ニュース
モスバーガー、代替魚を使ったフィッシュ風バーガーを期間限定で
2023年3月16日 11:45
- 2023年3月16日 発表
モスバーガー(モスフードサービス)は、代替魚を使用したフィッシュ風のハンバーガー「ソイシーバーガー ~ソイのおさかな風フライ~」を3月24日に発売する。価格は490円。7月中旬までの期間限定での提供となる。
同商品は、人気商品のフィッシュバーガーをプラントベースに置き換えて開発したもの。大豆たんぱくを主原料にしたフィッシュ風ポーションを使い、白身魚に近い風味やほぐれる食感、繊維感を再現している。
タルタルソースについても卵不使用のプラントベースのものとなっており、食用油を使って卵らしいコクと旨味を再現している。バンズは、豆乳クリームをバター状にして加え、ほうれん草ピューレを練り込み、ほんのりと野菜の甘味を感じられるグリーンバンズとなっている。
3月16日に開催された発表会において、上席執行役員 マーケティング本部長の安藤芳徳氏は、通年で取り組んできた「FANCY Experience 2.0」というマーケティング施策の一環としてプラントベースをテーマに掲げ、環境にやさしいものを作っていきたいという思いを込めて作ったのが今回の商品だと語った。
その上で「環境や体にいいけど、あまりおいしくない」といったプラントベースの食品の課題を指摘。同社としては、おいしいプラントベースの実現を目指し、2年前からグリーンバーガーに取り組んできており、昨年は約130万食を売り上げた。
しかし、こうした課題をクリアしても、同社が一人前の商品とする年間200万食には届いておらず、認知が次の課題と捉え、次世代に向けた同商品のアピールでZ世代の若者グループ「Influencerz'」を起用し、その魅力を伝えていくことにしたという。
ソイシーバーガーという商品名についても彼らが考えたネーミングとのことで、「#あなたは幸せな嘘に騙される」というキャッチコピーでSNSなどを通じて同年代の若者向けのプロモーションを展開するとしている。
同氏によれば、今回の商品での一番のこだわりは、プラントベースのフィッシュポーション。これまでのグリーンバーガーでは、通常のハンバーガーのパティと同じミンチ状にしたものを使っていたが、今回の商品では断面が肉の形で残り、しっかりと白身魚のような食感を実現したかったという。
同氏は「素材メーカーさんの技術だけでは実現できず、食品機構メーカーに間に入ってもらい、3種類ほどの大豆たんぱくを使い、繊維の食感を再現した」と、その難しさを紹介。こうした技術は、ナゲットのようなサイドメニューにも応用できる可能性があるとしている。
発表会では、ソイシーバーガーを試食するチャンスもあったが、フィッシュポーションもタルタルソースも“本物”のように感じられた。フィッシュバーガーと食べ比べたわけではないので、実際には差があるのかもしれないが、これ自体がおいしく仕上がっていることに違いはない。
同社では、販売期間が短いこともあり、今回は50万食を目指すとしているが、原材料の量産体制が整えば、近い将来、定番メニューとして提供されることもあるのかもしれない。