ニュース

くら寿司、スマート養殖第3弾の「AIスマガツオ」を12月2日~15日に提供

2022年12月2日~15日 提供

AIスマガツオ

 くら寿司は、スマート養殖で育てた「AIスマガツオ」を12月2日~15日に提供する。価格は1貫165円。

 同社では、魚の安定供給と水産業の持続的発展を目指し、自動給餌器などを活用したスマート養殖に力を入れており、これまでマダイとハマチを商品化してきた。今回は愛媛県、愛媛大学南予水産研究センター、地元の生産者のほか、高度な加工技術を持つ宇和島プロジェクトの協力を得ながら「スマ」の養殖・流通に挑戦し、育てられた魚が「AIスマガツオ」の名称で店頭で提供されることになった。

 スマは、西日本ではヤイトやオボソ、スマガツオなどと呼ばれており、カツオとマグロの中間のような味わいが楽しめる。天然ものの水揚げ量が少なく、ほとんどが地元で消費されるため、幻の高級魚の一つとされる。

 ふ化してから半年で出荷サイズ(1.2~1.3kg)になるが、高水温期に育つ魚であるため、養殖は6月~12月の期間に行なわれる。スマを半年だけ育てる形では採算性がよくないことから、12月~4月には低水温期に育つサーモンの養殖に切り替え、“海の二毛作”にも挑戦していくという。サーモン(みかんサーモン)については、第4弾の商品として登場する見込みだ。

 広報・マーケティング本部 広報部 マネージャーの小坂博之氏によれば、これまでのスマの養殖では生の餌が用いられてきたが、今回は給餌器で使用できる魚粉ベースの固形の餌を用いたという。給餌のタイミングや量などをAIで調整する取り組みには未着手だが、来年度以降にはそうしたチャレンジも行なっていくとのこと。

広報・マーケティング本部 広報部 マネージャーの小坂博之氏