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ローソンストア100、史上最多45種類の「100円おせち」12月25日発売。「どうしても100円で提供したかった」

値上げの波の中、価格“そのまま”の秘密とは

編集部：濱野紗妃

2022年11月30日 17:28

2022年12月25日発売

　ローソンストア100は「100円おせち」を12月25日に、ローソンストア100全店舗で発売する（なくなり次第終了）。

　今年は史上最多の45種類が登場。要望の多かった「酢だこ」「小肌の酢漬」をはじめ、和菓子の「市松ようかん」「白梅（はくばい）ようかん」など、新たに8品が加わった。

　また、「STORES」でのEC販売（自宅配送）に加えて、今年は新たに「ローソンアプリ」から予約をして近くのローソンストア100店舗で受け取る「アプリ予約・店頭受取サービス」も行なう。

　EC販売とアプリ予約では、「15品セット」を販売。おせちの定番、人気商品、色合いなども考えてバランスよく選定した。昨年のEC販売では、販売開始から5分で120セットが完売。今年は数量を増やして展開する。

「100円おせち」とは

「100円おせち」は、使い切り・小分けパックの商品で、好きなものを好きなだけ食べたい、購入したおせちセットに買い足したいニーズに応え、少子高齢化や世帯当たりの人数の減少など、ライスタイルの多様化にも対応。

“おせちは作るより買う派”の増加、コロナ禍による巣ごもり需要の後押しなどもあり、2021年は過去最高の約300万食を売り上げ、2021年の発売から累計約1200万食を販売した。

「100円おせち」が100円で販売できる秘密

株式会社ローソンストア100 商品本部・副本部長 100円おせち開発責任者近藤正巳氏

　11月30日に行なわれた発表会では、ローソンストア100 商品本部・副本部長 100円おせち開発責任者の近藤正巳氏が登壇し、2022年の「100円おせち」について「値上げの波の中でも、これまでしてきた取り組みに加えて、物流改革や原材料・資材の早期確保をすることで、高級食材を含めて価格はそのままに全品“100円”を実現した」と説明。

　昨年までは各メーカーがトラックを手配し、同社の配送センターまで納品していたが、今年は配送ルートを組み立て、1台のトラックが各メーカーを回り商品をピックアップする「引き取り型の物流」を構築。これにより、物流費の大幅な削減ができたという。

　さらに、海産物などの海外製造商品は、各工場からの商品を1つのコンテナにまとめて輸送することで、輸送費を削減した。

「引き取り型の物流」を構築

海外製造商品は1つのコンテナにまとめて輸送

100円を実現してきた取り組み

　原材料で「海産物」の価格が特に高騰したが、国内外の市場・メーカー・冷凍倉庫などの動向を注視し、例年1年前から調達・買い付けを始めるところ、今年は1年半前から交渉を開始。

　今年、最も値上げの影響を受けたのはパッケージ包材とのこと。昨年の製造が終わった時点ですぐに2022年分を発注していたため、価格高騰前に確保することができ、影響を最小限に抑えた。

　近藤氏は、「お客さまの期待もありますし、どうしても100円で提供したかった」と全品100円を実現した企業努力を語った。

特に価格を抑えるのが難しかったのは「味付けあわび」「味付け数の子」という

2022年度「100円おせち」新商品8品

「酢だこ」「小肌の酢漬」： コロナの影響などで飲食店で使われる、たこ・小肌の余剰品があることが分かり、100円おせち用に確保。酢だこは紅白、小肌は出世魚で「立身出世」を願う縁起物とされている。さっぱりと食べやすく、酒にもぴったり
「里いも煮」「しいたけ煮」： ローソンストア100の人気シリーズ「100円おでん」でも取引のあるメーカーに生産を依頼。鍋で煮込んで味をしっかり入れてからパックするため、味が染みた美味しい煮物に
「伊達焼」： 関西では「伊達焼」をおせちに入れるとのことで、関西の有名メーカー「別寅（べっとら）」にコンタクトを取り、100円おせち向けに開発した「ご当地おせち」
「白海老だし巻きたまご」： 富山は「白海老」が有名で、高級な白海老のだしを玉子焼きにいれるということで100円おせち用に商品化
「市松ようかん」「白梅ようかん」： 百貨店の高級おせち重などの「飾りようかん」も手がける新潟の和菓子メーカー「正和」で製造。1品ずつ手作りされている