AIを活用してダンボールの破損レベルを判定する共同実証実験

担当者がスマホでダンボールを撮影

　キリンビバレッジ、コカ・コーラ ボトラーズジャパン、サントリー食品インターナショナル、セブン-イレブン・ジャパン、富士通の5社は、AIシステムを活用して商品外装ダンボールの破損レベル判定の統一化に向けた共同実証実験をスタートした。

　清涼飲料および流通業界では、商品の輸送時や保管時にダンボールの軽微な擦れやシワ、膨れなどが確認された場合、中身の状態に関わらず、納品の可否の判断を倉庫ごとに目視で行なっている。

　こうした判断には共通の基準がなく、判断にバラつきが生じた結果、中身に問題のない商品の返品は廃棄が発生し、食品ロスに繋がってしまうという課題があった。

　今回の実証実験では、関係省庁や法律の専門家などで構成される飲料配送研究会の基準を使用した富士通のAIシステムにより、破損レベル判定を統一化。担当者がスマートフォンで破損箇所を撮影し、AIが判定のアドバイスを行なう。

AIが判定のアドバイスを行なう

　実証実験の期間は2024年9月末までとされており、関係する企業にも参画を呼びかけ、実証実験の範囲を拡大していくことで、精度の向上や基準の標準化を目指していく。