ないと言われている人もおり、お酒を飲みながら、がんのことやそれ以外のことを楽しく語る場があってもいい、というメンバーからの意見だった。

 開発プロジェクトは2021年5月にスタートし、オンラインミーティングのワークショップを4回実施し、詳細を詰めていった。罹患していない人も含め、延べ250人がプロジェクトに参加したという。

 サッポロビールでは、味の選定にあたり、(1)「苦味や飲みごたえをしっかり感じられる方向」、(2)「苦味を加えて爽やかな後味や少し特徴的な香りが感じられる方向」、(3)「夏の夕方、まだ日が出ているうちに飲めるような、やや軽い方向」の3つの試醸品を製造。参加者それぞれのエピソードや思いがあり、苦しいことや楽しいこと、いろんな味を包み込む複雑な味わいを表現する(2)の方向で進めていくことになった。

マジックアワーをモチーフにしたパッケージデザイン

 サッポロビール 新規事業開拓室 マネージャーの土代裕也氏によれば、こうした複雑な味わいを表現するため、サッポロビールが育種し、さまざまな香りを持つとされる伝説のホップ「ソラチエース」を採用。ヒノキやレモングラスのような香りと爽やかな苦味を目指し、下面発酵のラガータイプとして開発を進めた。

サッポロビール 新規事業開拓室 マネージャーの土代裕也氏

 同商品の販売については、「ホッピンおじさんの新作定期便」の利用者向けに届けられるほか、HOPPIN' GARAGEストアとAmazonマーケットプレイスでも数量限定で販売される。HOPPIN' GARAGEストアでは、新作定期便のメンバー向けに作られているストーリーブックの同梱セットも販売される。

 価格は、24本セットが7200円、12本セットが4200円。同商品6本とホッピンおじさんのビール6本、ストーリーブック、マグネットステッカーのセットが4200円などとなっている(いずれも送料込、税別)。

 WorkCAN'sとしては、今回のビールを第1弾と位置づけており、第2弾、第3弾としてビールとは違う製品やサービスも開発していきたいとして、協力してくれる企業を募集している。

WorkCAN'sのコアメンバー。左からカルビー 常務執行役員 CHRO 兼 人事総務本部 本部長の武田雅子氏、サッポロビール 人事部 プランニング・ディレクターの村本高史氏、CSRプロジェクト 代表理事/キャンサー・ソリューションズ 代表取締役社長の桜井なおみ氏、電通 ビジネストランスフォーメーション・クリエーティブ・センター グロースアーキテクト部 ゼネラル・マネージャー/LAVENDER RING主宰の月村寛之氏