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サッポロビールと森永製菓、「サッポロ MILD BLACK with小枝」を共同開発
2025年1月28日 19:03
- 2025年1月28日 取材
サッポロビールは、森永製菓とともにビールテイストの発泡酒「サッポロ MILD BLACK with小枝」を開発した。
サッポロビール マーケティング本部 顧客体験デザイン部の小川真広氏によれば、両社は2023年にFood Up Islandという食品メーカーが所属するコンソーシアムで知り合い、これをきっかけにサステナビリティをテーマにした商品の企画開発に着手することになったという。
森永製菓 菓子マーケティング部 チョコレートカテゴリーの笛木真優氏によると、人気商品の「小枝」が発売された1971年当時、日本では工業化の反動で環境問題が深刻化し、「高原の小枝を大切に」というメッセージとともに登場したのが同商品となる。カカオ感のあるミルクチョコレート、焙煎アーモンド、2種類のパフを組み合わせ、木の小枝のような見た目も特徴的だ。
現在ではさまざまなフレーバーの小枝が販売されているが、それらを製造する過程において、製造フレーバーの切り替えを行なう際に異なるフレーバーの成分が混ざってしまうため、商品として販売できない小枝が生まれてしまう。これを原料の一部として使ったのが今回の商品となる。年間で発生する食品ロスのうち約3.5%が同商品の製造に活用されている。
サッポロビール マーケティング本部 商品・技術イノベーション部の勝又郁実氏によれば、ビールの原料となる麦芽とホップに加え、販売できない小枝を粉砕せずにそのまま投入して製造しているとのこと。ビールと同様の作り方をしているが、原料の内容が酒税法上のビールの定義に合致しないため、発泡酒として販売される。
開発にあたっては、小枝らしさと黒ビールらしさのバランスを味わいとしてどう表現するかが課題になったが、チョコレートのような香りがするチョコレート麦芽や、ロースト感を感じられる黒麦芽といった原料も組み合わせつつ、小枝の使用量や醸造条件を調整していったという。
実際に試飲してみたが、まずは口に含む前にチョコレートのような香りに驚かされる。口に含むと、チョコレートの甘みが感じられるが、後味はすっきりしており、不思議な感覚だ。
1月16日にスタートしたオンライン予約では、用意していた2900セットが完売となっているが、2月1日~14日にルミネ新宿 ルミネ2 1階SPOT Yに開設されるポップアップストアにおいて1本550円で販売される。