ニュース

「スシロー」グループのネタのこだわりを天ぷらに。新業態、揚げたてがうれしい「天ぷら定食 あおぞら」

2025年4月10日 開店
「天ぷら定食 あおぞら」メニューの全部入り「海鮮オールスター天定食」

 スシローを手がけるFOOD&LIFE COMPANIESの子会社FOOD&LIFE INNOVATIONSは、「鮨 酒 肴 杉玉」と「むすび寿司」を展開しているが、新業態として天ぷらブランドの1号店「天ぷら定食 あおぞら 野田店」(千葉県野田市堤根112-6)をオープンした。

 オープンに先駆けて4月8日に開かれた内覧会をレポートする。

 野田店は国道16号沿いにあり、常磐道の柏ICから16号を野田方面に5kmほど進んだ付近にある。駐車場は38台分用意されており、クルマでアクセスしやすいロードサイド店となっている。営業時間は全日で11時~15時と17時~22時、ラストオーダーは閉店30分までとなる。

千葉県柏ICから野田方面に向かうと看板が見えてくる
ファミリーマートと隣接した作りとなっている
「天ぷら定食 あおぞら」の店舗
ロードサイド店で、駐車場の心配はいらない。38台分用意されている
店舗のエントランス
「天ぷら定食 あおぞら」の店内
カウンターから調理場が見えるオープンキッチン
衣を付けて揚げる作業を見ることができる
奥にはボックス席も用意
ボックス席は余裕のある広さ

「天ぷら定食 あおぞら」は、グループの仕入れ力などの強みを活かして厳選した食材を使用しており、油、天つゆ、てんぷら粉などの細部までこだわった天ぷらを揚げたての状態で提供することが特徴。

 店内はオープンキッチンになっていて、衣を付けて揚げる臨場感をカウンター越しに楽しめる。店内にはかすかにゴマ油の香ばしい香りが漂っていて食欲がそそられる。店内はカウンターが23席、ボックス席が36席の59席。

ていねいに衣を付けて揚げる作業を見ることができる。てんぷら油のよい香りがただよう
店内に掲げられた「あおぞらのこだわり」
テーブルに置かれたおしながき
割り箸や調味料。調味料はピンクソルトと卵にかける特性タレ
高菜明太子は自由に食べてOK
まずは、ご飯と味噌汁が運ばれてくる
最初に野菜の天ぷらが盛り付けられた
茄子、さつまいも、とうもろこし
そぎ落とされたとうもろこしがシャキシャキ

揚げたて天ぷらが1品ずつ出てくる、高級店のような提供スタイルの「海鮮オールスター天定食」を試食

 目の前で揚げた天ぷらをすぐに提供する天ぷら専門店のスタイルになっていて、一度にすべてが盛られてくるのではなく、順に食べ進めながら常に揚げたてを楽しめるのがうれしい。今回試食として提供されたのは、メニューのネタ10品ほぼ全部が楽しめる「海鮮オールスター天定食」(2000円)となる。

 海老は厳選したエクアドル産バナメイ海老を使用していて、プリプリした食感がよく食べ応えがある。くさみはまったくなく海老の旨みが伝わってくる。

 商品開発やネーミング、メニュー考案などを行なっているFOOD & LIFE INNOVATIONS 商品企画部 部長 城野明彦氏は、「バナメイ海老というとスーパーで販売されているというイメージが強いが、これをくつがえしたい。海老専門バイヤーが相当数を食べたうえで最もふさわしいものとして、食感のよいものを選んでいる」と語っており、自信のあるチョイスであることがうかがえる。

 個人的には生アジがとても気に入った。天ぷらネタとしてはめずらしいが、ふっくらとした身の味が衣とよく合う。生アジは、一度も冷凍されることなく生のまま届けられ、骨は店内で取り除いているそうだ。「管理としては正直難しかったのだが、冷凍とは味が全然違った。店に負担はかけるが、徹底的にこだわらせてもらった」(城野氏)とのこと。この生アジが2尾入った「アジフライを超えたい、アジ天定食」(1500円)もある。

 衣も素材の味を引き立てる仕上がりになっているそうで、実際に食べてみてもネタの美味しさが引き立っているのがよく分かり、たくさん食べても食べ飽きない。また、城野氏によると、「どうしても許せなかったのが、イカの天ぷらを食べた時に衣だけベロンと剥がれてしまう状況になること。別に打ち粉を使い剥がれないようにしている」という細かな工夫もされているようだ。

 後半に出てくる謹製かき揚げは、にんじん、ごぼう、桜エビを使ったかき揚げ。食感よさにこだわっており、水っぽくなるのを避けて玉ねぎを使用しなかったそうだ

 油はキャノーラ油をベースに、焙煎しすぎないごま油を絶妙な量でブレンドしているという。試食でも嫌な脂っこさはまったく感じず、「海鮮オールスター天定食」の10品を完食した。カツオだし香る美味しい天つゆ「やみつき天つゆ」も相まって、もっと食べられそうだと感じられた。

このように、揚げたてが順に提供されるスタイル
魚系が盛られた。生アジ、キス、いか
身のシッカリとした生アジ。食べ応えがある
海老と穴子が追加された
海老はプリプリである
後半には食感にこだわった謹製かき揚げも

ご飯は少し残して“半熟たまごご飯”にするのがお勧め!

 終盤に半熟たまごが盛り付けられ、ご飯の上で割って特性タレをかけてみてほしいということなので、ご飯を少しだけ残しておくのがお勧め。たまご好きなら納得の美味しい、天ぷらの卵かけご飯でしめることができる。「海鮮オールスター天定食」と「あおぞら定食」にはこの半熟たまごがあるので、50円追加であらかじめ「ご飯大」で注文しておいてもいいだろう。ご飯とあおさの味噌汁は無料おかわりできないので注意。もちろん追加での注文は可能だ。

半熟たまごはご飯の上で割り特性タレをかけるのがオススメ
ここまでで試食したのが、メニューほぼ全部が楽しめる「海鮮オールスター天定食」(2000円)
ちょっと量をセーブしたい人には「あおぞら定食」(1300円)がオススメ。海老、生アジ、いか、半熟たまご、茄子、さつまいも、とうもろこしのラインアップ

 内覧会では、FOOD&LIFE INNOVATIONS 事業責任者 金子剛士氏が「我々のグループの強みは、どこまで行っても商品開発力。そして魚を仕入れる“仕入れ力”だと自負している。天ぷらは家庭ではなかなか調理が難しく、店では値段も高く、敷居が高い、そのようなイメージを我々の強みを活かしてくつがえし、安くて、うまい天ぷら屋を世にリリースしたいとずっと考えていた。500件近い物件候補から選び、こんな店にしたいという情熱がたくさん詰まった店となっている」と、出店にあたっての意気込みを語ってくれた。

 さらに、今後の展開について「2店舗目以降に関しては、継続的に検討しているので、期待してほしい。“スシローグループにあおぞらあり”と言われるように目指していく」と展望を教えてくれた。

株式会社FOOD & LIFE INNOVATIONS 事業責任者 金子剛士氏

 続けて、城野明彦氏が企画の苦労や天ぷらの素材について詳しく解説してくれた。

株式会社FOOD & LIFE INNOVATIONS 商品企画部 部長 城野明彦氏

 今回の試食では提供されなかったが、メニューをよく見ると「大福アイス」というデザート向きのネタもある。城野氏が幼いころ食べたアイスクリームの天ぷらが忘れられず企画したメニューだそう。ボックス席も用意されているので、ファミリーで来店して楽めるだろう。また、「天ぷらでは絶対に海老が命」という人に向けて「ぶっとい海老天定食」というメニューも用意している。茨城や千葉に向かう際のドライブがてらなどにも、気軽にちょっと贅沢気分を味わいたいときにも、ぜひ利用してみていただきたい。

株式会社FOOD & LIFE INNOVATIONS 事業責任者 金子剛士氏と株式会社FOOD & LIFE INNOVATIONS 商品企画部 部長 城野明彦氏

天ぷら定食 あおぞら 野田店

オープン日: 2025年4月10日
営業時間: 11時~15時、17時~22時
所在地: 千葉県野田市堤根112-6
座席数: 59席(カウンター23席、ボックス席36席)
駐車場台数: 38台